2024年4月10日

「神の粒子」、ついにノーベル物理学賞受賞(笑)。

とにかくハクつけなきゃね。インチキなものほど…(笑)。

いつのころからか、科学はファンタジーと見紛うものに成り下がってしまったのである。


「神の粒子」のニュース
http://www.2nn.jp/word/%E7%A5%9E%E3%81%AE%E7%B2%92%E5%AD%90


昨年の「細胞の初期化」生理学・医学賞に続き、今年は「神の粒子」物理学賞(笑)。

ノーベル賞は、ノベル賞に看板つけなおしたほうがよいかもしれない…。


「ヒッグス」のニュース
http://www.2nn.jp/word/%E3%83%92%E3%83%83%E3%82%B0%E3%82%B9

科学がどんどん霊界に近づいていく 「神の粒子」ヒッグス粒子の存在が確定
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/dqnplus/1381022205/

【ノーベル賞】「私たちもその助けができて満足している」神戸大チーム会見 ヒッグス粒子見つける実験に参加
http://uni.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1381248890/

【科学】ノーベル賞のヒッグス粒子発見に日本の貢献
http://uni.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1381236754/

【社会】ヒッグス粒子発見データ、論文に…日本人も研究に参加
http://uni.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1380925345/

【素粒子】ヒッグス粒子の存在が国際チームの実験で確定 ノーベル物理学賞授賞の後押しに/東大など
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1380858033/

【素粒子】ヒッグス粒子が「複合粒子」である可能性を発表へ/さらに小さい粒子の存在を示唆…名古屋大学
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1365826188/


★科学ニュース+ 11/12/08 06:22
【物理】神の粒子(ヒッグス粒子)発見か
YOMIURI ONLINE [読売新聞]
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1323292948/



神の粒子 に関するツイート





(書きかけ)





「直接的な市場価値を有さない基礎科学の場合、これはほとんどウソつき競争のようになってくる可能性が高い」
(池田清彦『科学とオカルト』)





(2013年10月9日)

185 件のコメント:

  1. ノーベル物理学賞にヒッグス氏ら
    10月8日 20時3分

    ことしのノーベル物理学賞に、すべての物質に質量を与える「ヒッグス粒子」の存在を半世紀近くも前に予言したイギリス、エディンバラ大学のピーター・ヒッグス名誉教授ら2人が選ばれました。

    スウェーデンのストックホルムにある選考委員会は日本時間の午後7時45分ごろ、ことしのノーベル物理学賞を発表しました。
    選ばれたのは、イギリスのエディンバラ大学のピーター・ヒッグス名誉教授と、ベルギーのブリュッセル自由大学のフランソワ・アングレール名誉教授の2人です。
    2人は、すべての物質に「質量」を与える「ヒッグス粒子」の存在を1964年に予言しました。
    ヒッグス氏らの理論によればおよそ138億年前、宇宙が誕生したビッグバンの大爆発によって生み出された大量の素粒子は、当初質量がなく自由に飛び回っていたものの、その後、ヒッグス粒子が宇宙空間をぎっしりと満たしたため素粒子がヒッグス粒子とぶつかることで次第に動きにくくなり、物質を構成しました。
    「ヒッグス粒子」は、その後半世紀近くたっても発見されませんでしたが、日本を含めた国際的な研究グループが去年7月、巨大な加速器を使った実験でヒッグス粒子を発見しました。
    ヒッグス氏らの研究は、宇宙の成り立ちを解明するうえで重要な手がかりをもたらしたと高く評価されていました。

    「受賞は当然」「21世紀の物理学の幕開け」

    ヒッグス名誉教授がヒッグス粒子の存在を予言する重要なきっかけとなったのは、5年前に同じくノーベル物理学賞を受賞した南部陽一郎さんの理論でした。
    南部さんは、ヒッグス氏らの受賞が決まったことを受けて、特別栄誉教授を務める大阪市立大学を通じてコメントを出しました。
    この中で南部さんは、「素粒子の世界をつかさどる標準模型というものの骨格ができてから50年ほどになり、その正しさはすでにほとんど全部検証されているが、その中のヒッグス粒子というものの存在だけは今まで分かっていなかった。今回スイスにある大きな加速器を使って長年努力した結果、ヒッグス粒子を発見したという功績に対しノーベル賞が与えられたことは、誠にめでたし、めでたしです。この実験には日本をはじめ各国の学者たちが参加しており、彼らにも祝意を申し上げます」とコメントしています。
    また、素粒子の理論で5年前にノーベル物理学賞を受賞した、高エネルギー加速器研究機構の小林誠特別栄誉教授は、「ヒッグス粒子は、現在の素粒子の基本的な理解である『標準理論』の基礎を構成するもので、今回の受賞は当然だと思う。受賞者の方々にお祝い申し上げたい。今後さらに詳しく調べることで、次に進むための非常に重要な手がかりになる」と話していました。
    同じくノーベル物理学賞を受賞した益川敏英さんは「理論の上ではヒッグス粒子はあるものという前提で研究が進められてきたが、最終的には実験で存在が裏付けられなければならない。実験をする研究者は大変だなと思ってきた。今後は、理論屋と実験屋を組み合わせて賞を出しても、いいのではないか」と話していました。
    一方、素粒子物理学が専門の東京大学の村山斉教授は、「当然のノーベル賞で、この2人が受賞しなくて誰が受賞するのかと思っていました。ヒッグス粒子が見つかったことで、現代物理学の標準理論はひとまず完成しました。一方で、ヒッグス粒子は今まで誰も見たことのない性質を持っています。今回のノーベル賞は、20世紀の物理学の集大成であると同時に、21世紀の物理学の幕開けでもあります」と話しています。

    「ILCの誘致に弾み」

    ヒッグス氏らのノーベル物理学賞の受賞が決まったことについて、ヒッグス粒子の詳しい性質や未知の粒子を調べる施設として国内外の研究者が新たに建設を検討しているILC=国際リニアコライダーの国内候補地の選定に関わった東北大学大学院の山本均教授は「ヒッグス粒子を高感度で分析しヒッグス粒子が生まれる詳しい仕組みを調べるなど、宇宙の成り立ちを解明するのにILCは欠かすことができない。今回のノーベル賞の受賞でILCの役割が注目され、高い技術を持つ日本への誘致に大きな弾みになる」と述べ、誘致の取り組みが進むことに期待を寄せました。
    ILCの国内誘致を巡っては、日本学術会議が各国の費用の分担など決まっていないことが多いなどとして、「現時点では誘致は時期尚早」だとしていて、文部科学省も誘致に慎重な姿勢を示しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131008/k10015131701000.html
     

    返信削除
  2. ノーベル物理学賞「国際協力の成果」
    10月9日 4時51分

    ことしのノーベル物理学賞に、すべての物質に質量を与える「ヒッグス粒子」の存在を予言したイギリスの物理学者ら2人が選ばれ、2人の理論の裏付けとなる実験を行ったスイスにある研究所の所長は、日本を含めた国際的な協力による実験が受賞につながったと指摘しました。

    ことしのノーベル物理学賞は日本時間の8日夜に発表され、イギリスのエディンバラ大学のピーター・ヒッグス名誉教授と、ベルギーのブリュッセル自由大学のフランソワ・アングレール名誉教授の2人が選ばれました。
    2人は、すべての物質に質量を与える「ヒッグス粒子」の存在を1964年に予言し、それから半世紀近くたった去年、スイスのジュネーブにあるCERN=ヨーロッパ合同原子核研究機関で国際的な研究グループが行った実験の結果、ヒッグス粒子を発見したと発表しました。
    2人のノーベル賞受賞の知らせを受けて、CERNではさっそく100人近くの研究者が集まり、シャンパンを開けて祝っていました。
    CERNのホイヤー所長は記者会見で、「素粒子物理学にとってすばらしい日であり、受賞を誇りに思う。アメリカや日本などさまざまな国の研究者が参加した国際的な協力関係がノーベル賞をもたらした」と述べました。
    CERNで研究を行っている日本の高エネルギー加速器研究機構の近藤敬比古名誉教授は、「受賞はヒッグス粒子を発見したという事実に対する評価だと感じている。研究者の1人ではあるが、自分がもらったことのようにうれしく、最先端の技術によって実験に協力してくれた日本の企業にも感謝したい」と話していました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131009/k10015139921000.html
     

    返信削除
  3. 「最先端の技術によって実験に協力してくれた日本の企業」…


    「プリオン病原体の増殖機構」
    http://kaken.nii.ac.jp/p?q=%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%B3%20%E7%97%85%E5%8E%9F%E4%BD%93%20%E5%A2%97%E6%AE%96%20%E6%A9%9F%E6%A7%8B&o=1

    「海綿状脳症 プリオン 検出」
    http://kaken.nii.ac.jp/p?q=%E6%B5%B7%E7%B6%BF%E7%8A%B6%E8%84%B3%E7%97%87%20%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%B3%20%E6%A4%9C%E5%87%BA&c=100&o=1
     

    返信削除
  4. ヒッグス粒子の存在確定…国際研究チーム報告へ

     東京大学、高エネルギー加速器研究機構などの国際研究チーム「ATLAS(アトラス)」は、昨年7月に見つかった新粒子が、物に質量を与えたとされる「ヒッグス粒子」であることが確定したと、7日付の国際専門誌「フィジックス・レターズB」に正式報告する。

     ヒッグス粒子は、スイス・ジュネーブ郊外にある欧州合同原子核研究機関(CERN(セルン))の巨大加速器の実験で見つかり、ATLASと欧米中心の別のチームが実験結果の検証を進めてきた。CERNは今年3月、両チームの検証をもとに「新粒子はヒッグス粒子」とする見解を発表。今回、その際のデータが正式な論文にまとめられた。論文は、粒子の自転を表す量「スピン」がゼロであるなど、ヒッグス粒子の特徴を示すことを明らかにしている。

    (2013年10月7日09時08分 読売新聞)
    http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20131006-OYT1T00537.htm
     

    返信削除
  5. ノーベル物理学賞、ヒッグス粒子予想の2博士に

     スウェーデン王立科学アカデミーは8日、2013年のノーベル物理学賞を、ヒッグス粒子の存在を予想した英エディンバラ大学名誉教授のピーター・ヒッグス博士(84)と、ベルギー・ブリュッセル自由大学名誉教授のフランソワ・アングレール博士(80)に贈ると発表した。

     授賞理由は「質量の起源の理解につながる機構の発見」。賞金800万スウェーデン・クローナ(約1億2000万円)は2等分する。

     2人は、宇宙誕生後、物に質量(重さ)を与えた仕組みの理論を1964年に相次ぎ発表。質量を与えた粒子は、後にヒッグス粒子と呼ばれた。発表によると、昨年7月、日本の16研究機関が参加したスイスの加速器実験で粒子が確認されたことで受賞が決まった。装置の開発とデータ分析に日本企業が多く貢献した。 

    (2013年10月9日00時15分 読売新聞)
    http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20131008-OYT1T01020.htm
     

    返信削除
  6. 「神の粒子」ノーベル物理学賞…日本も貢献
    2013年10月9日1時19分 読売新聞

     今年のノーベル物理学賞の対象となったのは、質量の起源を解明し、宇宙の成り立ちを根本から説明する研究だった。

     ヒッグス博士らの理論は、昨年7月に国際チームの実験で裏づけられ、スピード受賞となる。この研究の出発点となったのは、同賞を2008年に受賞した南部陽一郎博士(92)の理論だった。

     「ビッグバン」と呼ばれる宇宙誕生の瞬間、あらゆる素粒子は質量がなく、光の速度で飛び回っていた。その直後に宇宙は急膨張して冷え、ヒッグス博士らは、素粒子を動きにくくさせる海のような「場」が生まれたと考えた。飛び回っていた素粒子は、この影響でブレーキがかかって動きづらくなった。この動きにくさが質量の正体で、ブレーキのかかり具合によって、質量の大きさが決まった。

     ヒッグス博士とアングレール博士がそれぞれ独自に理論を提唱してから半世紀近い間に、現代物理学の「標準理論」で予言された17種類の素粒子のうち、クォークやレプトンと呼ばれる素粒子が次々と見つかったが、この「場」を作るヒッグス粒子だけは見つからず、「神の粒子」とも呼ばれていた。

     スイス・ジュネーブ郊外にある欧州合同原子核研究機関(CERN)が大型ハドロン衝突型加速器(LHC)で陽子同士の衝突実験を繰り返し、11~12年の膨大なデータを分析した結果、昨年7月にヒッグス粒子の存在が確実になり、ヒッグス博士らの理論が正しいことが証明された。実験や装置の開発には、日本の研究機関や企業も多く参加、歴史的偉業を支えた。

     選考委員会は授賞理由で、理論が「(日本人研究者らが参加する)ATLASチームや(欧米中心の)CMSチームの実験で確認された」と日本の貢献に言及した。

     ヒッグス博士らの理論は、米シカゴ大名誉教授の南部博士が1960年代初めにまとめた「自発的対称性の破れ」という考え方が土台で、南部博士の先見性が改めて証明された。今回の授賞理由となったヒッグス博士の64年の論文を審査したのも南部博士。ヒッグス粒子に関する記述を加えてすぐ発表するようアドバイスしたという。

     南部博士は「加速器LHCでの長年の努力により、ヒッグス粒子が発見された功績に対し、ノーベル賞が与えられたことは、めでたしめでたしだ。LHCでの実験には日本をはじめ各国の学者たちが参加しており、彼らにも祝意を申し上げます」とのコメントを発表した。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20131008-118-OYT1T01166
    http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20131008-OYT1T01166.htm
     

    返信削除
  7. ノーベル賞に再び貢献、浜松メーカーの技術

     万物に質量を与えたとされるヒッグス粒子の存在を提唱した英国のピーター・ヒッグス博士らが8日、ノーベル物理学賞を受賞したが、このヒッグス粒子発見には、浜松市中区の光学機器メーカー「浜松ホトニクス」の技術が大きく貢献した。

     2002年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊・東京大学特別栄誉教授による「ニュートリノ」観測でも、同社の「光電子増倍管」が大きな役割を果たしており、再び浜松の技術が世界の栄誉に輝いた。昼馬明社長は同日夜、「(ヒッグス博士らのノーベル賞受賞は)実験装置の開発や製造に携わった当社の光検出器が期待通りの性能を発揮したことの証明であり、従業員一同の喜び」とコメントした。

     ヒッグス粒子は、昨年7月にスイス・ジュネーブ郊外にある欧州合同原子核研究機関(CERN)の大型ハドロン衝突型加速器(LHC)を使った実験で見つかった。実験では、LHCで陽子を光速近くまで加速し、正面衝突させて、ビッグバン直後に近い状態を作り出す。その際に飛び出した素粒子のエネルギーを光電子増倍管で検出するなど、LHCの心臓部とも言える部分に、浜松ホトニクスが開発の高感度センサーが利用された。

     微弱な光を電子に変えて電気信号として取り出す光電子増倍管で、浜松ホトニクスは世界シェア(占有率)で9割を超える。小柴教授がニュートリノ観測を行った実験装置「カミオカンデ」でも同社の光電子増倍管が使われるなど、技術の高さでも世界的に知られている。

    (2013年10月9日07時38分 読売新聞)
    http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20131008-OYT1T01329.htm
    http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20131008-OYT8T01460.htm
     

    「お助け抗体」のような部材もあるのかな?(笑)。
     

    返信削除
  8. ヒッグス博士雲隠れ?ノーベル賞発表1時間遅れ

     ノーベル物理学賞の発表は予定より1時間遅れで始まった。

     ストックホルムで開かれたスウェーデン王立科学アカデミーの記者会見で、フランソワ・アングレール博士(80)は、「発表がないので、受賞はないと思った。今は幸せだ」と電話で答えた。

     一方、ピーター・ヒッグス博士(84)は電話インタビューに登場せず、アカデミー側が「まだ連絡が取れていない」と明かした。記者から「発表が遅れたのはヒッグス博士がつかまらないからか」と質問されたアカデミー側は「それについてはコメントしない」と答えた。

     記者会見後にインターネット中継されたインタビューで物理学賞の選考委員は「騒動を避けて、ヒッグス博士は姿を隠しているといううわさだ」と話した。

    (2013年10月9日08時58分 読売新聞)
    http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20131008-OYT1T01360.htm?
     

    返信削除
  9. ウソに便乗して金を掠め取るために群がった香具師衆の表看板にされちまったな(笑)。
     
    それが真っ赤なウソでしたとわかって、すべての責任をしょわされるのは死後のことだから何も心配いらない(笑)。
     

    返信削除
  10. 【コラム】中日春秋
    2013年10月9日

     宇宙が誕生して0・000000000001秒後、つまり一兆分の一秒後の世界はどんな世界だろうか。タイムマシンはないが、それをのぞくことはできる

    ▼陽子を光速に近い速度で飛ばし衝突させる加速器は、宇宙創成の謎に挑む装置だ。素粒子はあるものの、まだ陽子や中性子もない。原子にいたっては、そこから三十八万年もたたないと誕生しない…そんな極限の世界をうかがわせてくれる

    ▼素粒子はかつて光速で飛び回っていたが、そこに質量が生まれることで、モノを形作ることができるようになった。その質量を生み出す粒子を理論的に予言していたヒッグス博士らが、ノーベル物理学賞に選ばれた

    ▼受賞は、ヒッグス粒子が発見されてのこと。陽子を毎秒二千万回衝突させる加速器でも数十億回に一度しか生成しない粒子を、日本を含む各国の科学者が気が遠くなるような実験を続け、捕まえた

    ▼加速器をめぐっては、こんな話がある。一九六九年、米国のフェルミ国立加速器研究所の計画を審議する議会でウィルソン所長が質(ただ)された。「加速器は国防に寄与するのかね?」

    ▼所長は答えた。「加速器は、人間の尊厳と文化への愛に関わるものです…それは国防に直接寄与するものではありませんが、国を守るに値するものにすることには役立ちます」。新粒子発見に尽くしたすべての科学者に喝采を送ろう。
    http://www.chunichi.co.jp/article/column/syunju/CK2013100902000104.html
     

    返信削除
  11. 「素粒子 加速器」スキーム…
    https://www.google.co.jp/search?q=%E7%B4%A0%E7%B2%92%E5%AD%90+%E5%8A%A0%E9%80%9F%E5%99%A8
     

    返信削除
  12. でっかいでっかい真っ赤なウソほど、でっかいでっかいゴキブリ詐欺師が大挙して群がるものらしい…。
     

    返信削除
  13. 「素粒子」のニュース
    http://www.2nn.jp/word/%E7%B4%A0%E7%B2%92%E5%AD%90
     

    返信削除
  14. そもそも「数学」こそが、ヒトという妄想を抱くことができる大脳をもった生き物が生み出した、もっともシンプルでもっとも美しい地球上最強の「文学」だと思っておけば間違いがない。

    物理学はその派生物語…。
     
    現実の宇宙の観測と「素粒子」物理学は、つながっているようでいて、実はまったくつながっていない、いわばヒトの脳内主観の産物…。
     

    返信削除
  15. 現実はあくまでも「自然数」世界であるにもかかわらず、「ゼロ」を入れた整数世界で説明しなきゃいけない物語は、あくまでも「虚数」に基づいた「虚構」世界…。
     
    数学香具師たちにだまされてはいけない。
     

    返信削除
  16. 異次元おカルト国家ニッポンは、このネタをエサにして、またまんまと釣られてしまうのだろうか。

    昨年のインチキサイコ初期化細胞(iPS細胞)ノーベル賞ネタのように(笑)。
     

    返信削除
  17. N物理学賞 発表再三遅れる
    10月8日 21時16分

    ノーベル物理学賞の受賞者の発表について、選考委員会は発表時刻を3回にわたって遅らせ、最終的に1時間遅れで発表するという異例の事態となりました。

    選考委員会は当初、日本時間の午後6時45分から発表する予定でしたが、その直前に予定よりも30分遅れることが会場にアナウンスされました。
    その後も2回にわたって遅れることが発表され、最終的には当初の予定よりも1時間遅れで、日本時間の午後7時45分すぎに発表されました。
    その理由について選考委員会は「協議が続いていたため」としています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131008/k10015133731000.html
     

    返信削除
  18. なんでそんなに直前までもめなきゃいけなかったんでしょうかねえ…(笑)。
     

    返信削除
  19. ヒッグス氏「驚いている」
    10月8日 21時34分

    ことしのノーベル物理学賞に選ばれたピーター・ヒッグス名誉教授は、エディンバラ大学を通じてコメントを発表しました。

    ヒッグス名誉教授は「受賞が決まったことに驚いている。新しい素粒子の発見に貢献したすべての人を祝福するとともに、家族や友人、同僚の支えに感謝したい。このような基礎科学への評価が、基礎的な研究の価値に対する認識のさらなる向上につながるよう願いたい」と述べています。
    大学によりますと、ヒッグス名誉教授は11日に記者会見を開く予定だということです。

    アングレール氏満面の笑み

    一方、ヒッグス名誉教授と共にノーベル物理学賞に選ばれた、ベルギーのブリュッセル自由大学のフランソワ・アングレール名誉教授は、受賞の知らせを受けてブリュッセル市内で記者団の取材に応じました。
    そして集まった記者たちから今の気持ちを聞かれると、満面の笑みで「ずるをして賞を得たわけじゃないよ。とてもいい気持ちだ」と答えました。
    また、発表が予定より1時間ほど遅れたことについては、「そんなに待たされたとは思っていない。結局受賞できたのだから」と全く気にしていない様子でした。

    [関連リンク]
    ◇  NHKスペシャル 神の数式 第2回 宇宙はなぜ生まれたのか~最後の難問に挑む天才たち~ NHKオンデマンド (9月22日)
    ◇  NHKスペシャル 神の数式 第1回 この世は何からできているのか~天才たちの100年の苦闘~ NHKオンデマンド (9月21日)
    ◇  ヒッグス粒子を超えろ~日本の巨大加速器計画~ クローズアップ現代 (2月6日)
    ◇  クローズアップ現代  “世紀の発見”ヒッグス粒子 NHKオンデマンド (7月19日)

    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131008/k10015133671000.html
     

    返信削除
  20. 「ずるをして賞を得たわけじゃないよ。とてもいい気持ちだ」
    フランソワ・アングレール・ブリュッセル自由大学の名誉教授(満面の笑みで)
     

    返信削除
  21. 自分からゲロってしまうこともないだろうに…(笑)。
     

    返信削除
  22. 「科学」という名の下で無責任体制組織を構築して悦に入るヒトビト…。

    その実態は単なるアコギな詐欺師集団(笑)。
     

    返信削除
  23. 【ノーベル賞】2013年のノーベル化学賞は、化学反応を解析する計算モデルの開発により、米ハーバード大カープラス教授ら3氏に
    http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1381313505/

    「ノーベル 賞」
    http://www.2nn.jp/search/?q=%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB+%E8%B3%9E&e=
     

    返信削除
  24. ノーベル化学賞は米の3研究者
    10月9日 20時2分

    スウェーデンのストックホルムにあるノーベル賞の選考委員会は、ことしのノーベル化学賞を、コンピューター上でさまざまな化学反応をシミュレーションすることを可能にしたアメリカの3人の研究者に贈ると発表しました。

    スウェーデンのストックホルムにある選考委員会は、日本時間の午後6時45分ごろ、ことしのノーベル化学賞を発表しました。
    選ばれたのは、いずれもアメリカにあるハーバード大学のマーティン・カープラス教授、スタンフォード大学のマイケル・レヴィット教授、南カリフォルニア大学のアリー・ウォーシェル教授の3人です。
    3人は、コンピューター上で物質の構造を分子レベルで再現したり、分子どうしの化学反応を明らかにしたりするプログラムを開発することに成功しました。これによって複雑な化学反応をコンピューター上で実験できるようになり、選考委員会では、新たな薬や効率的な太陽電池の開発に活用できるとして、その業績を高く評価しています。
    「新薬や電池開発などに役立つ」

    ノーベル化学賞の受賞が決まった研究について、大阪大学理学部の奥村光隆教授は「コンピューター上のシミュレーションによって、複雑な化学反応でも時間の変化を追いながら分子レベルで詳細に見ることができるようになった。例えば、新しい薬を開発する際に実際に実験をしなくても、薬の成分がどのように細胞に作用するのかが詳しく把握できるほか、効率的なリチウムイオン電池や燃料電池などの開発にも活用できる」と話し、その功績を高く評価しています。

    [関連リンク]
    ◇  ヒッグス氏らN賞の影に日本の力 WEB特集 (10月9日)

    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131009/k10015162701000.html
     

    返信削除
  25. ノーベル文学賞 10日夜発表へ
    10月10日 6時29分

    ことしのノーベル文学賞が日本時間10日夜、発表されます。人気作家の村上春樹さんも有力候補として取りざたされ、世界で最も権威がある文学賞を誰が受賞するのか注目が高まっています。

    今週は相次いでノーベル賞の受賞者が発表されていますが、日本時間10日午後8時には文学賞が発表される予定です。ノーベル賞の選考委員会によりますと、ことしの文学賞には195人が候補として推薦され、このうち48人は、今回初めて名前が挙がったということです。
    選考委員会が候補者の名前を一切、明らかにしないなか、イギリスなどでは、文学賞の受賞者を予想する賭けも行われています。それによりますと、村上春樹さんがトップの人気を集めており、このほか短編小説を手がけるカナダの女性小説家アリス・マンローさんや、アメリカの女性作家ジョイス・キャロル・オーツさんなども有力な候補とみられています。
    海外の新聞もこうした賭けの結果を基に、受賞者を予想する記事を掲載しており、このうちアメリカのウォール・ストリート・ジャーナルは、今月8日付けの記事で、村上さんをノーベル文学賞の最有力候補として、顔写真も付けて紹介しています。
    世界で最も権威があるノーベル文学賞を、ことしは誰が受賞するのか注目が高まっています。

    過去の受賞者

    ノーベル文学賞は1901年に始まり、これまでに109人が受賞しました。去年の受賞者は、長編小説『赤い高粱』などで知られる中国の作家、莫言さんです。
    また、これまでの受賞者のうち女性は12人。言語別には、英語で作品を発表した作家が26人と最も多く、次いでフランス語とドイツ語の作家がそれぞれ13人となっています。一方、文学賞を受賞した日本の作家は川端康成さんと大江健三郎さんの2人です。
    ノーベル賞の選考委員会によりますと、これまでの文学賞の受賞者のうち、世界的に最も人気が高いのは、「怒りのぶどう」や「エデンの東」などの作品で知られるアメリカの作家スタインベックで、インドの詩人タゴールや、アメリカの作家ヘミングウェーが続いているということです。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131010/k10015169761000.html
     

    返信削除
  26. もうぼちぼち、漫画とかアニメとか映画とかも「文学」のくくりにいれてもいいのではないだろうか…

    あくまでも文字でかかれたもののみにこだわりつづけるのも悪くはないけど。
     
    もう「物語をつむぐ」作品というものが従来の「文学」の枠でおさまりきれるのかどうかに疑問を感じるようになってきているのでは。
     
    「物語・表現・創作」の技法が「文字」だけに依存しづらくなっているのもたしか…。
     
    映画の脚本、ドラマのシナリオ、戯曲演劇の台本、オペラの脚本…
     

    返信削除
  27. ノーベル平和賞きょう発表 マララさんに注目
    10月11日 4時23分

    ことしのノーベル平和賞が日本時間の11日夜、ノルウェーの首都オスロで発表されます。
    イスラム過激派に銃撃されながらも、女性や子どもたちの教育を受ける権利を訴え続けるパキスタンの少女、マララ・ユスフザイさんが受賞するのか、注目が集まっています。

    ノルウェー・ノーベル委員会によりますと、ことしは過去最多の259の個人と団体が平和賞の候補として推薦を受けています。
    地元の研究所が最有力候補として予想しているのは、イスラム過激派から去年、銃撃を受けて大けがをしながらも、女性や子どもたちの教育を受ける権利を訴え続けているパキスタンの16歳の少女、マララ・ユスフザイさんです。
    マララさんが受賞すれば史上最年少となり、世界で女性や子どもにひとしく教育の機会が与えられるよう取り組んでいくための活動のシンボルになるとして、期待が寄せられています。
    マララさんは、9日にカナダのテレビ局が放送したインタビューで「名前が挙がるのはとても名誉なことですが、何より、世界中の人たちが私の活動を支援してくれていることに意味があるのです」と話していました。
    一方で、政治的なメッセージを優先させるあまり、一人の少女にこれだけ大きな期待を背負わせるのはあまりに重荷ではないかという慎重な意見や、マララさんの身の危険がさらに高まることを懸念する声もあります。
    ことしのノーベル平和賞は日本時間の11日午後6時ごろ、首都オスロで発表されます。

    有力候補は

    ノーベル賞に推薦された個人や団体は、50年間、秘密にすることが決まりですが、地元オスロの研究所や各国メディアなどの予想では、パキスタンの少女、マララ・ユスフザイさんのほかに、コンゴ民主共和国で紛争に巻き込まれて性的な暴力を受けた女性に治療や心のケアを続けてきた医師のデニス・ムクウェジ氏の名前が取りざたされています。
    ムクウェジ氏は治療のかたわら、世界各地を回り、女性が立ち直れなくなるほどの暴行を行う犯罪の残酷さを訴えるとともに紛争解決に向けた国際社会の協力を求めていて、これまでに「国連人権賞」など数々の国際的な賞を受賞しています。
    さらに、ロシアで人権擁護活動を続ける「モスクワ・ヘルシンキ・グループ」の女性活動家や、ノルウェーを拠点に亡命ミャンマー人たちで作る放送局を推す声も出ています。

    過去の受賞者

    ノーベル平和賞の選考は、前の年の9月に候補者についての推薦を受け付けることから始まります。
    推薦人の資格を持つのは、各国の閣僚や国会議員、大学教授や過去の平和賞の受賞者などで、翌年の2月1日に締め切られます。
    自薦は認められていません。
    受賞者の選考に当たるのは、ノルウェーの国会に任命されたノルウェー・ノーベル委員会の5人の委員で、専門家の意見を参考にしながら審議を重ね、10月、委員による多数決で受賞者を決定してその日のうちに発表します。
    ノーベル平和賞はこれまで、1999年に「国境なき医師団」や、2004年にケニアの環境活動家のワンガリ・マータイ氏、2011年にリベリアで女性の地位向上に努めたジョンソンサーリーフ大統領らが受賞するなど、紛争地域での調停活動や人道支援など地道な活動を続けてきた人たちにスポットライトを当ててきました。
    一方で、その時代を反映した政治的なメッセージを込めて平和賞が授与されたとみられるケースもあり、その選考が議論を呼ぶこともあります。
    去年は平和と共存の理念の基に統合を進めてきたEU=ヨーロッパ連合が選ばれ、ギリシャの信用不安を発端に厳しい経済状況が続くなか、発足当初の理念を失わずに統合を進めて欲しいというメッセージが込められたものとみられています。
    また2009年にはアメリカのオバマ大統領が「核兵器のない世界の実現」を世界に呼びかけたことなどを理由に平和賞を受賞しましたが、大統領就任からわずか9か月足らずでの受賞に疑問視する声も上がりました。
    さらに過去には、1973年にベトナムの和平協定締結に道筋をつけたとしてアメリカの当時のキッシンジャー大統領補佐官に平和賞の授与が決まりましたが、キッシンジャー氏が前年に北ベトナムの首都ハノイで多数の死者を出したアメリカ軍による爆撃を指示していたことから、選考委員の2人が抗議して辞任するなど異例の事態になりました。
    このとき同時に平和賞を受賞した当時の北ベトナム側の代表団特別顧問のレ・ドク・ト氏は「平和は実現できていない」として平和賞を辞退しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131011/k10015201861000.html
     

    返信削除
  28. 「平和賞 IPCC ゴア」(笑)。
    https://www.google.co.jp/search?q=%E5%B9%B3%E5%92%8C%E8%B3%9E+%EF%BC%A9%EF%BC%B0%EF%BC%A3%EF%BC%A3+%E3%82%B4%E3%82%A2
     

    返信削除
  29. 大江某文学賞、プリオン某生理学・医学賞で、そのトンデモ賞ぶりをさらけだしてしまったのだが、地球温暖化真理教団平和賞でとどめをさしてしまったのである(笑)。

    もうとっても信用ならんお笑いノベル(小説)賞としてみておかないとだめでしょ。
     

    返信削除
  30. 野口英世なんちゃら賞とどっこいどっこいだ(笑)。
     

    返信削除
  31. ギルドの内側の人たちのみにしか「追試・再現・確認」ができない事物事象…
     

    返信削除
  32. ノーベル平和賞にOPCW
    10月11日 19時41分

    ことしのノーベル平和賞に、内戦が続くシリアなど、世界各地で化学兵器の廃棄に取り組む国際機関、OPCW=化学兵器禁止機関が選ばれました。

    ノルウェーの首都オスロにある選考委員会は11日、ことしのノーベル平和賞に、化学兵器の廃棄に必要な査察や検証を世界各地で行っている国際機関、OPCW=化学兵器禁止機関を選んだと発表しました。
    オランダのハーグに本部があるOPCWは、化学兵器の開発や保有の禁止、それに廃棄などについて定めた化学兵器禁止条約に基づいて、1997年に設立され、現在、世界の189か国、ほとんどの国が加盟しています。
    OPCWの査察は、各国の申告に基づいて化学兵器や関連施設の廃棄に向けて行われるもので、ことし7月末までに86か国で合わせて5100回を超える査察が行われています。
    日本でも、旧日本軍が製造した毒ガス弾などが発見された際、調査団が査察に訪れているほか、2004年には、大量破壊兵器の放棄を表明したリビアでも、サリンの材料となる化学物質を貯蔵した施設などの査察を行っています。
    ことし8月、シリアで化学兵器が使われた問題では、OPCWはアサド政権から保有する化学兵器に関する報告書の提出を受け、来年半ばまでにシリアにあるすべての化学兵器の廃棄を完了するという計画を決定しました。
    OPCWの査察チームは今月から現地に入り、化学兵器の廃棄に向けた作業を行うなど、すでに活動を始めています。
    しかしシリアには、およそ1000トンに上る大量の化学兵器が20か所以上にあるとみられており、アサド政権と反政府勢力の激しい内戦が続いているなかで、査察チームの安全を確保しながら、計画どおりに化学兵器の廃棄を進めることができるかが大きな課題となっています。

    シリアで査察に着手

    OPCWは、査察チームをシリア国内に送って関連施設で化学兵器を搭載できるロケット弾や化学兵器の製造設備などを破壊する作業に今月6日から着手しています。
    シリアのアサド政権は、化学兵器の量や施設などの場所についての情報を提供するなど、作業に協力的な姿勢を示しており、OPCWは、来年前半に化学兵器を全廃することを目指しています。
    一方、シリアの反政府勢力は「内戦の犠牲者の大半は、化学兵器以外の通常兵器によるもので、化学兵器が廃棄されたからといって内戦が終わるわけではない」と主張し、国際社会の関心が化学兵器の問題ばかりに集中することに懸念を示してきました。
    また、化学兵器がある軍事施設は、今も戦闘が続く地域や反政府勢力が制圧している地域にも点在していることから、計画どおりに化学兵器の廃棄を進めることができるのか懐疑的な見方も出ています。

    受賞の理由は

    ノルウェー・ノーベル委員会は、OPCWが平和賞を受賞した理由について、化学兵器の廃絶に向けて189の国が参加して進められてきた査察や兵器の破壊など、これまでの取り組みを高く評価しました。
    そのうえで、シリアの内戦において化学兵器が使われたことを例に挙げ、取り組みを強化する必要性を強調しました。
    さらに、今なおOPCWに加盟していない国があることに加え、アメリカとロシアを名指しして去年4月までに化学兵器を廃棄するとした期限を守れていないとして、今回の受賞が化学兵器の全廃に向けた取り組みの加速につながるよう期待を寄せています。

    日本人も勤務

    外務省によりますと、OPCWには現在、5人の日本人が勤務しています。
    このうちの1人は、防衛省から派遣されている自衛官で、化学兵器の処理に関する査察や監視などに当たっています。
    日本政府は、シリアで化学兵器が使用された問題で、OPCWへの支援を強化する方針です。
    そしてOPCWに対し、数百万ドル規模の財政支援を行うことや、日本が第二次世界大戦後に中国などに残された化学兵器の廃棄作業を進めるなかで得た知見を生かして廃棄処理の知識を持つ専門家を派遣すること、さらに処理に必要な機材を提供することなどを検討しています。
    岸田外務大臣は「OPCWは1997年の設立以降、化学兵器の全面禁止と不拡散のために多大な貢献をしてきた。特にシリアの問題では、化学兵器の完全な廃棄に向け、国連とともに国際社会の取り組みを主導してきており、私としてもその役割を高く評価している。わが国としては化学兵器が2度と使用されないよう、OPCWを含め関係国や関係機関の努力に対し、可能な限りの協力と貢献を行っていく」とする談話を発表しました。
    小野寺防衛大臣はNHKの取材に対し、「OPCWには自衛官1人を継続して査察官として派遣しており、組織の中核として頑張ってくれている。今回の受賞は、現在の厳しい世界の安全保障環境のなかで大変意義のあることだ。防衛省として、今後もシリアの大量破壊兵器の処理の問題も含めて支援していきたい」と述べました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131011/t10015221931000.html
     

    返信削除
  33. 生理学・医学賞~厚生労働省

    化学賞~経済産業省

    物理学賞~文部科学省

    文学賞~文化庁

    平和賞~外務省

    経済学賞~財務省

    ノーベル賞ゲット根回しプロジェクト国民運動(笑)。
     

    返信削除
  34. せっせと製造してはせっせと廃棄…そして廃棄を促す組織機関を表彰…愚かしいばかりだね…

    いっそのこと、化学兵器の生態に及ぼす害毒の生理学的機序に「生理学・医学賞」、効率よく製造する技術に「化学賞」、それを宇宙に廃棄するロケット技術や地下に貯留する技術とかに「物理学賞」、化学兵器を題材にした物語作家に「文学賞」、化学兵器の経済循環理論に「経済学賞」くれてやったら完璧だったのにな(笑)。
     

    返信削除
  35. ノーベル賞
    2013/10/11 19:09 世に久しきことわり侍らじ
    http://koku.iza.ne.jp/blog/entry/3204399/
     

    返信削除
  36. ノーベル経済学賞に米研究者3人
    10月14日 20時51分

    ことしのノーベル経済学賞に、株価などの資産価格がどのように変動するかについて分析したり予測したりする方法を確立したとして、アメリカの3人の経済学者が選ばれました。

    スウェーデンのストックホルムにある選考委員会は、日本時間の午後8時、ことしのノーベル経済学賞の受賞者を発表しました。
    選ばれたのは、いずれもアメリカ人で、ともにシカゴ大学の▽ユージン・ファーマ教授と▽ラース・ハンセン教授、それに▽エール大学のロバート・シラー教授の3人です。
    このうちファーマ教授は1960年代に、株価などの資産価格は新たな情報が直ちに反映されるため、投資家にとって短期的に予測して利益を得ることは難しいという理論を提唱しました。
    これに対してシラー教授は1980年代に、資産価格は、長期的には配当と一定の関連性をもって変動するなど、価格の傾向を予測することは必ずしも不可能ではないと提唱しました。
    さらにハンセン教授は、統計的な手法を活用して過去の資産価格の変化を調べ、シラー氏の理論を裏付けました。
    選考委員会では、この3人が、資産価格がどのように変動するかを理解するうえで基礎的な理論を築いたと高く評価しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131014/k10015264821000.html
     

    返信削除
  37. 真鍋博の伝言 未来を創り出すために
    10月19日 15時0分

    「未来は占ってはならない、創るべきものだ」。
    高度成長期に独特のタッチで未来の姿を描き続けたイラストレーター、故・真鍋博さんのことばです。
    真鍋さんが亡くなって13年、このほど作品集の1つが復刊されました。
    東日本大震災を経験し、未来への模索が続く日本。
    真鍋さんが今、生きていたら、一体、何を描いたのでしょうか。

    「未来の姿」を描いたイラストレーター

    真鍋博さんは、1932年に愛媛県で生まれました。
    多摩美術大学油画科を卒業したあと雑誌などのイラストを描き始め、SFやミステリーなど数多くの書籍のカバーや挿絵を手がけました。
    時代は高度成長期を迎え、日本の未来について考える機運が高まっていました。
    1970年の大阪万博にも関わり、SF作家の小松左京さんや文化勲章を受けた梅棹忠夫さんたちとの交流を深めた真鍋さん。
    みずからも未来の姿を緻密に描いたイラストを発表し、テレビやシンポジウムで積極的に発言するようになっていました。
    真鍋さんが亡くなったのは、2000年10月31日。
    21世紀まであと2か月を残すだけになっていました。

    星新一さんとの“名コンビ”

    真鍋さんの作品で最もよく知られているのは、ショートショートの名手、星新一さんとのコンビではないでしょうか。
    ロボットや悪魔が登場し、あっと驚く意外な結末へと導く星さんの世界を、真鍋さんは独特のタッチで表現しました。
    定規を使わずに引いたというまっすぐな線。
    細かく描き込んだ未来の都市。
    物語の核心に直接触れることなく、しかも、その内容を十分に表現している。
    2人が生み出した世界は、今も多くの人たちに支持されています。

    「真鍋博のプラネタリウム」の復刊

    真鍋さんが亡くなって13年。
    真鍋さんの作品に再び光を当てた編集者がいます。
    筑摩書房に入社して以来、10年近くにわたって営業の仕事をしていた窪拓哉さん。
    去年の秋、突然、文庫の編集担当を命じられました。
    「最初に作る本は何にしよう。せっかくなら自分がいちばん好きな本にしたい」。
    窪さんの頭に浮かんだのは、かつて新潮文庫から出版された「真鍋博のプラネタリウム」の復刊でした。

    この本は、真鍋さんのイラストと星さんの作品の冒頭部分を集めた作品集です。
    いわば、25年にわたるコンビの集大成。
    窪さんは、多くのファンを持つこの本を、表紙などを除いてほぼ忠実に再現しようと試みました。
    異なるのは“解説”の部分。
    この本の締めくくりを、真鍋博さんの長男で恐竜の専門家としても知られる国立科学博物館の真鍋真研究主幹に依頼しようと、窪さんは考えたのです。
    「真鍋博さんは、これから『創るべき未来』を考え続けた人。今、生きていたとすれば、東日本大震災、そして原発事故を経験した日本人の未来について、一体、どのような思いを抱くのだろうか。最も身近なところにいた息子の真さんなら答えてくれるかもしれない…」。

    「ペンや絵筆一本から始められることを」

    未来について口にすることが多かった父親とは逆に、真さんは「より確かなものを求めて」、地質学、そして古生物学を学びました。
    恐竜についての数多くの展示会を監修し、国際的にも知られる研究者となった真さん。
    東日本大震災で、岩手県陸前高田市の市立博物館や海と貝のミュージアムなどが壊滅的な被害を受けたことを知りました。
    市立博物館やミュージアムでは7人の職員(臨時職員を含む)が津波の犠牲に。
    ミュージアムに勤務していた熊谷賢さん(現・陸前高田市立博物館副主幹)たちがチームを作り、さまざまな機関の支援を受けながら、植物、昆虫、貝類の標本や遺跡からの出土品、それに古文書などの回収に当たっていました。

    がれきや土砂に埋もれ、海水につかってしまった貴重な資料。
    人類共通の財産を救おうと、本来、専門家ではない地元の人たちも協力している姿を、真さんは目の当たりにしました。
    「物が集い、人が集っている。そして、心も」。
    誇りとしてきた地元の歴史を後世に残そうとする人たちの強さを、真さんは感じたといいます。
    「真鍋が生きていたら二十一世紀をどのように感じ、東日本大震災をどのように考えたのかは分からない。しかし、亡くなるまで頭の中で絵を描き続けたように、一人の人間がペンや絵筆一本から始められることを一生懸命に探しただろうと思う」。
    筑摩書房の窪さんから依頼された「真鍋博のプラネタリウム」の“解説”に、真さんはそう記しました。

    「父は苦しんだかもしれない」

    真さんは今、熊谷さんたちの「文化財レスキュー」を支援するとともに、陸前高田市内の小学生たちを対象にした出前授業にも積極的に出かけ、次の世代=未来の研究者を育成しようと取り組んでいます。

    「実は、『真鍋博のプラネタリウム』の解説には書ききれなかったことがあるんです」。
    改めて取材した私(記者)に対し、真さんは教えてくれました。
    それは、福島第一原発の事故に関してのことでした。
    「父は、原子力の平和利用、電源開発などについては、肯定的な立場を取っていました。今、福島の現状を見たとすれば、きっと苦しんだだろうな、と思います」。

    未来を創り出すために

    それでも、父親=真鍋博さんが遺した「未来は占ってはならない、創るべきものだ」ということばは、息子の中に深く刻まれています。
    「次をどうしていくのか。日本人は考え続けなければならない。そうでなければ、人が人として存在していくことの意味がないじゃないですか」。

    未来を創り出すことの大切さを説いた父親と、新しい未来のために活動を続ける息子。
    2人は、確かな1つの線で結ばれています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131019/k10015403301000.html
     

    返信削除
  38. 「巨大科学 ILC」
    https://www.google.co.jp/search?q=%E5%B7%A8%E5%A4%A7%E7%A7%91%E5%AD%A6+%EF%BC%A9%EF%BC%AC%EF%BC%A3

    のためのネタ…

    目的と手段との倒錯。
     

    返信削除
  39. [わかるサイエンス]国際リニアコライダー…政府間の枠組み見えず
    2013年10月20日3時2分 読売新聞

     今年のノーベル物理学賞は、質量の起源を説明する素粒子「ヒッグス粒子」の提唱者に与えられることになった。そのヒッグス粒子の性質などを詳しく調べ、宇宙誕生の謎に迫るのが巨大実験装置「国際リニアコライダー(ILC)」だ。政府は建設の可否について調査を始めるが、巨額の建設費など課題が山積している。(野依英治、本間雅江)

    費用1兆円 国内誘致の壁


    ◆宇宙の謎解明へ

     「日本のリーダーシップに期待したい」。ILC計画を進める専門家組織の責任者で英物理学者のリン・エバンス氏は15日、東大で開かれた講演会で、日本への期待を強調した。

     資金面や技術面で、日本はILC建設の最有力候補地と目されている。日本の専門家らは今夏、候補地だった東北地方の北上山地と九州の脊振せふり山地のうち、北上山地を適地と判断。東北に誘致を進める姿勢を打ち出した。

     ILCは、地下深くに作る約31~50キロ・メートルの直線のトンネル内で、電子とプラスの電荷を持つ陽電子を光速近くまで加速し、正面衝突させる。衝突のエネルギーで、誕生直後の熱い宇宙を再現する。

     欧州には、ヒッグス粒子を発見した欧州合同原子核研究機関(CERNセルン)の円形大型加速器「LHC」があるが、ILCはいわばその後継機。陽子同士を衝突させるLHCに比べ、素粒子のより詳しい性質が分かる。

     村山斉・東大カブリ数物連携宇宙研究機構長は「中身が詰まった大福をぶつけるのがLHCとすると、ILCはその一部である小豆をぶつけるようなもの」と解説する。余分なものが飛び散らず、狙った粒子を調べやすい。

     ヒッグス粒子をたくさん作って性質を調べ、さらには、宇宙の27%を占めるとされながらまだ見つかっていない正体不明の「暗黒物質(ダークマター)」の解明を目指す。

    ◆巨大計画の前例

     最大の障害は、8000億円を超える建設費だ。トンネル掘削やILCの本体工事に必要な費用は、最低でも10年間で約8300億円。実験機器なども含めると、1兆270億円と試算されている。建設に必要な数百人の専門家を集められるのかという問題もある。高エネルギー加速器研究機構(KEK)の鈴木厚人機構長は「各国政府や研究機関が資金や人を出し合う、政府間の枠組みづくりが不可欠だ」と指摘する。

     巨大プロジェクトではこれまで、各国首脳がトップダウンで建設を決め、枠組み作りを進めた。建設中の国際熱核融合実験炉(ITERイーター)は最初に米ソ首脳会談で提案され、誘致した欧州連合(EU)が半額、他国が残り半分を負担することになった。国際宇宙ステーション(ISS)も、米レーガン大統領(当時)の呼びかけで、米航空宇宙局(NASA)などによる負担の枠組みが決まった。

     しかし、財政難の米国は今、自国の加速器計画も中止。欧州もLHCの改良計画を優先させる。資金を引き出すのは難しく、このまま日本が誘致を打ち出せば、建設費の大半を背負うことになりかねない。

     約1000億円かけて南米チリに建設し運用中の電波望遠鏡「ALMAアルマ」のように、研究者が負担の大枠を決めた後で、各国政府が予算を確保した例もある。しかし、巨額の建設費を考えると、ILCの場合、この方式は難しい。

    ◆文科省が調査へ

     日本学術会議は先月、ILC計画について「実施体制や国際分担などに不確定要素がある。本格実施のゴーサインを出すのは時期尚早」と提言した。

     文部科学省は来年度から5000万円かけ、経済波及効果などの本格調査に入る。ただし、負担の枠組みを決める政府間交渉については「首脳レベルはおろか、他国の交渉相手さえ決まっていない状態」(文科省幹部)で、日本が今後、どう交渉の場を設け、事態打開を図るか注目される。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20131019-118-OYTPT00863
     

    返信削除
  40. 皇居で講書始
    1月10日 11時58分

    天皇皇后両陛下が年の初めにさまざまな分野の研究者から講義を受けられる「講書始」が、皇居で行われました。

    「講書始」は、午前10時半から皇居宮殿の「松の間」で行われ、両陛下は皇族方や学術関係者などと共に3人の研究者から講義を受けられました。
    初めに東京大学の樺山紘一名誉教授が、デジタル技術の飛躍的発展で印刷の文化に起きた劇的な変化に対応するためには、東アジアと西ヨーロッパで別々に発展し、産業革命を経て世界に定着した印刷の歴史を見直す必要があると述べました。
    続いて、労働政策研究・研修機構の菅野和夫理事長が、日本の雇用システムと労働を巡る法制度は、戦後の高度経済成長期以降、互いに影響し合いながら発展し、今後も少子高齢化など社会の変化に対応して発展していくだろうと論じました。
    最後に、ノーベル物理学賞の受賞者で高エネルギー加速器研究機構の小林誠特別栄誉教授が、素粒子物理学の発展の歴史を振り返ったうえで、今の理論で宇宙の成り立ちを説明できないのは未知の素粒子やメカニズムが存在するからだと説明しました。
    講義は1時間近くにわたって行われ、両陛下は熱心に耳を傾けられていました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140110/k10014399451000.html
     

    返信削除
  41. ノーベル賞候補に十倉好紀氏 米情報会社が予想

     米情報会社トムソン・ロイターは25日、論文の引用回数の調査などに基づいて独自に予想したノーベル賞の有力候補者27人を発表した。日本人では物理学賞に理化学研究所の十倉好紀・創発物性科学研究センター長(60)を選んだ。

     十倉氏は、電圧によって磁石の強度が変化するという新しい性質を持つ「マルチフェロイック物質」を発見。その特殊な性質を説明する理論を提唱した。低消費電力の記憶素子の開発などにつながる可能性がある。

     同社は2002年にも、超電導物質に関わる研究の成果などで十倉氏を候補者に選んだ。1人の研究者が異なる研究で2回選ばれるのは初めてという。

    2014/09/25 17:54 【共同通信】
    http://www.47news.jp/CN/201409/CN2014092501001540.html

    返信削除
  42. ノーベル物理学賞に赤崎勇氏 天野浩氏 中村修二氏
    10月7日 18時58分

    ことしのノーベル物理学賞の受賞者に、青い光を放つLED=発光ダイオードの開発に成功し、フルカラーの大型画面の実現などさまざまな応用への道を開いた、名城大学教授の赤崎勇さんと、名古屋大学大学院教授の天野浩さん、カリフォルニア大学教授の中村修二さんの日本人研究者3人が選ばれました。

    赤崎さんは鹿児島県出身の85歳。
    京都大学を卒業後、当時の松下電器の研究所を経て、昭和56年に名古屋大学の教授になり、現在は、名古屋市にある名城大学の教授を務めています。
    天野さんは静岡県出身の54歳。
    名古屋大学を卒業したあと名城大学理工学部の教授を経て、平成22年から名古屋大学大学院の教授を務めています。
    中村さんは愛媛県出身で60歳。
    徳島大学大学院で半導体の研究を行ったあと、昭和54年に徳島県の化学メーカーに入社し、14年前からはカリフォルニア大学サンタバーバラ校で教授を務めています。
    3人は、LEDの中でも製作が技術的に難しく、20世紀中の開発は無理とさえ言われた青色LEDの開発に取り組みました。
    当時、結晶の素材としてほとんど見向きもされていなかった窒化ガリウムに注目し、赤崎さんと天野さんは昭和61年に、青い光を出すのに必要な高品質の「窒化ガリウム」の結晶化に世界で初めて成功しました。
    さらに中村さんが平成5年、独自に開発した装置を使って、極めて明るい青色LEDの開発に世界で初めて成功し、世界中の研究者を驚かせました。
    3人の成果によって赤・緑・青の光の3原色のLEDがすべてそろい、組み合わせによってあらゆる色が出せるようになりました。
    このため、フルカラーのディスプレイなど、さまざまな分野でLEDの実用化の可能性を広げました。
    波長の短い青い色を出す技術は、DVDなどの記憶容量を大幅に増やすことができるブルーレイディスクの開発にもつながり、大量の情報をやり取りする現代社会において欠かせない技術となっています。
    こうした業績で赤崎さんと中村さんは、平成10年に世界の電子工学の優れた研究者に贈られる「ジャック・A・モートン賞」を受賞したほか、赤崎さんは平成16年に文化功労者を、中村さんは平成14年にアメリカのノーベル賞といわれる「ベンジャミン・フランクリン・メダル」を受賞しています。
    また、天野さんは平成10年にイギリスの「ランク賞」を受賞しています。
    日本人がノーベル賞を受賞するのは、アメリカ国籍を取得している南部陽一郎さんを含め、おととしの山中伸弥さんに続いて合わせて22人になります。
    物理学賞は6年前の平成20年に受賞した南部さんと益川敏英さん、小林誠さんの3人以来で、合わせて10人となります。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141007/k10015208401000.html

    返信削除
  43. 青色LEDのすぐれた特性
    10月7日 19時13分

    明るい光を出す青色のLED=発光ダイオードは、電気を通すと光を出す半導体で、電球や蛍光灯より消費電力が少なく寿命が長いといったすぐれた特性を持っています。

    しかし、本格的な実用化に必要な赤、緑、青の光の3原色のうち、青色については明るい光を出すことが難しく、20世紀中に明るい青色LEDを実現するのは困難だと言われていました。
    世界中の企業が開発にしのぎを削っていた平成5年、当時の常識を覆す明るさを持った青色LEDが完成したことで、LEDであらゆる色の光を作ることが可能になり、応用範囲が一気に広がりました。
    光の3原色がそろったことであらゆる色の光を作ることが可能になり、実用化も進んでいて、大型のディスプレイや信号機は、色が鮮明なために日光が当たっても、くっきりと見えるのが特長です。
    また、この技術は白いLEDの開発にもつながり、家庭用の照明やスマートフォンの画面のバックライトなどに利用されています。
    ここ数年、特に国内では、3年前の東日本大震災による節電などの影響で家庭用の照明が大幅に普及しました。
    さらに、青色LEDの技術は、より短い波長のレーザー光線の開発にもつながり、従来のDVDよりも大幅に記憶容量を増やしたブルーレイディスクの再生機に利用されるなど、大量の情報をやり取りする現代社会において欠かせない技術となっています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141007/k10015208971000.html

    返信削除
  44. 受賞の理由「3人の発明は革命的」
    10月7日 19時13分

    ノーベル賞の選考委員会は3人の受賞理由について、「3人の発明は革命的で、20世紀は白熱電球の時代だったが、21世紀はLEDによって照らされる時代になった。誰もが失敗してきたなか、3人は成功した。世界の消費電力のおよそ4分の1が照明に使われるなか、LEDは地球環境の保護にも貢献している。LEDは電力の供給を受けにくい環境にある世界の15億人の生活の質を高める大きな可能性を秘めている」とコメントしています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141007/k10015208931000.html

    返信削除
  45. 中村氏「信じられない」と喜び語る
    10月7日 19時23分

    ことしのノーベル物理学賞に選ばれた中村修二さんは、ノーベル財団の記者会見に電話で参加し、会場から日本語で「おめでとうございます」と呼びかけられると、中村さんも「ありがとうございます」と日本語で答えました。
    電話は、途中でところどころが途切れるなど回線が不安定でしたが、中村さんは「信じられない」などと述べて、ことしの物理学賞に選ばれた喜びを語っていました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141007/k10015209271000.html

    中村氏の母校も喜びに沸く
    10月7日 19時34分

    中村修二さんは、愛媛県大洲市にある県立大洲高校を昭和48年3月に卒業しました。
    高校時代は、男子バレーボール部に所属し、文武両道で勉学にも励んでいたということです。
    高校では、教師と生徒およそ10人が校長室に集まり、ノーベル賞のホームページを開いて発表の様子を見守りました。
    そして、「シュウジ・ナカムラ」と読み上げられると、「今、言った!」などと声を掛け合い、満面の笑顔で偉大な先輩の栄誉を喜び合っていました。
    大洲高校の藻利毅校長は、「母校では、中村さんがノーベル賞を取る日を待ち望んでいたので、本当にうれしい。生徒たちには先輩の偉業を誇りにして、世界で活躍できる人間になってほしい」と話していました。
    また、2年生の生徒会長、土居大起さん(16)は、「『修二』という名前が読み上げられて本当に驚きました。大洲高校の誇りです。先輩を見習って、目の前のテストから頑張りたいと思います」と話していました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141007/k10015209411000.html

    返信削除
  46. 赤崎氏「これ以上の名誉はない」
    10月7日 19時34分

    ノーベル物理学賞の受賞が決まった名城大学の赤崎勇教授は、午後7時15分から名古屋市天白区の名城大学の会議室で記者会見し、「ちょっと半分サプライズで、まあ、こんな名誉なことはない」と述べました。

    そのうえで「研究を始めた最初のころは『とても20世紀中にはできないだろう』と言われていて、研究をやめていく人も多かったが、私はちっともそういうことは考えなかった。ただ、自分がやりたいことをやってきた。ここまでこれたのは、一緒に仕事をしてくれたその時々の仲間の支えがあったからだ。決して、私一人でできた仕事ではない」と述べました。
    また、若い研究者へのメッセージを質問されたのに対し、「あまり偉そうなことは言えないが、はやりの研究にこだわらず、自分のやりたいことをやるのが一番だと思う。自分のやりたいことなら、仮になかなか結果が出なくても続けることができると思う」と述べました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141007/k10015209831000.html

    返信削除
  47. 6年前に受賞の小林氏「順当なもの」
    10月7日 19時46分

    ことしのノーベル物理学賞の受賞者に日本人研究者3人が選ばれたことについて、素粒子の理論で6年前にノーベル物理学賞を受賞した、高エネルギー加速器研究機構の小林誠特別栄誉教授は7日夜、茨城県つくば市で会見を開き、「日本人研究者が受賞したことを大変うれしく思う。3人の研究結果はノーベル賞受賞に値する順当なものであり、基礎的な研究を進めたことがこのような成果を生んだと思う。今回の受賞によって、さまざまな分野において日本の研究水準の高さや物理学が果たす役割を広く認識してもらえたと思う」と話していました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141007/k10015209961000.html

    中村氏の兄「本人以上にうれしい」
    10月7日 19時46分

    中村修二さんの兄、中村康則さんは、「ノーベル賞受賞と聞いて、驚くとともに、本当に喜んでいます。長年、受賞を待ち望んでいましたが、ようやくの受賞です。本人も喜んでいると思いますが、本人以上に、私たち家族もとてもうれしく思っています」と話していました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141007/k10015210211000.html

    返信削除
  48. ニュース特設「ノーベル物理学賞に日本人研究者3人」
    http://www3.nhk.or.jp/news/1007nobel/index.html

    返信削除
  49. 中村修二教授「開発が偉大でも市場で勝てない」
    2014年10月8日18時49分 読売新聞

     【グルノーブル(仏南東部)=石黒穣、サンタバーバラ(米カリフォルニア州)=中島達雄】ノーベル物理学賞の受賞が決まった名古屋大学の天野浩教授(54)、米カリフォルニア大学サンタバーバラ校の中村修二教授(60)の記者会見は以下の通り。

     ◆中村氏◆

     ――(冒頭発言)

     私はこれまでの人生で多くの方々に助けられてきて、とても幸運だ。最初のきっかけは、日亜化学工業の社長だった小川信雄氏が、青色LED開発という私のギャンブルを支持してくれたことだ。カリフォルニア大サンタバーバラ校のヘンリー・ヤン学長の支援にも感謝している。

     1993年に高輝度青色LEDの実用化に成功した後、研究活動が爆発的に進展した。多くの研究者がLEDの分野に参入し、携帯電話やテレビ、照明などあらゆる応用に取り組んだ。

     ――受賞の知らせを受けた時は、何をしていたか。

     眠っていた。少し神経質になっていたので、30%は寝ていたが、70%は神経が高ぶっていた。

     ――照明がないような発展途上国で、LEDの技術はどう使われているか。

     アフリカの一部のように電力がない国々では、太陽電池を充電し、夜間、LEDで照明を使うことができる。このため、発展途上国で非常に人気が高い。

     ――LEDの研究を始めた当時、今のような状況を想像したか。

     まったく想像しなかった。勤めていた会社で10年間にわたって赤色LEDを開発したが、既に大手の会社が製造していたので、販売成績は悪かった。会社が私にキレて、私もキレた。そこで私は社長室に行き、青色LEDを開発したいと直談判した。すると、社長はこう言った。「オーケー。やっていい」。それまで会社は研究開発費を出してくれなかったが、社長に500万ドル必要だと言うと、彼はそれもオーケーだと言った。

     当時、私は海外に出たことがなかったので、海外に行きたかった。そこで、社長に青色LEDを開発するには、フロリダ大学で学ぶ必要があると言った。1年間留学し、帰国して青色LEDの開発に取り組んだ。

     ――日本の多くの教授が海外での研究を目指し、頭脳流出ではないのか。

     米国は研究者にとって、多くの自由がある。必死で努力すれば、誰でもアメリカンドリームを手にするチャンスがある。日本ではそのチャンスはない。年齢による差別、セクハラ、健康問題での差別があり、米国のような本物の自由がない。

     日本では大企業のサラリーマンになるしかない。企業が大きな事業をやっていても、社員は平均的なサラリーマンだ。米国では、何でも好きにやれる。

     ――今回の受賞が日本にとって持つ意味は。

     3人のノーベル賞受賞者が出るというのは、日本にとって躍進だと思う。ただ、日本で開発が行われても、日本企業はグローバル化で問題を抱えている。開発が偉大でも、市場では勝てない。携帯電話技術や太陽電池で、日本の製品は当初、非常に優れていた。しかし、グローバル化に失敗した。LEDも同じだ。日本で開発されたが、すべての市場を失っている。

     ――現在、何に取り組んでいるのか。

     LEDの効率を高めることに取り組んでいる。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20141008-118-OYT1T50134

    返信削除
  50. 中村氏、ベンチャーの育成必要 日本の司法批判

     【サンタバーバラ共同】ノーベル物理学賞に決まった米カリフォルニア大サンタバーバラ校の中村修二教授は7日、校内で共同通信のインタビューに応じた。青色の発光ダイオードの特許権確認などを求め、開発時に在籍していた日亜化学工業(徳島県)との訴訟に発展したことについて「良いアイデア、発明があればベンチャー(ビジネス)を起こすのがいい」と日本での育成の必要性を指摘した。

     中村さんは米国の司法が「正義」に基づくとしたら、日本は「より多くの人の利益になるかどうか」で判断が決まるとし「ベンチャー(育成)をやるにしても日本の司法制度をまず変えないといけない」と批判した。

    2014/10/08 20:42 【共同通信】
    http://www.47news.jp/CN/201410/CN2014100801001694.html

    返信削除
  51. ノーベル物理学賞 3人にメダル授与
    12月11日 9時34分

    ことしのノーベル賞の授賞式が日本時間の11日未明に行われ、物理学賞に選ばれた赤崎勇さん、天野浩さん、中村修二さんの3人にスウェーデン国王から記念のメダルと賞状が贈られました。

    ことしのノーベル物理学賞は、青い光を放つLED=発光ダイオードの開発に成功し、あらゆる色の光を作ることを可能にしたとして、名城大学教授の赤崎勇さんと、名古屋大学大学院教授の天野浩さん、カリフォルニア大学教授の中村修二さんに贈られました。
    授賞式は日本時間11日午前0時半からスウェーデンのストックホルム中心部のコンサートホールで行われ、えんび服に身を包んだ3人は各賞の受賞者の中で最初に入場しました。
    式では物理学賞の選考委員が「非常に粘り強く、多少の幸運も伴って、窒化ガリウムのきれいな結晶を作り出すことに成功した。今ではLEDが街や家庭など至る所で利用され、地球上の暗闇に明かりをともした。節電や環境の改善にもつながっている」と述べて、その功績をたたえました。
    このあとファンファーレが鳴り響くなか、赤崎さん、天野さん、中村さんの順に舞台の中央に進み、スウェーデンのグスタフ国王から記念のメダルと賞状を受け取りました。
    3人は、緊張した面持ちを崩さずに舞台上の参列者や会場の出席者に一礼し、式典を見守っていたそれぞれの家族は笑顔で拍手を送っていました。
    日本時間11日午前3時からは、スウェーデンの王族も出席する晩さん会が開かれ、3人は、家族とともに出席することにしています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141211/k10013885461000.html

    返信削除
    返信
    1. ノーベル物理学賞の3人 授賞式終わる
      12月11日 12時10分

      スウェーデンの首都ストックホルムでノーベル賞の授賞式が行われ、物理学賞を受賞した赤崎勇さん、天野浩さん、中村修二さんの3人に記念のメダルと賞状が贈られました。

      授賞式は日本時間の11日午前0時半から、ストックホルム中心部のコンサートホールで行われ、えんび服に身を包んだ3人は、各賞の受賞者の中で最初に入場しました。
      授賞式では物理学賞の選考委員が、「非常に粘り強く、多少の幸運も伴って、窒化ガリウムのきれいな結晶を作り出すことに成功した。今ではLEDが街や家庭など至る所で利用され、地球上の暗闇に明かりをともした。節電や環境の改善にもつながっている」と述べてその功績をたたえました。
      そして、ファンファーレが鳴り響くなか、赤崎さん、天野さん、中村さんの順に舞台の中央に進み、スウェーデンのグスタフ国王から記念のメダルと賞状を受け取りました。
      このあと3人は市庁舎で行われた晩さん会に出席し、中村さんや天野さんは、相手をエスコートしながら緊張した面持ちでおよそ1300人が待つ会場に現れ、ファンファーレの音色と拍手で迎えられていました。
      晩さん会では中村さんが1人を挟んでグスタフ国王の左側に座ったほか、天野さんはシルビア王妃の右隣りに座り、身ぶり手ぶりを交えながら笑顔で話をしていました。
      また、赤崎さんも出席者との会話を楽しんでいましたが、体調を考慮して一足早く、ホテルに戻りました。
      3人を代表して中村さんがスピーチを行い、「アルフレッド・ノーベルは人類の利益に貢献した物理学の発明や発見に賞を与えるべきだとしたが、LED技術の夢が実現し、今、人類の利益に大きく貢献していることをわれわれは誇りに思う」と述べました。

      「授賞式すばらしかった」
      晩さん会を終えた中村修二さんは11日午前0時半ごろ(日本時間で午前8時半)滞在先のホテルに戻りました。
      待っていた市民の求めに応じてサインをしたあと、中村さんは晩さん会について、「おいしい食事でよかったです。スピーチは原稿を読むだけでしたよ」と淡々と答えると、足早にホテルへ入っていきました。
      また、天野さんは、現地時間の午前1時すぎに滞在先のホテルに戻ってきました。
      天野さんは、晩さん会の印象について、「すばらしかったけど、だいぶ疲れました。隣に座っていたシルビア王妃とは子どもをサポートしていくプログラムについて話しました。ダンスは見ていました」と話していました。
      一方、一足先にホテルに戻った赤崎勇さんはコメントを発表し、「すばらしい授賞式で本当に感動しました。天野浩教授と私の受賞は、一緒に研究に奮闘してくれた仲間や共同研究者、学生たちを代表して頂いたものであり、この喜びを分かち合いたい」と述べました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141211/t10013890251000.html

      削除
  52. 天野さん「多くの人たちの努力の結晶」
    12月11日 21時01分

    ノーベル物理学賞を受賞した名古屋大学大学院教授の天野浩さんが11日、NHKの単独インタビューに応じ、「受賞は日本のこの分野の多くの人たちの努力の結晶で、それを世界に認めてもらったことは本当によかった」と受賞の意義を語りました。

    ノーベル賞を受賞した天野さんは授賞式から一夜明けた11日朝、滞在先のストックホルムのホテルで単独インタビューに応じました。
    天野さんは疲れた様子もなく、「けさもいつもどおり5時ごろに目を覚まして、メールをチェックしました」と話し、お祝いのメッセージが多かったのでは、との問いかけに対しては、「仕事の話ばかりでした」と笑いながら話していました。
    ノーベル賞のメダルを手にした瞬間の気持ちについては、「その重みというのは単なる重量だけでなく、その意味や支えてくれた人々への思いが頭の中をぐるぐる回って何とも言えませんでした」と感慨深い表情で話しました。
    そして、「これは私だけの成果ではなく、多くの人たちの努力の結晶、特に日本の多くの人たちの頑張りの結果で、その代表の1人として受賞できた。そのことに感謝するとともに世界で認めてもらったことは本当によかった」と、受賞の意義を語っていました。
    また、「家族の支えがなかったらとてもこのような栄誉に浴することはなかった」と、妻の香寿美さんや家族に感謝の気持ちを表したうえで、「息子に『よかったね』と言われて感激しました」と述べ、父親としての表情も見せていました。
    天野さんは授賞式のあとの晩さん会でシルビア王妃の隣に座った時のことについては、「あまりにも緊張しすぎて覚えていない」と照れ笑いを浮かべながらも、「スウェーデン王室が行っている南アフリカの子どもたちへの支援活動の話や、娘の話などをしていただいた」と述べました。
    さらに、晩さん会の後にはグスタフ国王と話をする機会があり、王室もこれからはLEDをもっと使っていくべきだとアピールしたということです。
    インタビューの最後に天野さんは「ノーベル賞を受賞したからといって中身が変わるわけではなく、まだまだ未熟なので、もっと精進しなければいけない」と表情を引き締め、「世界に認めてもらったのを機に新しい人たちがこの分野に入ってきて盛り上げてくれるよう働きかけたい。若い人には自分が世界を変えるんだという気持ちで、難しい問題にどんどんチャレンジしてほしい」と、次の世代を担う若者たちにエールを送りました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141211/k10013904701000.html

    返信削除
  53. “行方不明”のデブリを宇宙線で透視 福島第1原発
    2015.2.9 14:38 産経ニュース

     国際廃炉研究開発機構(IRID)などは9日、東京電力福島第1原発事故で溶け落ちた燃料(デブリ)を調べるため、宇宙から地球に降り注ぐ宇宙線から生じる「ミュー粒子」を使った実証試験に乗り出した。デブリはこれまでどこにあるかすら分からず、強い放射線を出すため廃炉の最大の難関となっていた。数カ月でデブリの位置や量が把握できるという。

     ミュー粒子は建物や山も通り抜けるほど透過力が強いが、核燃料に含まれるウランなど密度の高い物質にぶつかると、物質に吸収されたり、進路が変わったりする性質がある。この性質を使い、壊れた原子炉建屋の周囲で一定期間、観測すれば、レントゲンのようにおおまかにデブリの形状が分かる。

     高エネルギー加速器研究機構(KEK)が9日、1号機の原子炉建屋付近で、測定機器の準備作業を始めた。観測は今月中旬から始まり、結果は3月末までに公表する。

     高エネ研はすでに平成24~25年、東海第2原発(茨城県)でミュー粒子を使った実験に成功している。ただ、分厚いコンクリートや鋼鉄越しに原子炉内を透視するのは前例がない。

     福島第1原発の廃炉作業で最も困難な作業がデブリの取り出しだ。事故から4年近くたっても、高い放射線量に阻まれて、どこにあるのか、その位置すら分かっていない。1号機のデブリでは、ほとんどが格納容器の底に落ちていると推定されているが、実態は不明。

     政府は32年以降にデブリ取り出しに着手する目標がある。今回の実証試験でも、格納容器の底に落ちたデブリは把握できないとされており、4月以降にロボットを投入して、詳細を調べる。(原子力取材班)
    http://www.sankei.com/affairs/news/150209/afr1502090013-n1.html

    返信削除
    返信
    1. 「ミュー粒子」に関連するニュース
      http://www.2nn.jp/word/%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%BC%E7%B2%92%E5%AD%90

      ★科学ニュース+ 15/02/10 01:35 45res 0.3res/h □
      【放射線】“行方不明”のデブリを宇宙線で透視 福島第1原発
      国際廃炉研究開発機構(IRID)などは9日、東京電力福島第1原発事故で溶け落ちた燃料(デブリ)を調べるため、宇宙から地球に降り注ぐ宇宙線から生じる「ミュー粒子」を使った実証試験に乗り出した。デブリはこれまでどこ...
      産経ニュース Posted by Mogtan ★ 2NNのURL Twitter

      ★科学ニュース+ 15/02/09 22:23 9res 0.0res/h □
      【原子炉解体】「ミュー粒子」で炉透視、溶融燃料の位置把握へ
      国際廃炉研究開発機構と高エネルギー加速器研究機構は9日、東京電力福島第一原子力発電所で、宇宙線「ミュー粒子」を使ってレントゲンのように原子炉内を透視、溶け落ちた核燃料の位置を調べる実験に乗り出した。東...
      YOMIURI ONLINE [読売新聞] Posted by 〈(`・ω・`)〉Ψ ★ 2NNのURL Twitter

      ★ニュース速報+ 15/02/09 15:08 186res 1.5res/h □
      【原発事故】行方不明の燃料(デブリ)を「ミュー粒子」で探す実証実験 - 福島第1原発
      "行方不明"のデブリを宇宙線で透視 福島第1原発 【産経ニュース】 2015/2/9 14:38 国際廃炉研究開発機構(IRID)などは9日、東京電力福島第1原発事故で溶け落ちた燃料(デブリ)を調べるため、宇宙から地球に...
      産経ニュース Posted by ゆでたてのたまご ★ 2NNのURL Twitter

      ★科学ニュース+ 15/01/01 17:02 33res 0.0res/h □
      【火山学/素粒子物理学】噴火予知を目的とした、宇宙線を利用した「火山透視」 桜島で実験
      火山内部をエックス線写真のように撮影できれば、噴火予知ができるのではないか-。宇宙から地球に降り注ぐ宇宙線を利用した「火山透視」の研究が今年本格化する。代表格は、ミュー粒子という素粒子だ。大きな山も突...
      東京新聞 Posted by もろ禿HINE! ★ 2NNのURL Twitter

      削除
  54. ノーベル物理学賞の南部陽一郎さん死去
    7月17日 14時17分

    物質を構成する「素粒子」の理論的な研究に取り組み、7年前の平成20年に、ノーベル物理学賞を受賞したアメリカ・シカゴ大学名誉教授の南部陽一郎さんが、今月5日、急性心筋梗塞のため亡くなりました。94歳でした。

    南部さんは大正10年に東京で生まれ、幼いころを福井市で過ごしました。旧東京帝国大学を卒業し、のちにノーベル賞を受賞した朝永振一郎さんのもとで研究生活に入りました。
    大阪市立大学の教授を経て、昭和27年、研究の場をアメリカに移し、シカゴ大学の教授を務めました。昭和45年にはアメリカ国籍を取得しています。南部さんは、物質を構成する最も基本的な粒子である「素粒子」の研究に取り組み、かつては対称に動くと考えられていた「粒子」と、電気的に反対の性質を持つ「反粒子」が対称でない動きをする場合があることを理論的に予測しました。この理論は「対称性の自発的破れ」と呼ばれ、その後の素粒子物理学の発展に大きな影響を与えました。
    また、ビッグバンの直後、宇宙が急速に冷えて性質が大きく変わったという画期的な理論を提唱し、半世紀以上たって「ヒッグス粒子」とみられる粒子の発見へとつながりました。こうした功績により、昭和53年に文化勲章を受章し、7年前の平成20年には、益川敏英さん、小林誠さんとともに、ノーベル物理学賞を受賞しました。
    シカゴ大学の名誉教授に加え、4年前には大阪大学と大阪市立大学のそれぞれ特別栄誉教授となり、自宅のある大阪・豊中市とアメリカを行き来する生活を送っていました。豊中市や大阪大学によりますと、南部さんはことし5月に体調不良を訴えて大阪市内の病院に入院し治療を受けていましたが、容体が悪化し、今月5日の午後8時すぎ、急性心筋梗塞のため亡くなりました。

    家族「悲しみにくれている」

    南部さんの妻の智惠子さんは「夫と出会ったのは宝塚にあった陸軍の研究施設でした。私の一目ぼれでございました。苦労もありましたが、70年あまり朗らかな道をともに歩んでまいりました。夫を失い、ただただ悲しみにくれています」というコメントを出しました。
    息子の潤一さんは「父は物理学者としての生涯を全ういたしました。父の学業・業績に対して輝かしい栄誉をいただき、大変感謝いたしております。父として人間として、とても立派な人でありました。さびしい思いでいっぱいです」というコメントを出しました。

    現在の素粒子物理学の基礎築く

    南部陽一郎さんは、現在の素粒子物理学の基礎となる新たな理論を世界に先駆けて次々と発表し、その後の研究に大きな影響を与えました。
    南部さんの最大の功績とされるのが、物質を構成する最も基本的な粒子である「素粒子」の研究で、「対称性の自発的破れ」と呼ばれる現象を理論的に予測したことです。この理論は、宇宙がどのように成り立っているかをひもとくもので、それまでは電気的に反対の性質を持つ「粒子」と「反粒子」は鏡に写したように対称に動くと考えられていたのに対し、南部さんは、対称でない動きをする場合があることを示しました。この結果、宇宙が誕生したあと「粒子」だけが残り、星を初めとしたさまざまな物質を形作ったと考えられています。
    この理論はその後の素粒子物理学に大きな影響を与え、南部さんは平成20年にノーベル物理学賞を受賞しました。このほか、南部さんは素粒子のひとつ「クォーク」の研究などでも高い評価をうけていて、理論物理学の分野で優れた業績をあげた人に贈られる「オッペンハイマー賞」や、アメリカのノーベル賞と言われるベンジャミン・フランクリンメダルなど、世界のさまざまな賞を受賞しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150717/k10010156191000.html

    返信削除
    返信
    1. 南部陽一郎さん訃報に悼む声相次ぐ
      7月17日 16時09分

      ノーベル物理学賞を受賞した南部陽一郎さんの訃報に、親しかった人たちからは、故人を悼む声が寄せられています。

      小林誠さん「大きな支えを失った」

      南部陽一郎さんと同じ年にノーベル物理学賞を受賞した小林誠さんは、「突然のことで大変驚いています。親しくおつきあいをさせてもらいましたが、南部さんの体調がすぐれなかったこともあり、ノーベル賞の授賞式にも出席されず、受賞が決まった直後に電話でお話ししたのが最後となったことは、とても残念です。南部さんは広い視野と洞察力を持った貴重な存在で、今の素粒子物理学の基礎を築いた偉大な研究者で、大変大きな支えを失った気がします」と話しています。

      益川敏英さん「第一級の物理学者」

      南部陽一郎さんとノーベル物理学賞を同時に受賞した1人の益川敏英さんは、名古屋市の自宅前で報道各社の取材に応じ、「世界的に見ても、南部先生は第一級の物理学者だった。その先生が亡くなられ非常に残念です」と述べました。そのうえで、ノーベル賞を同時に受賞したことについて、「若いころから南部先生を仰ぎ見て育ってきたので、受賞が一緒だと聞いた時は泣いちゃいました。それくらいすごい先生です。南部先生の論文をしゃぶり尽くすように読んで、自分の肥やしにさせていただいた」と述べました。

      小柴昌俊さん「世界にとっても損失」

      また東京大学の助手を務めていたときに、学生として指導を受け、平成14年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊さんは「惜しい方を亡くしたと思っています。あれだけの大学者が亡くなったのは、日本にとっても世界にとっても損失です」と話しています。

      江崎玲於奈さん「素粒子物理学の世界をけん引」

      南部陽一郎さんが亡くなったことについて、昭和48年にノーベル物理学賞を受賞し、南部さんと親交があった江崎玲於奈さんは、「南部さんは、宇宙の根源に関わる研究をされ自然界の根本的な法則を追究し続けた方でした。物理学の理論の分野は、日本の研究者のお家芸のようなものですが、南部さんはその中心で、さらにアメリカに渡って研究を続けられたことで、“日本の南部”を超えて“世界の南部”として素粒子物理学をけん引してこられました。亡くなられたことはとても残念で、物理学者を代表して哀悼の意を表したい」と話しています。

      阪大 細谷教授「さまざまな理論の原点作る」

      南部さんが、アメリカのシカゴ大学の教授を務めていた頃、研究室に在籍し、およそ40年にわたって親交があった大阪大学大学院理学研究科の細谷裕教授は、「大学院生の頃から今に至るまで、南部先生とはいろいろな場面で議論をしました。物理に対する情熱がすごく、常に10年、20年先を見据えた研究のアイデアを出し、さまざまな理論の原点を作られていった姿が印象に残っています。戦後の物理学の発展に大きな影響を与えた方が亡くなったのは残念ですが、私たち、残された研究者も南部先生の姿勢を見習って今後の研究を進めていきたい」と話しています。

      阪大 平野学長「物理志す者の大きな励み」

      南部陽一郎さんは、4年前、大阪大学の特別栄誉教授に就任しました。大阪大学の平野俊夫学長はコメントを出し、「驚きとともに大きな悲しみにことばがありません。大阪大学で研究と指導をしていただけたことは物理を志す者に大きな励みになったとことばで言い尽くせないものがあります。研究では厳しい南部先生が、『物理をやってよかった』としみじみと述懐されておられたことは、同じ研究者どうしとして心にしみるものがありました。南部先生が遺された財産を大阪大学は引き継ぎ、将来に伝えていきたいと思います」と記しています。

      母校の後輩も死を惜しむ

      南部さんは福井市の旧制福井中学校、現在の福井県立藤島高校を昭和12年に卒業しました。4年前に南部さんの偉業をたたえる記念碑が高校の正門近くに建てられ、生徒たちを見守っています。記念碑には、ノーベル物理学賞を受賞した日付とともに、「自然界の基本法則は単純だが、世界は退屈ではない。なんと理想的な組み合わせではないか」という、ノーベル賞の授与式で南部さんが述べた記念スピーチの一文が英文で彫られています。
      藤島高校に通う生徒たちは、南部さんの悲報を聞くと一様に驚いた表情を浮かべ、男子生徒の1人は「母校の誇れる先輩が亡くなったのは寂しいです。南部さんのような世界で活躍できる人が育つ学校にしていきたい」と話していました。また、女子生徒は「校長先生からよく南部さんのことばを聞いていて、特に『自分が文系だから理系だからと分けるのではなく、いろいろなことに興味を持ってほしい』ということばが印象に残っています。亡くなったと聞いてとても残念です」と話していました。

      福井県知事「個性を持って生きよとメッセージ」

      南部さんが、子どもの頃を過ごした福井県の西川知事は、「福井県関係者で初めてノーベル物理学賞を受賞された南部先生は福井の誇りです。6年ほど前に南部先生と対談したときに、福井県の子どもたちに頂いた“Boys and Girls,Be Ambitious!”というメッセージと、“個性を持って生きよ”は、今でも、福井県の教育指針のひとつとなっています」と振り返りました。
      そして「南部先生の業績をしっかり受け止め、福井の教育や科学、技術の発展に向けて全力で取り組んでいきたい」と述べました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150717/k10010156251000.html

      削除
  55. ノーベル物理学賞に梶田隆章さん
    10月6日 18時54分

    ことしのノーベル物理学賞の受賞者に、物質のもとになる最も基本的な粒子のひとつ「ニュートリノ」に質量があることを世界で初めて観測によって証明し、「ニュートリノ」には質量がないと考えられてきたそれまでの素粒子物理学の定説を覆した東京大学宇宙線研究所所長の梶田隆章さんが選ばれました。合わせて、カナダのクイーンズ大学の名誉教授、アーサー・マクドナルド氏も選ばれました。
    日本人がノーベル賞を受賞するのは、アメリカ国籍を取得した人を含め、5日、医学・生理学賞の受賞が決まった大村智さんに続いて24人目で、物理学賞の受賞は、去年の赤崎勇さんと天野浩さん、中村修二さんに続いて11人目となります。

    梶田さんは、埼玉県東松山市の出身で56歳。昭和56年に埼玉大学理学部を卒業したあと、東京大学大学院で、のちにノーベル賞を受賞した小柴昌俊さんの教えを受けました。平成11年に東京大学宇宙線研究所の教授になり、平成20年からは所長を務めています。
    この間、梶田さんは、小柴さんらとともに、物質のもとになる最も基本的な粒子である「素粒子」のひとつ「ニュートリノ」の研究を続けました。そして、岐阜県飛騨市神岡町の地下深くに設けられた観測施設「スーパーカミオカンデ」で、大気中から飛来した「ニュートリノ」の様子を詳しく観測することに成功しました。その結果、「ニュートリノ」に質量、つまり「重さ」があることを世界で初めて突き止め、平成10年に開かれた国際学会で発表しました。この研究成果は、「ニュートリノ」には質量がないと考えられてきたそれまでの素粒子物理学の定説を覆すもので、世界の研究者を驚かせました。
    梶田さんはこの研究成果で、平成11年に、物理学の大きな業績に与えられる「仁科記念賞」を受賞したほか、平成24年には、すべての学術分野の中から特に大きな業績をあげた研究者に贈られる日本学士院賞も受賞しています。
    日本人がノーベル賞を受賞するのは、アメリカ国籍を取得した人を含め5日、医学・生理学賞の受賞が決まった大村智さんに続いて24人目で、物理学賞の受賞は、去年の赤崎勇さんと天野浩さん、中村修二さんに続いて11人目となります。
    梶田さんの受賞と合わせて、カナダのクイーンズ大学の名誉教授、アーサー・マクドナルド氏もことしの物理学賞の受賞者に選ばれました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261161000.html

    返信削除
    返信
    1. 梶田さんの妻「おめでとうと伝えました」
      10月6日 19時28分

      ことしのノーベル物理学賞の受賞者に選ばれた梶田隆章さんの妻の美智子さんは、「テレビを見ていたら主人が受賞したことを報じていて驚きました。しばらくして主人から賞をいただいたよと電話がかかってきたのでおめでとうと伝えました。研究者としての顔は知らないですが、家では本当に普通の人でびっくりしています。毎年受賞を期待されていたので受賞できたのはうれしいです」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261201000.html

      削除
    2. ノーベル物理学賞 梶田さんと共にカナダ人研究者
      10月6日 19時31分

      ことしのノーベル物理学賞に、東京大学宇宙線研究所所長の梶田隆章さんと共に、カナダのクイーンズ大学、名誉教授のアーサー・マクドナルド氏が選ばれました。

      マクドナルド氏は、カナダのオンタリオ州にある「サドベリー・ニュートリノ観測所」で、物質の基になる最も基本的な粒子の1つ「ニュートリノ」が、大気中から飛来してくる様子を詳しく観測することに成功しました。その結果、「ニュートリノ」は、飛来しながらその特性を変えていることが分かり、この変化は、ニュートリノに質量、つまり「重さ」がないと、説明できないことを突き止めました。
      マクドナルド氏と梶田氏の研究は、物理学の定説では質量がないとも考えられてきた「ニュートリノ」に質量があることを確実にし、物質を構成する最も基本的な粒子の1つの重要な特性を解き明かしました。
      ノーベル賞の選考委員会は、2人の研究成果は、私たちの宇宙に対する理解を大きく変え、現在は、世界各地の物理学者が「ニュートリノ」の実態をさらに解き明かそうと研究を続けているとしています。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261211000.html

      削除
    3. 連日のノーベル賞受賞決定に喜びの声 渋谷
      10月6日 19時33分

      ことしのノーベル物理学賞の受賞者に東京大学宇宙線研究所の所長の梶田隆章さんが選ばれ、5日に続く連日の受賞決定に東京・渋谷では、喜びの声が聞かれました。

      ことしのノーベル賞では5日、医学・生理学賞の受賞者に北里大学特別栄誉教授の大村智さんが選ばれていて連日の受賞の知らせに18歳の女子大学生は、「2日連続で日本人の受賞が決まり、びっくりしました。これからも研究を続けていってほしいと思います。今週はノーベル賞の発表が続くのでこれからも期待したいです」と話していました。
      東京大学の大学院に通う20代の男性は、「自分の大学の先生が受賞したと聞いてとてもうれしいです。自分もノーベル賞を目指して頑張りたいです。おめでとうございます」と話していました。
      また、40歳の会社員の男性は、「先ほど受賞を知ってとても驚きました。50代という若さを考えると、きのうの大村さんの受賞に続き日本の研究のすそ野の広さを示していると思います」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261221000.html

      削除
    4. 梶田さん「ニュートリノ振動」世界で初めて捉える
      10月6日 19時50分

      ノーベル物理学賞の受賞が決まった梶田さんは、物質を構成する最も基本的な粒子である「素粒子」の1つ、「ニュートリノ」に質量があることを裏付ける「ニュートリノ振動」という現象を世界で初めて捉え、ニュートリノに質量はないとされてきたそれまでの素粒子物理学の定説を覆しました。

      ニュートリノは、私たちの身の回りにも飛び交っている素粒子で、地球上の1センチ四方の狭い範囲には、太陽から、1秒間に660億個が降り注いでいます。しかし、その性質には分からない部分が多く、質量、つまり重さはないと考えられていました。ニュートリノは、直径が1ミリの1000兆分の1以下と極めて小さく、どんな物質でもすり抜けてしまうため観測が非常に困難だからです。
      ニュートリノの性質を詳しく調べるため、梶田さんらの研究グループは岐阜県飛騨市の地下1000メートルに設けられた「カミオカンデ」という施設で観測を始めました。この施設は壁一面に取り付けられた高感度のセンサーでニュートリノが水と反応したときに出る僅かな光を捉えることで、ニュートリノの飛んできた方向や時刻などを正確に把握することができます。「カミオカンデ」での観測の結果、平成元年、梶田さんらは太陽から放出されたニュートリノの数が、予想される数の半分程度しか地球に届いていないことを明らかにしました。
      この成果は、太陽から放出されたニュートリノが、地球まで飛んでくる間に、別の種類のニュートリノに変化している可能性を示唆するものでした。ここで示唆されたニュートリノの種類が変化する現象は「ニュートリノ振動」と呼ばれ、ニュートリノに質量があるときにだけ起きる現象でした。つまり、この現象が実際に起きていることを証明できれば、ニュートリノに質量はないとされてきたそれまでの素粒子物理学の定説を覆すことになるため、世界の注目が集まったのです。
      梶田さんらのグループは「カミオカンデ」をさらに発展させた「スーパーカミオカンデ」という装置を使って、ニュートリノの質量の有無を巡る議論に答えを出すことを目指しました。そして、17年前の平成10年6月、ミューニュートリノという種類のニュートリノが別の種類に姿を変えていることの観測に成功し、「ニュートリノ振動」が実際に起きていることを世界で初めて証明しました。これによってニュートリノには質量があることが裏付けられ、梶田さんらの業績は世界的に高い評価を受けました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261241000.html

      削除
    5. ノーベル賞 さいたま市で驚きや喜びの声
      10月6日 20時07分

      埼玉県出身の梶田隆章さんが、ことしのノーベル物理学賞の受賞者に選ばれたことについて、さいたま市では驚きや喜びの声が聞かれました。

      このうち10代の男性は「本当にすごいことです。誇りに思います。埼玉県出身の人の受賞は初めてと聞いて、びっくりしています」と話していました。
      また、同じく10代の男性は「自分と同じ出身の人がノーベル賞を取るのが決まったことはすごく誇らしいです」と話していました。
      さらに、50代の男性は「今、初めて聞きました。すごいですね。うれしいです」と興奮した面持ちで話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261261000.html

      削除
    6. 梶田さんの研究の背景に小柴さんと故・戸塚さん
      10月6日 20時16分

      ことしのノーベル物理学賞の受賞が決まった梶田隆章さんが取り組んだ「ニュートリノ」の研究の背景には、平成14年にノーベル賞を受賞した小柴昌俊さんのほか、7年前に亡くなった戸塚洋二さんという恩師の功績があります。

      極めて観測が難しい「ニュートリノ」に迫るため、昭和58年、岐阜県飛騨市の地下1000メートルに「カミオカンデ」と呼ばれる観測施設を設けたのが小柴さんでした。
      ここでの研究により、小柴さんは昭和62年、星の大爆発で発生したニュートリノを捉えることに世界で初めて成功します。
      その研究を受け継いだのが、梶田さんの恩師、戸塚さんでした。
      戸塚さんは平成10年、「カミオカンデ」の規模を大きくした「スーパーカミオカンデ」で、ニュートリノに質量がある証拠になる現象を世界で初めて捉えます。
      この成果は、ニュートリノには質量がないとしてきたこれまでの素粒子物理学の定説を覆すもので、戸塚さんが小柴さんに続いてノーベル物理学賞を受賞することへの期待が高まりました。
      しかし、戸塚さんは平成20年にがんで亡くなってしまいます。
      それから7年たったことし、梶田さんのノーベル賞受賞が決まったことは、小柴さん、戸塚さん、梶田さんと受け継がれてきた日本のニュートリノの研究が、国際的に高く評価されてきたことを改めて示す形となりました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261271000.html

      削除
    7. 村山斉さん「今までの標準理論越えた研究」
      10月6日 20時20分

      梶田さんと同じく東京大学で素粒子物理学を研究している東京大学数物連携宇宙研究機構の機構長でアメリカ・カリフォルニア大学バークレー校の教授も務めている村山斉さんは、「梶田さんの研究は、今までの物理学の標準理論を越えた全く新しいもので、当然、ノーベル賞を受賞してもよいと思っていたが、それが実現され、とてもうれしい。梶田さんは、非常に穏やかな性格の人で、大発見をしたなどと研究成果を自慢するような人ではなく、こつこつと実直に研究を進める人だ。今回、受賞につながった発見も、梶田さんが学生時代に始めた実験を信念を持ってこつこつと進めた結果で、彼らしい成果だと思う」と述べ、同僚の受賞を喜んでいました。
      また、素粒子物理の分野が受賞の対象になったことについて「欧米の研究が大規模な実験装置や研究グループで行われているのに対して、日本は比較的規模の小さい独自の方法で進めていて、狙いを定めた実験がすばらしい成果を挙げていることは誇らしいことだと思う。最近のノーベル物理学賞は、人間生活にすぐに役立つ研究が評価される傾向があったが、そもそも宇宙がどう成り立っているのか、人間が人間として存在している理由は何なのか、といった根源的な問いに応える理論の研究が評価されたことは、すばらしい」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261291000.html

      削除
    8. 共に研究の鈴木厚人さん「受賞は妥当」
      10月6日 20時28分

      ノーベル物理学賞の受賞者に選ばれた梶田隆章さんと共に小柴昌俊さんの指導を受け、「ニュートリノ」の研究に当たってきた岩手県立大学の学長の鈴木厚人さんは、「ニュートリノに質量があるということを最初に発見した偉業に対して、今回の受賞は妥当だと思います。ニュートリノが正体の分からない『幽霊粒子』から、ようやく電子などのほかの素粒子と同じような性質を持つことが実証されたからです」というコメントを発表しました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261301000.html

      削除
    9. 日本人 ニュートリノでの受賞は2回目
      10月6日 20時36分

      日本人研究者が、物質の基になる最も基本的な粒子のひとつ、「ニュートリノ」の研究でノーベル物理学賞を受賞するのは、今回で2回目です。

      最初の受賞は13年前、平成14年の小柴昌俊さんで、小柴さんは昭和62年、重くて大きな星が一生を終えるときに起こす大爆発、超新星爆発によって放出された「ニュートリノ」を、今の岐阜県飛騨市神岡町の観測施設「カミオカンデ」で捉えることに成功しました。小柴さんは、この観測によって宇宙の謎に迫る新しい学問の分野、「ニュートリノ天文学」を切り開いたことが、世界的に大きく評価され、ノーベル物理学賞の受賞につながりました。
      一方、6日、受賞が決まった梶田隆章さんは、「カミオカンデ」を10倍以上に大型化した「スーパーカミオカンデ」を使ってより詳しい観測に挑みました。そして、大気中から飛来した「ニュートリノ」をこれまで以上に数多く観測することに成功し、飛行中の様子を分析した結果、飛びながら種類が変化する「ニュートリノ振動」と呼ばれる現象を世界で初めて確認しました。こうした変化は、「ニュートリノ」に質量、つまり「重さ」がなければ説明がつかず、梶田さんは、平成10年に開かれた国際学会で、「ニュートリノ」に質量があると突き止めたことを発表して、それまでの素粒子物理学の定説を覆しました。
      最初に受賞した小柴さんは、「ニュートリノ」を観測して宇宙の謎に迫ったことが評価され、小柴さんに続く受賞となった梶田さんは、「ニュートリノ」そのものの正体に迫ったことが高く評価されました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261321000.html

      削除
    10. 科学技術相「大きな励み 後進の育成も」
      10月6日 20時38分

      山口科学技術担当大臣は6日夜、記者会見し、「大村・特別栄誉教授に引き続き、きょうは東京大学宇宙線研究所の梶田さんがノーベル物理学賞を受賞し、心から誇りに思うとともに、お祝いをしたい。今回はチームで頑張ってきたことが評価されただけに、この上ない喜びで大きな励みになる。梶田さんには、これからもご自身の研究をさらに進めてもらい、できれば後進の育成にも取り組んでもらいたいと期待している」と述べました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261331000.html

      削除
    11. 梶田さん ノーベル財団に電話で喜び語る
      10月6日 20時39分

      ことしのノーベル物理学賞に選ばれた梶田隆章さんと、ノーベル財団の担当者との電話でのやり取りがホームページ上で公開され、梶田さんは「ありがとうございます。本当に驚いていて、信じられない気持ちです」と喜びを語りました。

      梶田さんは、みずからを実験を重視する研究者だとしたうえで、「地下にある観測施設の『スーパーカミオカンデ』と『カミオカンデ』で実験をすることにいつもワクワクしていました」と述べました。
      ノーベル財団の担当者から「選ばれるのを夢に見たことがありましたか」と尋ねられると、「受賞は夢でしたが、かなうとは思っていませんでした」と打ち明けました。
      梶田さんは、みずからの研究成果について「これまでの素粒子物理学の定説では説明できない発見でした」と述べ、その重要性を強調していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261341000.html

      削除
    12. 共に受賞の研究者「非常によい関係で実験」
      10月6日 20時40分

      梶田さんと共に物理学賞の受賞者に選ばれたカナダ・クイーンズ大学の名誉教授、アーサー・マクドナルド氏は、選考委員会の発表会見で電話によるインタビューを受けた際、梶田さんについて問われると、「非常に尊敬している方だ。最初の測定時には、スーパーカミオカンデの測定データと照合することができた。それを受けて私たちは独自の実験を行い、観測を続けることができた。スーパーカミオカンデの研究グループとは何度も何年にもわたってコミュニケーションをしてきたし、非常によい関係を持つことができた」と述べました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261351000.html

      削除
    13. 梶田さん受賞 東大柏キャンパスで喜びの声
      10月6日 20時51分

      ノーベル物理学賞の受賞が決まった梶田隆章さんが所長を務める東京大学の宇宙線研究所がある千葉県柏市の柏キャンパスでは、学生や研究者から喜びの声が聞かれました。
      研究所の佐川宏行准教授は「毎年、ノーベル賞の候補に上がっていると聞いていたので、受賞を聞いてうれしく思っています。『おめでとうございます』と言いたいです。研究所も活気づくと思います」と話していました。
      また、大学院生の男性は「非常に温和な先生で、自分たち大学院生にも気さくに声をかけてくれます。受賞が決まったと聞いて驚いていますし、すごいと思います。自分の研究の励みにもなります」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261371000.html

      削除
    14. 文科相 「研究積み重ねのなかでの成果」
      10月6日 20時53分

      下村文部科学大臣は文部科学省で記者団に対し、「日本の学術研究の水準の高さが国内外に示された。心からお祝い申し上げたい。『ニュートリノ』研究は、小柴昌俊先生が世界で初めて観測に成功した。梶田先生は小柴先生の研究成果をさらに発展させ、日本の最大の強みと言える研究分野でノーベル物理学賞を受賞し、研究の積み重ねのなかでの成果だと思う」と述べました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261381000.html

      削除
    15. 江崎玲於奈さん「もらうべき人がもらった」
      10月6日 20時55分

      梶田隆章さんの受賞が決まったことについて、昭和48年に同じノーベル物理学賞を受賞した江崎玲於奈さんは、「もらうべき人がもらったと思っています。平成14年に、同じ素粒子の研究を続けてきた小柴昌俊さんがノーベル賞を受賞したという歴史があるので、日本の伝統的な分野に与えられたという印象です。宇宙に限りないほど、たくさんある基本的な素粒子を解明することによって、宇宙の謎を根本的に知ることにつながると思っています。科学は一歩一歩前進して謎を解明していくものですが、梶田さんの研究が、それに大きく貢献しました。日本の科学の誇りです」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261391000.html

      削除
    16. 益川敏英さん「当然の結果だと思う」
      10月6日 21時00分

      平成20年に素粒子の研究でノーベル物理学賞を受賞した、名古屋大学特別教授の益川敏英さんは「ニュートリノの研究は、日本が初期から取り組んできた分野なので、当然の結果だと思う。今回のような実験物理分野の成功は、多くの研究者が緻密に一糸乱れず取り組む、日本人の気質も関係していると思う。梶田さんと共同で、ニュートリノの質量の観測に当たっていた戸塚洋二さんがすでに亡くなられ、受賞に立ち会うことができなかったことが残念です」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261401000.html

      削除
    17. 梶田さんの母校 埼玉大学から祝福の声
      10月6日 21時04分

      ノーベル物理学賞の受賞者に選ばれた梶田隆章さんの母校の埼玉大学では、6日夜、学長らが記者会見を開きました。

      この中で、山口宏樹学長は「埼玉大学として非常にうれしい報告で、大変ありがたいことだ。大学の同窓生としてもうれしく思っています。学業にも部活にも力を注ぎ、文武両道の学生生活を送っていました」と話しました。
      また、梶田さんと同じ分野の素粒子の研究をしているという佐藤丈准教授は、「梶田さんとは研究会や国際会議でよく会うので、食事なども一緒にしています。6、7年前『自分の研究分野にあまり学生が来てくれない』と言っていたので、埼玉大学の学生への呼びかけを提案すると、大学を訪れ、ニュートリノについて講義をしてくれたこともありました。とにかく、おめでとうございますのひと言。ようやく受賞できましたねという思いです」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261411000.html

      削除
    18. 首相 ノーベル賞の梶田さんを電話で祝福
      10月6日 21時21分

      安倍総理大臣は、6日夜、ノーベル物理学賞の受賞者に選ばれた、東京大学宇宙線研究所所長の梶田隆章さんに電話をかけ、「物理学の定説を覆す画期的なもので、日本の基礎研究の底力を示すものだ」と述べ、祝福しました。

      安倍総理大臣は午後8時半すぎ、総理大臣公邸から梶田さんに電話をかけ、「このたびは、受賞、誠におめでとうございます。ちょうどこのすばらしいニュースが、スリランカの首相との晩さん会の直前に入ってきた。2日連続のノーベル賞受賞で、日本中が喜びに沸き返っていると思う」と述べました。
      そのうえで、安倍総理大臣は「小柴先生の厳しい指導を受け、研究を深めたそうで、師弟での受賞は、後に続く研究者の皆さんにとっての大きな励みになる。ニュートリノの話は私にはなかなか難しいが、先生の研究は物理学の定説を覆す画期的なもので、世界中が驚いたというふうに聞いている」と述べました。
      さらに、安倍総理大臣は、「日本の基礎研究の底力を示すもので、誇りに思う。今の宇宙がどうして出来たというものから、謎はいっぱいあるが、そうしたロマンにも挑戦していただきたい」と述べ、祝福しました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261421000.html

      削除
    19. 共に研究の小林隆さん「心から尊敬する研究者」
      10月6日 21時35分

      ノーベル物理学賞の受賞者に選ばれた梶田隆章さんと共に「スーパーカミオカンデ」で研究を行ってきた、茨城県つくば市にある高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所の小林隆副所長は、「何十年もの間、性質が分かっていなかった『ニュートリノ』に重さがあることを発見したという成果は、これまでの定説を理論的にくつがえすもので、非常に大きな価値があります。成果が出てから17年間、受賞を心待ちにしていたので、ようやく認められたことをうれしく思います。梶田さんはみんなを引っ張り粘り強く研究していた姿が印象的で、心から尊敬する研究者です。これからも一緒に研究を進めたいです」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261441000.html

      削除
    20. 恩師の小柴さん「いずれ受賞すると思っていた」
      10月6日 21時43分

      ことしのノーベル物理学賞に選ばれた、東京大学宇宙線研究所所長の梶田隆章さんの大学院時代の恩師で、平成14年に同じノーベル物理学賞を受賞した、小柴昌俊さんは、「ことし受賞するかは分からないが、いずれ彼はノーベル賞を受賞するだろうと思っていた。よかったとしか言いようがない」と喜びを語りました。

      ノーベル委員会による発表があった直後には、梶田さん本人から受賞の報告があったということで、「よかったね」と声をかけたところ、梶田さんは「おかげさまで」と答えたということです。
      また、小柴さんが世界で初めて捉えることに成功した素粒子「ニュートリノ」の研究を引き継いでの受賞となったことについて、「彼はカミオカンデの実験の魅力に飛びついてきてくれて、私のあとを継いでよくやってくれたと思う。私の言うことを、とてもよく聞く子で、かわいい教え子というような存在だ」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261461000.html

      削除
    21. 去年受賞の赤崎さん「2年連続の受賞で朗報」
      10月6日 21時56分

      ことしのノーベル物理学賞の受賞者に梶田隆章さんが決まったことについて、去年、ノーベル物理学賞を受賞した、名城大学終身教授の赤崎勇さんは、「梶田先生の受賞は、日本人としては、昨年の私どもに続いて2年連続の受賞となり、朗報です。物理学の分野は広く、私どもとは研究対象が異なりますが、故・湯川秀樹先生に始まる日本の素粒子物理学の伝統の上に、輝かしい成果を挙げられました。本当におめでとうございます」というコメントを出しました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261491000.html

      削除
    22. 梶田さん 小さい頃の憧れは「お茶の水博士」
      10月6日 21時59分

      ノーベル物理学賞の受賞者に選ばれた梶田隆章さんの両親が、6日夜、埼玉県東松山市の自宅で取材に応じました。

      父親の正男さん(78)は、隆章さんの受賞について「自宅でテレビを見ていて、受賞を知りました。直後に本人から電話があって、妻に『ノーベル賞を頂きました』とうれしそうに話していたということです。隆章は、よく頑張ったなと感心しました。幼少の頃から優しい性格でしたが、遊びも勉強も熱中して取り組み、これと決めたら集中して続けていく一面がありました。これまでの経緯から、ことしノーベル賞を受賞できるとは思っていませんでしたが、受賞の知らせに徐々に実感が沸いてきたので、本人には、おめでとうと伝えたいです」と話していました。
      また、母親の朋子さん(80)は、「受賞を知らせる本人からの電話では、短い会話しかできませんでしたが、声が弾んでいるのが分かりました。7日が私の誕生日で、息子の受賞は何よりのプレゼントになりました。隆章は、小さい頃、鉄腕アトムのお茶の水博士になりたいと言っていたのを思い出しました。その辺りに今の原点があるのかなと思います。忙しくなるでしょうけど、体に気をつけて頑張ってほしい」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261471000.html

      削除
    23. 梶田さん会見「若い人に宇宙の謎解き参加を」
      10月6日 23時14分

      ノーベル物理学賞の受賞が決まった、東京大学宇宙線研究所所長の梶田隆章さんは、6日午後8時40分から東京大学で会見を開きました。

      梶田さんは、ノーベル賞の受賞が決まったことについて「頭が真っ白な状態で、何も考えられない状態。非常に喜んでおります」と述べたうえで、受賞を伝えられたときの様子について、「携帯電話がぶるぶると鳴って、電話番号が変な番号だったので、びっくりしました。電話を受けたあとは、ずっと足が震えているような感じでした」と振り返りました。
      そして、「ニュートリノの研究は、すぐに役立つわけではなくて、人類の知の地平線を拡大するようなものを、研究者個人の知的好奇心に基づいて行ったものです。こうした純粋科学にスポットを当てていただいたことに、非常にうれしく思っています」と話しました。
      また、ニュートリノの研究に進んだきっかけについて、「大学院生のときに『カミオカンデ』が動き始めましたが、そのときの私の研究テーマは『陽子崩壊』という別の現象で、ニュートリノのデータは取り除いていました。その後、博士号を取って、助手になった1年目ぐらいに、もっと感度を上げようとして、データを詳しく調べてみたところ、ニュートリノのデータが予想と全然合わないことが見つかりました。そこから本気でニュートリノの研究に入りました。結果が予想と合わないことを発見した瞬間は、私にとっていちばんよかった瞬間だったと思います」と述べました。
      そして、研究者としての重要な出会いとして、平成14年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊さんと、その後を継ぎ、7年前にがんで亡くなった戸塚洋二さんという、恩師2人の名前を挙げ、「2人とも研究に関するすべての面で私を導いてくれましたし、スーパーカミオカンデの研究に参加する機会も与えてくれました。すばらしい実験との出会いにも感謝しています」と述べました。
      そして、子どもたちに伝えたいこととして、「私たちが住む宇宙は、まだまだ分からないことがたくさんあります。そのような大きい問題というのは、1日とか2日とかいう短い間の研究で解決できるものではなく、たくさんの人が興味を持って、長い年月をかけて解き明かしていくものです。そのような宇宙の謎解きに、若い人には、ぜひ参加してもらいたい」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151006/k10010261541000.html

      削除
    24. 梶田さん「宇宙の不思議解明は素朴な喜び」
      10月7日 4時35分

      ことしのノーベル物理学賞に選ばれた、東京大学宇宙線研究所所長の梶田隆章さんは、7日未明、NHKの単独インタビューに応じ、「宇宙にまつわる不思議や疑問を解き明かしていくのは素朴な喜びです」と話しました。

      梶田さんは6日夜、東京大学の本郷キャンパスでノーベル物理学賞の受賞決定を受けた記者会見を行ったあと、NHKのインタビューに応じました。
      この中で梶田さんは、素粒子のひとつ「ニュートリノ」に質量があることを世界で初めて観測によって証明し、これまでの素粒子物理学の定説を覆したことについて、「本当に幸運だったと、素直に思っています。たまたま、カミオカンデの実験に参加し、たまたま、今回の対象となった観測のデータを真剣に見たことから、すべてが始まった」と述べ、これまでの研究を振り返りました。
      また、「今回の発見は、現在の素粒子の理論の枠に収まらない、理論を越える物理学の世界があることを、実験的に示したことは大きい。いくらいい理論を考えても、間違いがあるかもしれない。実験事実で裏付けられることがものすごく重要だと思う」と述べ、みずからが力を入れてきた実験の重要性を強調しました。
      そのうえで、宇宙の謎解きの面白さについて、「宇宙の物質の起源を解明できるのでないかという大きな期待が出てきています。宇宙にまつわる不思議や疑問を解き明かしていくのは素朴な喜びです」と述べました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151007/k10010261681000.html

      削除
    25. 梶田さんたちの功績 “宇宙観を変えるほど”
      10月7日 4時35分

      物質のもとになる最も基本的な粒子のひとつ「ニュートリノ」に質量があることを、世界で初めて実際の観測によって示した、梶田さんたちの功績は、それまでの定説を覆すだけでなく、これまで理論が先行してきた宇宙観の見直しを迫るほどのインパクトがありました。

      この宇宙は、いったいどんな物質で成り立っているのか。その謎を解く重要な理論として、1960年代以降に「標準理論」がまとまり、宇宙は17種類の素粒子から成り立っているとされました。
      当時、予想された素粒子の中には見つかっていないものもありましたが、標準理論では、その一つ一つについて特徴が説明されていました。
      ところが、素粒子のひとつ「ニュートリノ」について、梶田さんたちがスーパーカミオカンデで実際に観測を行った結果、標準理論の中で「ニュートリノには質量がない」とされた前提を覆し、質量はあるという、全く逆の結果が明らかになりました。
      ノーベル物理学賞の選考に当たった委員会は、今回の受賞理由の中で、梶田さんたちが実際の観測によって、「標準理論」の矛盾点を突いたことを、極めて高く評価しています。さらに、委員会は、梶田さんたちが観測に挑んでいる「ニュートリノ」こそ、その正体に迫っていけば、宇宙の成り立ちや構造、そして将来までも知る重要な手がかりが得られるかもしれないと指摘しています。
      「ニュートリノ」を捉えようという実験は、今、世界の各地で活発に続けられていて、今回の受賞には、そうした観測や実験による宇宙の謎解きを後押ししようという、ノーベル委員会のメッセージが込められています。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151007/k10010261691000.html

      削除
    26. 「初めての誕生日プレゼントがノーベル賞」
      10月7日 11時45分

      ノーベル物理学賞の受賞者に選ばれた梶田隆章さんの両親が、決定から一夜明けた7日午前、自宅で取材に応じました。7日が81歳の誕生日だという母親の朋子さんは、「56歳の息子から一度も誕生日プレゼントをもらったことはありませんが、ノーベル賞の受賞で、56年分のプレゼントを一度にもらった気分です」と話していました。

      父親の正男さん(78)は「今はまだ、息子が受賞者に選ばれたことをかみしめる余裕がないので、実感が湧いていません。ただ、テレビや新聞での報道を通して、功績の大きさに驚いています。親としては『よくぞここまで』という気持ちが強くなっています」と話していました。
      また、7日が81歳の誕生日だという母親の朋子さんは、「56歳の息子からは、これまで一度も誕生日プレゼントをもらったことはありませんが、ノーベル賞の受賞で、56年分のプレゼントを一度にもらった気分です。まだ、息子とゆっくりと話せていないので、時間に余裕ができたら、たくさんおめでとうと言ってあげたいです」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151007/k10010261891000.html

      削除
    27. 一夜明けた梶田さん 「うれしいですが複雑」
      10月7日 11時45分

      ことしのノーベル物理学賞の受賞者に選ばれた東京大学宇宙線研究所所長の梶田隆章さんは、受賞の知らせから一夜明けた7日、東京の大学のキャンパスで取材に応じ、改めて喜びを語りました。

      梶田さんは7日朝、東京大学の本郷キャンパスで報道各社の取材に応じました。
      受賞決定から一夜明けての今の気持ちについて、梶田さんは「きのうは神経が高ぶってよく眠れませんでした。少し冷静になり本当に受賞していいのかと、うれしいのですが少し複雑な気持ちです」と話しました。
      また、「直接会いたい人は誰か」の質問には、恩師で平成14年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊さんの名前を挙げて、「直接お会いして先生のおかげですとお礼を伝えたい」と述べ、「カミオカンデとスーパーカミオカンデという2つの大きな実験に携わり、すごい結果を出し続けることができた。その仲間の1人になれたことを非常に幸せに思います」と、これまでの研究を振り返っていました。
      梶田さんは7日、各社の個別取材に応じ、8日からはブラックホールの謎などを解明するため世界およそ30か国が協力して作る、ガンマ線を観測する望遠鏡の着工式典に出席するため、スペイン領カナリア諸島を訪れる予定になっています。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151007/k10010261881000.html

      削除
    28. 梶田さん卒業の高校 “先輩”の受賞祝う
      10月7日 11時53分

      ことしのノーベル物理学賞に選ばれた梶田隆章さんが卒業した埼玉県川越市にある県立川越高校では、生徒や教諭が受賞を祝いました。
      高校では、7日朝のホームルームで教諭が生徒に受賞を伝え、このうち2年生のクラスでは、教諭が「本校の長い歴史の中でも最高の快挙だと思います。偉大な先輩がいるということを誇りに、皆さんも夢に向かって頑張ってください」と話すと、生徒たちからは拍手や歓声が上がり、喜びのムードに包まれました。
      川越高校では、ことし2月と先月に行われた科学の研究発表会に梶田さんも出席し、生徒の発表に対しアドバイスを行ったということです。
      物理部に所属しているという2年生の男子生徒は「私も研究者を目指しているので励みになるし、高校の先輩ということで非常に誇りに思います。私も成功できるように頑張ります」と話していました。
      また、物理部の別の2年生の男子生徒は「受賞を聞いたときは驚きと感動でいっぱいでした。物理の研究は大変なことが多いですが、梶田先生という偉大な先輩がいると思い返すだけで、大きな支えになります」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151007/k10010261911000.html

      削除
    29. スーパーカミオカンデ きょうも研究者が観測
      10月7日 12時15分

      梶田隆章さんがノーベル物理学賞を受賞する決め手となった研究を行った岐阜県飛騨市の観測施設「スーパーカミオカンデ」では、7日も研究者たちが24時間態勢で観測を続けています。

      岐阜県飛騨市神岡町のスーパーカミオカンデでは、7日午前8時に24時間態勢で観測に当たる研究者たちの交代時間になると、研究者2人が、施設がある鉱山の坑道を通って観測に向かいました。
      この施設では国際的な協力体制の下で研究が続けられていて、7日はカナダからの研究者がニュートリノを捉える実験水槽内部の監視に当たっていました。カナダの研究者は「本当にうれしいです。今回カナダの研究者もノーベル賞を同時に受賞したので、私には二重の喜びです」と話していました。
      また、観測施設の中畑雅行施設長は「大変うれしく思います。梶田さんはデータをとことん見る方で、それが受賞につながったと思います。梶田さんの成果をさらに深める研究を進めていきたいです」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151007/k10010261981000.html

      削除
    30. 日本科学未来館 梶田さん監修の展示にぎわい
      10月7日 12時17分

      東京都内の科学館には、ノーベル物理学賞の受賞者に選ばれた梶田隆章さんが監修した「ニュートリノ」の観測施設の模型などが展示されていて、多くの人でにぎわっています。

      東京・江東区にある「日本科学未来館」には、「ニュートリノ」の観測施設、「スーパーカミオカンデ」の10分の1の大きさの模型や、実際に使われているものと同じ光センサーなどが展示されています。
      これらの展示は梶田さんが監修したもので、7日は、開館直後の午前中から学生や子どもたちなど多くの人たちでにぎわっています。
      訪れた人たちはスタッフの説明を聞きながら設置された模型を見学したり、光センサーに見入ったりして梶田さんの業績を学んでいました。
      修学旅行で訪れた大分県の女子高校生は、「スケールの大きさに驚きました。これだけの発見をしたということが実際に体感できてよかったです」と話していました。
      日本科学未来館の科学コミュニケーターの雨宮崇さんは、「きょうはたくさんお客さんが来ていて展示も注目され、うれしく思います。訪れた人に世界観や宇宙観が変わる体験をしてもらいたい」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151007/k10010261971000.html

      削除
    31. 梶田さんの出身地 駅前のモニターで受賞伝える
      10月7日 12時17分

      梶田隆章さんの出身地の埼玉県東松山市では、駅前に設置された市の広報用のテレビモニターで、ノーベル物理学賞の受賞決定を梶田さんの写真とともに伝えています。

      市内に住む女性は「一夜明けて、梶田さんの功績の偉大さに改めて驚きました。これまで暗いニュースが続いたなか、地元に関連した明るい話題が報じられ、うれしく思います。市民の1人として梶田さんを誇りに思います」と話していました。
      また、別の女性は「梶田さんは夫の学校の後輩と聞いていて、親しみが湧きます。これまで努力を絶やさなかったであろう梶田さんを思うと、感動が込み上げてきます」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151007/k10010261941000.html

      削除
    32. 梶田さん卒業の小学校では全校集会
      10月7日 17時18分

      ノーベル物理学賞の受賞者に選ばれた梶田隆章さんが卒業した埼玉県東松山市の小学校では、7日朝、臨時の全校集会が開かれ、校長が児童に梶田さんの受賞決定を伝えました。

      梶田さんが昭和46年に卒業した東松山市の野本小学校では、7日朝、ノーベル賞の受賞決定を伝えるため臨時の全校集会が開かれました。この中で鈴木克俊校長は、全校児童およそ330人を前に、「この小学校で学んだ卒業生がノーベル物理学賞を受賞することになりました。梶田さんの研究は、短い時間では説明できませんが宇宙の話です。ノーベル賞は世界的にも立派な賞です。皆さんも、梶田さんのようにしっかり勉強して活躍してください」と話しました。
      6年生の男子児童は「自分が通う小学校の先輩がノーベル賞を受賞すると聞きびっくりしました。学校の勉強では理科が好きなので、もっと勉強して、梶田先生のように人の役に立つ仕事がしたいです」と話していました。
      また6年生の女子児童は「ノーベル賞の内容は難しくてよく分かりませんが、宇宙の話はおもしろいと思うので、梶田先生の受賞でもっと知りたいと思いました」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151007/k10010262261000.html

      削除
    33. 梶田さん 執務室にお祝いの花
      10月7日 17時20分

      ことしのノーベル物理学賞の受賞者に選ばれた梶田隆章さんが所長を務める千葉県柏市の東京大学宇宙線研究所では、受賞の決定から一夜が明け、梶田さんがふだん執務している所長室に、研究にゆかりの深い岐阜県飛騨市などから届いたお祝いの花が飾られました。

      所長室には、梶田さんの大学院生時代から恩師で、平成14年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊さんが受賞の次の年に「夢を大切に」と記した額も掲げられています。
      東京大学宇宙線研究所では、ニュートリノの研究をさらに進めるため、スーパーカミオカンデをさらに20倍大きくするハイパーカミオカンデの建設を各国の研究機関とともに計画し、10年後の観測開始を目指しています。
      梶田さんの教え子で、現在、研究所の准教授を務める奥村公宏さんは「梶田先生は、怒られた記憶がないほど温和な方ですが、研究への情熱は大きく、私も、梶田さんの思いに引っ張られて研究してきました。今、スーパーカミオカンデよりさらに大きなハイパーカミオカンデの建設を目指していますが、今回の受賞で研究者としてモチベーションが非常に上がりました。梶田先生たちの先駆的な研究に感謝しながら、これに続く成果を出せるよう精いっぱい努力して研究を進めていきたい」と、喜びとともに今後の研究への意気込みを語っていました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151007/k10010262251000.html

      削除
    34. ノーベル賞 素粒子物理学は日本の“お家芸”
      10月7日 18時46分

      今回の梶田隆章さんの受賞決定でノーベル物理学賞の日本人の受賞者は、合わせて11人になりました。このうち梶田さんを含む7人が取り組んだ研究は、いずれも「素粒子物理学」。宇宙の成り立ちなどの解明に必要なこの分野は、日本の“お家芸”ともいわれ、世界をリードしてきました。

      戦前から戦後まもない頃の日本の物理学の研究は、実験装置などが不足していたこともあり、主に理論の研究が盛んに進められました。
      世界に広く認められるようになったのは、昭和24年、湯川秀樹さんがノーベル物理学賞を受賞してからです。
      物質が成り立つためには、「中間子」という素粒子が必要だと予測した湯川さんの理論は、それまでの物理学の常識を覆すもので、素粒子物理学を大きく発展させました。
      その頃、湯川さんとともに理論物理学をリードしたのが、のちにノーベル物理学賞を受賞する朝永振一郎さんです。
      さらにその2人に師事したのが平成20年にノーベル物理学賞を受賞した南部陽一郎さんでした。
      南部さんは、湯川さんに憧れて、この分野の研究の道に入り、一時、朝永さんにも学びました。
      日本の素粒子物理学の研究は、その後も若い研究者が次々に登場して世界から注目されるようになり、小林誠さんと、益川敏英さんは、ともに30歳前後の時に提唱した理論が裏付けられて、平成20年にノーベル物理学賞を受賞しました。
      その一方で、理論を実証する「実験」も日本の得意分野となっていきました。その「実験」をけん引したのが小柴昌俊さんです。
      岐阜県の地下深くに作った「カミオカンデ」と呼ばれる巨大な観測装置を使って、太陽ニュートリノと呼ばれる素粒子の観測に成功し、平成14年にノーベル物理学賞を受賞。
      さらに、小柴さんの一番弟子の戸塚洋二さんのチームが「カミオカンデ」の規模を大きくした「スーパーカミオカンデ」で、「ニュートリノ」に質量があることを世界で初めて突き止め、平成10年に開かれた国際学会で発表し、これまでの定説を覆しました。
      その研究チームで中心メンバーとして活躍したのが今回、ノーベル賞の受賞が決まった梶田さんでした。
      脈々と受け継がれ、世界をリードする日本の素粒子物理学。
      梶田さんと同じ、素粒子の研究に取り組む東京大学数物連携宇宙研究機構の機構長、村山斉さんは、成果を挙げ続ける日本の研究現場について、「欧米と比べると装置などの規模が小さく物量戦では負けるが、ゲリラ戦のように、ここがおもしろいというところに照準を合わせてよい結果が出ていて、センスのよさが現れている」と指摘します。
      そのうえで、今後は、エネルギーなどの調整が可能な、人工的に作り出した「ニュートリノ」を使うことで宇宙の成り立ちや構造、将来を知る重要な手がかりを得ることが期待され、素粒子物理の研究は、「新しい未知の領域に踏み込んだといえる」と展望しています。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151007/k10010262391000.html

      削除
    35. ノーベル物理学賞 商店街もお祝いムード
      10月8日 16時15分

      ことしのノーベル物理学賞に選ばれた東京大学宇宙線研究所所長の梶田隆章さんが研究を行ったスーパーカミオカンデがある岐阜県飛騨市神岡町の商店街では、記念の特別セールが8日から始まり、お祝いムードが続いています。
      飛騨市神岡町の商店街の68の店は、スーパーカミオカンデの写真をあしらったポイントカードを発行しています。このポイントカードでは、これまで100円分の商品を買うと1ポイント、1円分がたまることになっていましたが、今回のノーベル賞の受賞を記念して、店によっては100円分で3ポイントまで増やしています。
      商店街のスーパーでは、訪れた人たちが、早速、買い物の際にポイントカードのサービスを受けていました。買い物に訪れた女性は「ポイントカードのサービスもありがたいですが、小柴昌俊さんに続いて、神岡町にゆかりのある2人目のノーベル賞受賞が決まったのがうれしいです」と話していました。
      特別セールを企画した写真店経営の永尾宣樹さんは「神岡町を盛り上げていきたいと思って始めました。商店街の店が減る一方なので、ノーベル賞をきっかけに活性化に向けて頑張っていきたい」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151008/k10010263161000.html

      削除
    36. ノーベル賞 梶田さん「若い人にはチャンスあると伝えたい」
      10月13日 16時31分

      ことしのノーベル物理学賞の受賞者に選ばれた、東京大学の梶田隆章さんが、受賞決定後初めて出勤した、勤務先の研究所で記者会見を開き、「私が今回の受賞につながる具体的なヒントをつかんだのは、博士論文を終えて半年くらいで、若い人にはチャンスがあるということを伝えたい」と述べました。

      東京大学宇宙線研究所の梶田隆章さんは、ノーベル物理学賞の受賞が決まった翌々日から、国際協力で建設する新たな望遠鏡の着工式に出席するため、アフリカ北西部沖のスペイン領カナリア諸島を訪れ、13日朝、帰国しました。
      梶田さんは、受賞決定後、初めて千葉県柏市にある勤務先の研究所に出勤し、改めて記者会見に臨みました。
      この中で、梶田さんは「私が今回の受賞につながる具体的なヒントをつかんだのは、博士論文を終えて半年くらいで、若い人にはチャンスがあるということを伝えたい」と述べ、若い研究者にエールを送りました。
      また、梶田さんは、研究者に必要なことについて、恩師であるノーベル物理学賞受賞者の小柴昌俊さんと、7年前に亡くなった戸塚洋二さんについて触れながら、「小柴先生や戸塚先生もそうだったように、科学に対して厳しい目を持っていないとちゃんとした研究はできない。あやふやな所をあやふやなまま残すのではなく、なぜそうなるのかきちんと理解することが重要だということを、若い人たちに伝えていきたい」と述べました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151013/k10010268351000.html

      削除
  56. 「ハイパーカミオカンデ」検討…期待の研究続々
    2015年10月7日16時48分

     今年のノーベル物理学賞に決まった梶田隆章・東京大宇宙線研究所長(56)による「ニュートリノ振動の発見」以外にも、日本の素粒子物理学は、研究のすそ野が広く、注目される業績を上げている。

     素粒子物理学では、「理論」と「実験」が両輪だ。理論では、1949年、湯川秀樹氏が、原子核を作る陽子と中性子が「中間子」という粒子で結び付くとする「中間子論」で、ノーベル物理学賞を受賞した。日本人初の栄誉だった。

     以降、理論で物理学賞の受賞が続く。65年、「くりこみ理論」の朝永振一郎氏、2008年には「小林・益川理論」の小林誠氏と益川敏英氏、「自発的対称性の破れ」の南部陽一郎氏の3人が受賞した。

     実験では、梶田氏の恩師の小柴昌俊・東京大特別栄誉教授が、超新星爆発で生まれたニュートリノを世界で初めて観測することに成功。「ニュートリノ天文学」を切り開いた功績で、02年、受賞した。

     ニュートリノの研究では、高エネルギー加速器研究機構などが「T2K」という実験も進める。茨城県東海村の加速器施設「J―PARC」から、人工的に作ったニュートリノを発射。約300キロ・メートル離れた岐阜県飛騨市の旧神岡鉱山内にある素粒子観測装置「スーパーカミオカンデ」で観測するという壮大な実験だ。

     東京大などは、スーパーカミオカンデの約20倍の検出能力を持つ「ハイパーカミオカンデ」の建設も検討する。旧神岡鉱山内には、既に東北大のニュートリノ観測装置「カムランド」や、宇宙に大量にある正体不明の「暗黒物質」の検出を目指す「XMASS(エックスマス)」もある。

     質量の起源となるヒッグス粒子を見つけた国際的な実験グループにも、日本から研究者100人以上が参加。日米欧が協力して、国内に全長約30キロ・メートルの巨大加速器「国際リニアコライダー(ILC)」を作る構想もある。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151007-118-OYT1T50079

    返信削除
    返信
    1. ノーベル物理学賞・梶田氏、カナリア諸島に出張
      2015年10月08日 19時54分

       今年のノーベル物理学賞に決まった東京大宇宙線研究所長の梶田隆章さん(56)は8日、日本など約30か国が参加する巨大望遠鏡の起工式に出席するため、西アフリカ沖にあるスペイン領・カナリア諸島へ向かった。

       帰国は13日の予定。

       巨大望遠鏡は「チェレンコフ・テレスコープ・アレイ(CTA)」と呼ばれ、約100台の望遠鏡のデータを集めて観測する。カナリア諸島には、直径23メートルの大口径望遠鏡などが建設される。巨大な星の大爆発などで発生する強力な放射線(ガンマ線)などをとらえることが狙いだ。
      http://www.yomiuri.co.jp/science/20151008-OYT1T50105.html

      削除
  57. 梶田さん新たな挑戦、重力波観測KAGRA完成
    2015年11月5日11時36分

     ノーベル物理学賞が決まった梶田隆章・東京大宇宙線研究所長(56)が、次の研究テーマに挙げる重力波を観測する望遠鏡「KAGRAかぐら」(岐阜県飛騨市)の第1期完成式典が6日、富山市内で開かれる。

     KAGRAは2017年度から本格的な観測を開始する予定で、計画に協力してきた富山大の研究者や大学院生らは「一流の研究者たちと研究できる貴重な機会」と期待している。

     KAGRAは、物理学者アインシュタイン(1879~1955年)が存在を予言した重力波の直接観測を可能にする“夢の望遠鏡”だ。長さ3キロ・メートルのトンネル2本がL字形に交わる構造で、同研究所は昨年3月にトンネルの掘削工事を完了させた後、重力波の観測に必要な装置の開発や設置を進めてきた。今年度中に、試験観測を行い、第2期実験施設の完成を経て、2017年度から本格的な観測を開始。「成功すればノーベル賞級」(東京大宇宙線研究所の三代木伸二准教授)とも言われる、世界初の重力波の直接観測を目指す。

     富山大は、KAGRA建設地に最も近い国立大学として、12年以降、計画に参加。梶田さんら世界各国から集まる研究者たちの会合の場所にもなってきた。今年2月には、重力波研究推進のための教育・研究協力に関する覚書も同研究所と交わした。

     来春、富山大から東京大大学院に進学して、重力波の研究に取り組む富山大理学部4年男子学生(22)は「こんなタイミングの良いときに東大大学院で重力波を研究できるのは、幸せ。将来は、研究者になりたい」と目を輝かせる。

     KAGRAの建設現場で作業に参加してきた富山大大学院理工学教育部2年の男子学生(24)は「一流の研究者たちと触れ合うことができ、刺激になった」と話した。

     同大大学院理工学研究部の松島房和教授は「KAGRAの計画に参加している教育的な効果は、非常に高いのではないか」と語る。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20151104-118-OYT1T50058
    http://www.yomiuri.co.jp/science/20151104-OYT1T50058.html

    返信削除
    返信
    1. 科学研究者と詐欺師の境界もずいぶんと曖昧なものになってしまったな…

      人類の英知に貢献しているように見えて、その実態は、ただの公的資金掠め取り軍団でしかない、ということにある日突然目が覚めたりとか…

      削除
  58. 次のノーベル賞目指す若い研究者は
    12月10日 21時37分

    ノーベル物理学賞を受賞する梶田隆章さんの研究テーマ、ニュートリノを巡っては、より詳しい性質を知ることが宇宙の成り立ちの解明につながるとされていて、現在、国内では多くの若い研究者が参加して人工的にニュートリノを作り出して観測を行う次の段階の研究が進められています。

    茨城県東海村の実験施設「J-PARC」では、直径およそ500メートルの巨大な加速器と呼ばれる装置でニュートリノを人工的に作り出して発射し、およそ300キロ離れた岐阜県にある観測施設「スーパーカミオカンデ」で観測する大規模な実験が進められています。
    梶田さんが研究で観測したニュートリノは、大気中から飛んできた自然界にあるものですが、この実験では、人工的にニュートリノを作り観測しやすい条件を整えることでニュートリノの性質をより詳しく調べようとしています。
    実験には、多くの若手研究者が参加していてそのうちの1人、京都大学大学院博士課程の林野竜也さんは、梶田さんと同じ、埼玉県の川越高校の出身です。ニュートリノの数を、より正確に調べるための装置の開発を進めています。林野さんは、「ニュートリノという大きな研究に関われることを夢見て、今の研究室を希望しました。20年後の新たな発見、さらにはノーベル物理学賞を目指して頑張りたい」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151210/k10010336791000.html

    返信削除
    返信
    1. 梶田さんが授賞式前に会見 若手研究者に励まし
      12月7日 18時32分

      ことしのノーベル物理学賞に選ばれた東京大学宇宙線研究所所長の梶田隆章さんは、授賞式を前に記者会見し、「サイエンスをやっている皆さんも、このような結果を出す機会に恵まれるかもしれませんので、ぜひ頑張って研究してほしい」と、若い研究者たちに励ましのメッセージを送りました。

      梶田隆章さんはスウェーデンのストックホルムで、ノーベル物理学賞を共同受賞するカナダ、クイーンズ大学のアーサー・マクドナルド名誉教授らと共に、日本時間の7日午後5時半から記者会見に臨みました。
      この中で梶田さんは、物質の元になる最も基本的な粒子の一つ「ニュートリノ」に質量があることを証明した、自身の研究成果について、「素粒子物理学は分からないことが多く、わたしたちは研究の次の段階への入り口に立ったにすぎません」と述べました。さらに「私の夢はもちろん、将来カミオカから次のノーベル賞受賞者が出ることです」と話し、岐阜県飛騨市神岡町にある観測施設「スーパーカミオカンデ」での今後の研究に期待を示しました。
      また、梶田さんは日本語で「このような場に立てて非常に光栄です。サイエンスをやっている皆さんは、このような結果を出す機会に恵まれるかもしれませんので、ぜひ頑張って研究してほしい」と若い研究者たちに励ましのメッセージを送りました。
      ノーベル賞の授賞式は日本時間の11日午前0時半から、ストックホルム中心部のコンサートホールで行われます。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151207/k10010332821000.html

      削除
    2. 自分たちが心底まともなことをやっていると思い込んじゃったら、そりゃもうキチガイの部類に入ってしまってると思わなきゃね…

      削除
    3. わざわざ関係のない人を誘い込むようなまねをしたらダメだということ…

      人をキチガイの道に引きずり込むようなもの…

      削除
  59. 日本に元素の命名権 文科相「誇りに思う」
    1月4日 13時29分

    日本の理化学研究所が人工的に作り出すことに成功した113番目の元素が国際機関によって正式に元素として認定され、名前を付ける権利が日本に与えられたことについて、馳文部科学大臣は「アジアで初の快挙であり、ノーベル賞の受賞に続くわが国の基礎研究の大きな成果で、誇りに思う」と述べました。

    113番目の元素は、理化学研究所のグループが平成16年に埼玉県にある実験装置を使って人工的に作り出すことに成功したもので、ロシアとアメリカの共同研究グループも日本より5か月早く作り出したと発表したことから、元素の命名権がどちらに与えられるか注目されていました。
    この113番元素について、化学に関する国際機関「国際純正・応用化学連合」は先月30日、正式に元素として認定するとともに、十分な確認作業を行った日本の研究成果を認めて、名前を付ける権利を日本に与えると発表しました。
    これについて、馳文部科学大臣は閣議後の記者会見で、「アジアで初の快挙であり、ノーベル賞の受賞に続き、わが国の基礎研究の大きな成果であると誇りに思います。今後は全世界の教科書にわが国発の元素記号が載ることになり、これによって子どもたちが科学に興味を持ち、次世代の研究者が育っていくことを期待したい」と述べるとともに、科学技術の振興をさらに進めていく考えを示しました。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160104/k10010360451000.html

    返信削除
  60. 1月6日 編集手帳
    2016年1月6日3時0分

     ロシアの皇太子ニコライの日本訪問は1891年(明治24年)である。滋賀県で警備の巡査に切りつけられて負傷した。大津事件である◆随行者にウラジーミルという海軍士官がいた。いかなる縁でか、長崎の日本人女性タカと恋に落ちた。タカは身ごもり、海軍士官はやがてロシアに帰る。〈娘が生まれました。富士山にちなんでオフジと名付けました〉。タカは手紙で知らせている◆ウラジーミルの姓はメンデレーエフ、父親は元素の周期表で科学史に名前を刻んだ化学者ドミトリー・メンデレーエフ(1834~1907)である◆タカの手紙はサンクトペテルブルクのメンデレーエフ博物館・文書館に保存されている。ウラジーミルは33歳で病死し、化学者は遠い島国で暮らす孫娘を案じながら晩年を過ごしたという。理化学研究所が原子番号113の元素合成に成功し、日本で初めて元素の命名権を得たという快挙の報に接し、えにしの糸の不思議さに心を浸している◆原子番号113という元素は、合成して平均0・002秒で別の元素に姿を変えて壊れていくという。はかなく切ない恋のようである。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160105-118-OYTPT50506

    返信削除
  61. 放射線の技術を医療や産業へ 新研究機関発足
    4月3日 18時46分

    手術を必要としない放射線を使った次世代のがん治療薬の開発など、放射線の技術を医療や産業に応用するための国の新たな研究機関が発足し、記念の式典が千葉市で開かれました。

    新たに発足したのは「量子科学技術研究開発機構」で、機構の本部となる千葉市の施設で記念の式典が開かれ、馳文部科学大臣は「世界をリードする研究を期待している」と述べました。
    この機構は、放射線を使った最先端のがん治療研究をリードしてきた「放射線医学総合研究所」と、加速器などさまざまな実験装置を使って放射線やレーザーの産業への応用を進めてきた「日本原子力研究開発機構」の一部門が統合してできました。国内で進められている放射線やレーザーに関する最先端研究の頭脳と実験施設とを1つの機構に集約することで、放射線の医療への応用やレーザー技術の産業への応用をこれまで以上に推し進めていくのがねらいです。
    このうち医療の分野では、「手術を必要としない放射線を使った次世代のがん治療薬の開発」に臨みます。体の中に投与するとがん細胞に集まる性質を持つ薬剤に、放射線の1つ「アルファ線」を出す物質を組み合わせて新しい薬剤を作り、「アルファ線」でがん細胞を死滅させることを目指します。
    現在のがんの放射線治療では、がん細胞の周辺にある正常な細胞まで痛めてしまうことや転移した場合には治療が難しくなることが課題になっていますが、新たな薬剤が開発できれば正常な細胞への影響を最小限にできるうえ、転移した場合でも治療できる可能性があるということです。機構では、7年以内の実用化を目指しています。
    また、機構では「脳の内部を画像で表示することで、認知症を診断できるようにする技術の開発」にも臨みます。認知症の診断は、今は、医師による問診が中心ですが、認知症の発症原因となるたんぱく質が脳の中にたまっているか、画像で確認できるようにすることで、いち早く認知症を診断できる技術の開発を目指すということです。機構では、今後3年以内に新たな診断法を確立したいとしています。
    さらに、産業への応用では「トンネルのコンクリートに異常がないか、レーザーによって短時間で検査できる技術の開発」に取り組みます。現在、トンネルの検査は、係員がハンマーでたたいて音を聞いて判断する「打音検査」が中心になっていますが、レーザーを当たるだけでコンクリート内部の変化を迅速に捉えられる技術の開発を目指すということです。機構では、今後2年以内に実際のトンネルで実証実験を行いたいとしています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160403/k10010466531000.html

    http://koibito2.blogspot.jp/2013/09/blog-post_20.html?showComment=1459691990079#c1770246593826429409

    返信削除
    返信
    1. 「量子コンピュータ」
      https://www.google.co.jp/search?q=%E9%87%8F%E5%AD%90%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF

      削除
  62. 未知の新粒子を探せ 巨大装置で実験開始へ
    5月2日 5時01分

    1周が27キロある巨大な実験装置で、宇宙が誕生した直後の状態を再現し、人類にとって未知の新たな粒子を探そうという実験が、今月からスイスで、日本も参加して始まることになりました。これまでに人類が発見した物質は宇宙全体の4%にすぎず、残る96%は謎のままで、新たな粒子が発見されれば、その正体に迫れると注目されています。

    実験が行われるのは、スイスのジュネーブ郊外にあるCERN=ヨーロッパ合同原子核研究機関で、1周27キロという東京の山手線と同じくらいの、加速器と呼ばれる巨大な実験装置を使って行われます。
    この中では、物質のもとになる陽子を光に近い速さまで加速して正面衝突させ、宇宙誕生直後の状態を再現して、生み出されたさまざまな粒子の中から、人類にとって未知の新たな粒子を探します。
    宇宙を構成する物質を巡っては、20世紀の物理学の「標準理論」では、物質のもととなる「素粒子」が17種類あると予言され、4年前に最後の1つ「ヒッグス粒子」が発見されて、そのすべてが確認されました。ところが、このようにして人類が発見した物質は、17種類すべてを合わせても宇宙全体の4%にすぎず、残る96%は謎のままになっています。
    こうしたなか、CERNでは去年、実験装置の性能を高めて、より大きな力で衝突実験を行ったところ、これまでに知られていない新たな粒子が存在する可能性を示すデータが得られたということです。
    このためCERNでは、今月から本格的に実験を開始し、日本からも東京大学などの研究者およそ100人が参加して、新たな粒子の発見を目指すことになりました。実験には少なくとも数か月かかる見込みで、発見されれば、宇宙の残る96%の謎に迫れると注目されています。
    研究グループによりますと、新たな粒子が見つかった場合、その粒子は、まだ正体が分かっていない暗黒物質や、私たちが知っている4次元を超える5次元や6次元の存在を示すものになる可能性があるということで、世界の研究者がさまざまな仮説を立てて議論しています。

    日本の研究者「国際競争 一番最初に見つけたい」

    新たな粒子の発見に挑む日本の研究グループの代表を務める、東京大学の浅井祥仁教授は「新たな粒子が見つかれば、今後100年間の物理学の方向性を決めるくらいの大きな結果になると思う。新粒子の発見は国際競争で、世界から集まった3000人の研究者の中で日本人は100人くらいしかいないが、それでもみんなで一生懸命に努力し、ぜひ一番最初に見つけたい」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160502/k10010506341000.html

    返信削除
  63. 宇宙の誕生直後を再現 未知の粒子探す実験 始まる
    5月10日 4時08分

    宇宙が誕生した直後の状態を再現して、人類が知らない新たな粒子を探そうという大規模な実験が9日、スイスにある研究機関で日本など各国のグループが参加して始まりました。

    実験が行われるのは、スイスのジュネーブ郊外にあるCERN=ヨーロッパ合同原子核研究機関で、1周27キロという東京の山手線と同じくらいの加速器と呼ばれる巨大な実験装置を使って9日、始まりました。
    実験では物質のもとになる陽子を光に近い速さまで加速して正面衝突させ、宇宙誕生直後の状態を再現して、生み出されたさまざまな粒子のなかから人類が知らない新たな粒子を探します。
    宇宙の成り立ちを巡る研究では、これまでに人類が発見した物質は宇宙全体の4%にとどまることが分かっていて、残る96%は謎となっています。
    こうしたなか、CERNでは去年、実験装置の性能を高めて衝突実験を行ったところ、これまでに知られていない新たな粒子が存在する可能性を示すデータが得られました。
    このため、CERNでは9日から本格的に実験を開始し、ことし10月までにおよそ2500兆回にわたって衝突実験を繰り返して、新たな粒子の発見を目指すことにしています。
    実験には世界の40余りの国や地域から、およそ6000人の研究者が参加し、日本からも東京大学などからおよそ100人が参加していて、宇宙の成り立ちの謎に迫ることができるのか注目されています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160510/k10010514361000.html

    返信削除
  64. 英 ノーベル賞の科学者たちがEU残留訴え
    6月12日 5時24分

    イギリスで、EU=ヨーロッパ連合からの離脱の賛否を問う国民投票が行われるのを前に、ノーベル賞を受賞した科学者13人が連名で新聞に寄稿し、離脱すればEUからの研究助成金を得られなくなり、「イギリスのすばらしい研究の努力を危険にさらす」として、EU残留を訴えました。

    イギリスでは、EUからの離脱の賛否を問う国民投票が今月23日に行われる予定で、最新の世論調査では「残留」と「離脱」がきっ抗しています。
    この国民投票について、エディンバラ大学のヒッグス名誉教授やケンブリッジ大学のガードン名誉教授など、ノーベル賞を受賞したイギリスの科学者13人が、11日付けの新聞「デーリー・テレグラフ」に連名で寄稿し、EU残留を訴えました。
    科学者たちは、EUから離脱すれば、EUからの研究助成金を得られなくなり、移動の自由も制限されると指摘し、「離脱の主張には科学分野での経験とリーダーシップが欠けている。離脱はイギリスのすばらしい研究の努力を危険にさらす」と批判しています。そして「科学は、科学者の知能を蓄え、障壁を最小限にし、自由に行き来し、共同研究することによって繁栄する。EUはそのような環境を与え、科学者は高く評価している。EU残留は科学にもイギリスにもよいことだ」としています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160612/k10010553521000.html

    返信削除
    返信
    1. 科学の道具にされた政治、政治の道具にされた科学…

      削除
  65. 最古の酸素 131億年前の銀河で観測
    6月17日 5時00分

    宇宙が誕生してまもない131億年前に、酸素が存在していたことを、大阪産業大学などのグループが南米・チリにある世界最大の電波望遠鏡「アルマ」による観測で初めて明らかにしました。人類が観測した酸素としては最も古く、宇宙の初期の姿を解明する手がかりになると期待されています。

    大阪産業大学や国立天文台などのグループは、南米・チリにある世界最大の電波望遠鏡「アルマ」で、くじら座の方角にある131億年前の銀河を詳しく観測しました。

    その結果、この銀河の中を漂う物質の中に、酸素の原子があることを確認し、宇宙が誕生した138億年前から7億年後という宇宙の初期に酸素が存在していたことを初めて明らかにしました。人類が観測した酸素の原子としては最も古く、宇宙空間に存在する割合は、私たちが住む現在の天の川銀河と比べると、およそ10分の1だということです。

    これまでの研究では、宇宙が誕生した「ビッグバン」の直後には、水素やヘリウムなど限られた物質しか存在せず、その後、徐々に、酸素や炭素など私たちの生命にもつながる物質が作られたと考えられていますが、詳しいメカニズムは分かっていません。研究グループの代表を務める大阪産業大学の井上昭雄准教授は「宇宙の初期には、酸素がどのように作られたのか、そして、星や銀河がどのように形成されたのか、詳しく解明する大きな手がかりになる」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160617/k10010559301000.html

    返信削除
    返信
    1. ふ~ん…、というほんの一瞬の関心と、その真偽への関心が希薄なネタ… 

      毎日の生活に追われている人にとっては、ほとんど関心のない分野…

      削除
    2. だれも確認できないからなあ…

      削除
  66. 期待の新粒子、なかった…国際研究チームが発表
    2016年8月6日10時55分

     【シカゴ=三井誠】日米欧などが参加する国際研究チームは5日、現代物理学の土台となる「標準理論」では説明できない新粒子の発見報告が期待されていた米シカゴの国際会議で、「データは統計的なゆらぎで、新粒子はなかった」と発表した。

     研究チームは、欧州合同原子核研究機関(CERNセルン)の「大型ハドロン衝突型加速器(LHC)」を使って実験。昨年のデータは未知の粒子が存在する可能性を示し、歴史的な発見につながる成果として世界的に注目を集めていた。だが、今年のデータを詳細に分析したところ、粒子の存在は否定されたという。

     研究チームのティジアーノ・カンポレージ博士は「自然はとらえがたいものであり、私たちは忍耐強くなければならない」と話した。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160806-118-OYT1T50021

    返信削除
  67. 相対性理論応用 標高差の精密測量に成功 世界初
    8月16日 4時41分

    アインシュタインの一般相対性理論を応用し、時間が流れる速さの極めてわずかな違いから、2つの場所の標高の差を精密に測ることに、東京大学などの研究チームが世界で初めて成功しました。将来、標高の変化をリアルタイムで把握できれば、火山災害などの予測につながるとしています。

    アインシュタインの一般相対性理論では、重力は時間の流れを遅らせるとされ、地球上では標高が1センチ違うと、時間の流れが10の18乗分の1だけずれると考えられていますが、この違いを捉えるには現在使われている、原子時計と呼ばれる時計のおよそ1000倍の精度が必要でした。
    これに対して、東京大学大学院の香取秀俊教授らの研究チームは、レーザーを使って時間をはかる光格子時計と呼ばれる、極めて精度の高い時計を開発し、東京・文京区の東京大学と、15キロ離れた埼玉県和光市の理化学研究所に設置しました。
    その結果、2つの地点での流れる時間の違いから、標高の差は15メートル16センチと測定されました。研究チームによりますと、一般相対性理論を応用してセンチメートル単位で標高差の測定に成功したのは世界初だということです。
    ただし、まだ現在は測定に数時間かかるうえ、5センチ程度の誤差があるため、数分以内にミリ単位の誤差で測定できる技術の実現を目指しています。
    香取教授は「標高の変化をリアルタイムで把握できれば、火山活動や地殻変動をとらえて災害を予測できるようになる。日本のアイデアで生まれた光格子時計で科学に貢献したい」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160816/k10010637291000.html

    返信削除
    返信
    1. 時計で高低差測った…0・4ナノ秒の遅れを換算
      2016年8月17日8時51分

       低い位置にある時計は高い所の時計より、重力の影響を大きく受けるため、ゆっくりと時を刻む。

       そう予測したアインシュタインの一般相対性理論を応用して、2地点の高低差を正確に測定することに成功したと、東京大の香取秀俊教授らの研究チームが発表した。約160億~50億年に1秒しか狂わない特殊な時計を使い、国土地理院が現地で測量したのに近い精度を達成した。遠く離れた場所の高低差を即時に測ることを可能にする成果で、15日の英科学誌ネイチャー・フォトニクスに論文が掲載された。

       チームは、約15キロ・メートル離れた東大(東京都文京区)と理化学研究所(埼玉県和光市)の2か所に、「光格子時計」と呼ばれる超高精度の時計を光ファイバーでつないで設置。時間のずれに相当する周波数の違いを比較した。

       その結果、東大の時計の方が周波数が低く、3日間で0・4ナノ秒(ナノは10億分の1)の遅れが出た。これを高低差に換算すると、15・16メートルになった。

       国土地理院が行った「水準測量」との誤差は5センチ・メートル以内だった。地面に棒を立てて行う水準測量では、東大と理研の高低差の測定に1か月程度かかったという。香取教授は「将来的には、火山活動に伴う地面の隆起などの監視にも応用できる」と話している。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20160816-118-OYT1T50070

      削除
    2. >約160億~50億年に1秒しか狂わない特殊な時計

      現実はそんな正確に動いていないと思うけど…

      現実と時計にズレが生じたとき、その時計を考案した人たちはきっと、こういうのだろう、「時計に狂いはない、現実がズレたんだ」…

      削除
  68. ノーベル物理学賞は米の3人に 日本人の受賞ならず
    10月4日 21時24分

    ことしのノーベル物理学賞に、数学の「トポロジー」という概念を利用して物質で起きる特殊な状態を理論的に説明したアメリカの大学の3人の研究者が選ばれました。

    スウェーデンのストックホルムにあるノーベル賞の選考委員会は日本時間の午後7時前に記者会見し、ことしのノーベル物理学賞を、いずれもイギリス出身で、アメリカのワシントン大学のデイビッド・サウレス氏、プリンストン大学のダンカン・ホールデン氏、それに、ブラウン大学のマイケル・コスタリッツ氏の3人に贈ると発表しました。

    3人は1970年代、超電導や超流動など、物質に見られる特殊な物理現象がなぜ起きるのか明らかでなかったときに、数学の「トポロジー」という概念を利用して説明する理論的な基礎を築きました。

    トポロジーは、すべての現象を「穴の数がいくつあるか」で整理するという数学の概念です。この概念を取り入れて、さまざまな現象をみると、例えば、通常は滑らかな曲線になる電気抵抗が平面の物質を超低温にまで冷やしたときには階段状で現れる現象を説明できるということです。

    この理論によって、さまざまな物理現象を理解したり予測したりするための「道しるべ」が示され、ノーベル賞の選考委員会は授賞理由について、「彼らの研究成果は物理学の新たな分野を開き、新しい世代の電子工学の発展や、超電導体や量子コンピューターなどに活用されることが期待される」としています。

    日本人の3年連続でのノーベル物理学賞の受賞はなりませんでした。

    「トポロジー」注目の理由

    ことしのノーベル物理学賞の受賞テーマとなった「トポロジー」とはいったい何なのか。そして、なぜ注目されるのか。物理学の研究情勢に詳しいJST=科学技術振興機構の調査役、古川雅士さんは「物質の新しい性質を引き出す可能性があり、今後、研究が進めば、コンピューターの記憶装置の大幅な省電力化を実現する可能性がある」と指摘しています。

    「トポロジー」とは、物質を作る基本的な粒子である「原子」の周りのある限定的な空間を指します。原子の周りを飛び交う電子の中には、この限定的な空間、「トポロジー」だけを飛び交うものがあることが、1970年代に、今回、受賞が決まった人たちの研究によってわかってきました。

    さらに研究が進むと、もともと「トポロジー」だけを飛び交うわけではない電子も、人間の操作によって「トポロジー」だけを飛び交うように変えることができることもわかってきました。つまり、「トポロジー」を利用して、物質の性質を人為的に変えられることがわかったのです。

    「トポロジー」を利用して物質の性質を変える際、興味深いのは、電気を通すようにも電気を通さないようにも、どちらの性質にも変えられることです。こうしたことから、「トポロジー」の研究を推し進めていけば、将来の新材料の開発につながるのではないかと期待されています。

    科学技術振興機構の古川雅士さんは「現在のパソコンなどに用いられている電子部品は情報を記憶するために多大な電力を必要としているが、『トポロジー』の研究を推し進めれば、ごくわずかな電力で記憶できるような記憶装置の省電力化を実現できる可能性があり、今、物理学の世界では、『トポロジー』に熱い視線が注がれている」と、この分野への期待を示しています。

    そのうえで、古川さんは「実際に応用する技術の開発は容易ではなく、私たちの生活に身近な製品に応用されるまでには、あと数十年かかるのではないか」と指摘しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161004/k10010717861000.html

    返信削除
    返信
    1. ノーベル物理学賞に米の3氏…超伝導など解明
      2016年10月4日21時20分

       スウェーデン王立科学アカデミーは4日、電気抵抗がゼロになる超伝導など物質の特異な状態が起きる仕組みを数学理論で解明した米大学の3氏にノーベル物理学賞を授与すると発表した。

       3氏は、米ワシントン大のデービッド・サウレス名誉教授、米プリンストン大のダンカン・ホールデン教授、米ブラウン大のマイケル・コスタリッツ教授。電子工学や超伝導研究の可能性を広げたことが評価された。

       授賞理由は「トポロジカル相転移とトポロジカル物質相の理論的発見」。

       物質では、温度によって、気体、液体、固体というように大きく状態が変わる「相転移」と呼ばれる現象が起きる。

       これまで、極めて薄い物質では、超伝導や液体の粘性抵抗がなくなる超流動は、起きないと考えられてきた。しかし、コスタリッツ、サウレスの両氏は1970年代初め、こうした物質でも、超低温では超伝導が起きることを理論的に説明。温度を上げると、相転移が起きて超伝導が消えることを示した。ホールデン氏は、磁石の性質を持つ物質を理解するのに「トポロジー」と呼ばれる数学理論を使うのが有効なことを示した。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20161004-118-OYT1T50112

      削除
  69. 素粒子で岩手山の噴火予知を

    素粒子を利用して岩手山の内部をレントゲンのように透視し、噴火の予知などに役立てようというプロジェクトの勉強会が、12日盛岡市で開かれました。
    このプロジェクトは、岩手県立大学や高エネルギー加速器研究機構などが、岩手山の内部の構造などを明らかにしようと、ことし10月から始めました。
    勉強会では、この分野に詳しい高エネルギー加速器研究機構の永嶺謙忠名誉教授が講演し、物質の中を通り抜ける性質がある「ミューオン」と呼ばれる素粒子を利用して、レントゲン写真のように山や建物の内部を透視する技術について説明しました。
    続いて行われたパネルディスカッションでは、研究者らがミューオンの観測機器を岩手山のふもとに設置してデータを集めていることや、継続して監視することでマグマの動きを捉え、噴火の予知につなげられないか検討したいなど、意見を交わしていました。
    この技術は、これまでにエジプトのピラミッドや東京電力福島第一原子力発電所の原子炉などで、内部を調べる際に使われているということです。
    プロジェクトを率いる岩手県立大学の伊藤英之教授は「これまで知られていなかった岩手山の内部構造を1年くらいかけて分析していく。最終的には噴火予知などの防災にも役立てていきたい」と話していました。

    12月13日 10時18分 NHK盛岡放送局
    http://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/6045117651.html

    返信削除
  70. 量子コンピューター実現に不可欠な技術開発 東大
    1月3日 18時37分

    現代のスーパーコンピューターでは何千年もかかると言われる極めて複雑な計算を、わずか数時間で解くという、夢の超高速コンピューター「量子コンピューター」の実現に向けて、東京大学のグループが世界的に注目されている「量子テレポーテーション」と呼ばれる現象をめぐり、重要な成果を得たことがわかりました。超高速コンピューターの実現に欠かせない、情報の瞬間移動を無制限に繰り返せるようにする新たな技術の開発の成功で、グループではことしから大規模な計算を精度高く行うための研究を本格化させることにしています。

    量子コンピューターの実現に向けて重要な技術の開発に成功したのは、東京大学の古澤明教授のグループです。

    量子とは、物質のもとになる原子や光子などのことで、古澤教授はカリフォルニア工科大学の客員研究員だった1998年に、離れている二つの量子の間で情報を瞬時に伝える量子テレポーテーションと呼ばれる現象を起こすことに世界で初めて成功し、注目を集めました。

    この量子テレポーテーションについて、古澤教授のグループが実験装置の一部に特殊な工夫を加えることで、情報を瞬時に伝え合う関係にある量子を、無制限に作り出す技術の開発に新たに成功したことがわかりました。

    これまで量子テレポーテーションをめぐっては、情報を瞬時に伝え合う関係にある量子を連続して作り出せる数に限度があることが課題になっていましたが、今回の重要な成果によって、量子コンピューターの実現に向けた大きな壁の一つが取り払われたことになります。

    例えば、100億とおりの組み合わせがある問題を解く場合、現代のコンピューターは少なくとも100億回の計算を繰り返す必要がありますが、量子テレポーテーションの技術を使えば、同時並行で100億とおりの計算を行える可能性があるということです。

    グループでは実験に成功した新たな技術を使って、ことしから大規模な計算を精度高く行うための研究を本格化させることにしています。

    古澤教授は「将来の量子コンピューターの基盤となる技術に、めどをつけることができたと言えるくらいの大きなブレークスルーだと手応えを感じている。まだまだ乗り越える壁は多いが、20年後には実用化できるよう、さらに研究を推し進めていきたい」と話しています。

    量子テレポーテーション応用の道開ける

    離れた量子と量子の間で情報を瞬時に伝える量子テレポーテーションは、量子どうしが、兄弟のような関係にある場合に人工的に起こせる現象です。

    一つの量子を特殊な装置で複数に分けた場合、量子どうしが離れていても、お互いに影響し合う兄弟のような不思議な関係が生まれます。

    古澤教授が1998年に世界で初めて、この現象を起こしたときには、二つの量子の間で情報を伝えただけでした。その後、兄弟のような関係にある量子を少しずつ、増やすことに成功しましたが、その数は最大でも、およそ1万6000個にとどまり、増やせる量子の数に限度があることが、量子コンピューターへの応用に向けて大きな壁となっていました。

    それが今回の研究成果によって、兄弟のような関係にある量子を無制限に作り出すことができるようになり、量子コンピューターへの応用の道が大きく開けることになりました。

    量子コンピューター 何に使う?

    量子コンピューターは、膨大な組み合わせがある計算を同時並行で素早く解くことができることから、新たな医薬品の開発や、高度な画像診断による病気の早期発見、家庭の電化製品などから集まるビッグデータの活用などに応用できると期待されています。

    例えば、新しいがん治療薬を開発する場合、現在は考えられる物質の組み合わせについて、1000兆回の10倍である1京回の、さらに100万倍くらいという天文学的な回数の計算を長い時間をかけて行っていますが、量子コンピューターが実現すれば、こうした計算が短時間でできる可能性があります。

    また、体の建康状態を画像診断で調べる場合も、人工知能に量子コンピューターが導入されれば、画像の認識の精度が飛躍的に高まり、病気などの兆候をより早く見つけられるようになる可能性があります。

    さらに今後、家庭にある冷蔵庫やエアコン、テレビなどさまざまな電化製品がインターネットにつながる時代になると、膨大に集まるビッグデータを使って、市場予測や一人一人の健康管理などに活用できる可能性があります。

    一方で、現在のコンピューターによる暗号が量子コンピューターでは簡単に解けてしまう可能性があり、より複雑な暗号技術の開発も必要になると考えられています。

    企業も実用化へ期待

    量子コンピューターの実現に向けては、離れている量子と量子の間で情報を瞬時に伝える量子テレポーテーションと呼ばれる現象を、小型の装置の中で実現することが必要で、古澤教授の研究にはNTTが参加し、小型の装置の開発を進めています。

    古澤教授による量子テレポーテーションの実験は幅4.2メートル、奥行き1.5メートルの台の上に、鏡やレンズ500枚余り設置した大がかりな装置を使って行われています。

    量子コンピューターの実現に向けては、量子テレポーテーションを小型の装置の中で実現することが必要で、古澤教授の研究にNTTが参加し、装置の開発を進めています。

    これまでに、NTTでは微細な加工技術によって、実験装置の一部を大きさ2.6センチほどの小さなチップ上に再現し、量子テレポーテーションを単発で発生させることに成功しています。

    NTTでは今後、量子テレポーテーションを繰り返すことができる小型の装置の開発に取り組み、量子コンピューターの実現につなげたいとしています。

    NTT先端集積デバイス研究所の橋本俊和主幹研究員は「これまで量子テレポーテーションは、その現象を起こせる回数に限度があり、量子コンピューターへの応用に向けて大きな足かせになっていましたが、今回の古澤教授の研究によってその限度がなくなり、量子コンピューターの実現に向けた土台ができたと思っています。私たちが長年培ってきた超小型の半導体を開発する技術の強みを生かし、量子コンピューターの実現に貢献したい」と話しています。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170103/k10010828021000.html

    返信削除
    返信
    1. 夢の超高速コンピューター「量子コンピューター」(笑)。

      削除
    2. 夢の未来エネルギー「原子力」(笑)。

      削除
    3. 夢のクリーンエネルギー…

      「なっとく!再生可能エネルギー」(笑)。
      https://www.google.co.jp/search?q=%E5%86%8D%E7%94%9F%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC

      自己暗示をかける魔法のことば「なっとく!」…

      削除
    4. 頭のよい人たちは、機を見るに敏、他分野乗り換え、逃げ足もはやい…

      削除
    5. それもまた新世紀の研究者の資質なのかもしれぬ。

      削除
  71. そういえば、かつて一世を風靡した「常温(高温)超伝導」ってどうなったのかな?

    「常温 高温 超伝導」
    https://www.google.co.jp/search?q=%E5%B8%B8%E6%B8%A9+%E9%AB%98%E6%B8%A9+%E8%B6%85%E4%BC%9D%E5%B0%8E

    「高温 超伝導 北沢宏一」
    https://www.google.co.jp/search?q=%E9%AB%98%E6%B8%A9+%E8%B6%85%E4%BC%9D%E5%B0%8E+%E5%8C%97%E6%B2%A2%E5%AE%8F%E4%B8%80

    返信削除
  72. [サイエンスView]ニュートリノ 正体は?
    2017年3月19日5時0分

     星が寿命を迎えた時に起きる超新星爆発による素粒子「ニュートリノ」を、小柴昌俊・東京大特別栄誉教授らが初めて観測してから先月で30年を迎えた。この間、ニュートリノが質量(重さ)を持つことなど物理学上の画期的な発見があった。物理学者は今、未解決の謎のさらなる解明に挑んでいる。(野依英治)

     

    「電荷なき素粒子」の謎

     ニュートリノは、物質を構成する素粒子(物質粒子)の仲間だ。

     物質粒子には、重さは同じで電荷(プラスとマイナスで表す電気的な性質)が正反対の「反粒子」がペアで存在する。電子の反粒子は陽電子。電子はマイナス、陽電子はプラスの電荷を持つ。粒子と反粒子のペアは、衝突すると共に消滅する性質もある。

     ニュートリノにも、衝突すると消滅する反粒子「反ニュートリノ」がある。ところがニュートリノは、重さはごくわずかにあるものの、電荷がない。物質粒子の仲間でニュートリノだけの際だった特徴だ。では、反ニュートリノとは何者なのか。

     「ニュートリノと反ニュートリノは実は同じもので、時に粒子、時に反粒子としてふるまうのでは?」

     この仮説の証明に挑むのが、東北大ニュートリノ科学研究センターなどが岐阜県飛騨市の鉱山跡で6年前から観測を続ける「カムランド禅(Zen)実験」だ。

     観測するのは油に溶かしたキセノンという原子の中性子2個が、ほぼ同時に陽子に変わる現象だ。この時、通常はキセノン原子核から反ニュートリノ2個と電子2個が飛び出す。だが実験はごくまれに電子2個だけが出る特殊な現象を探す。

     この現象には二つの可能性がある。〈1〉反ニュートリノ1個がニュートリノ1個に“変身”してキセノンに吸収される〈2〉同時に出た反ニュートリノ2個の片方がニュートリノとしてふるまい、衝突して消滅する。

     井上邦雄センター長は「この現象を確認できれば、両者が同じという証明になる」と説明する。

     

    「超新星由来」 とらえる

     ニュートリノの正体を調べることは、「宇宙はどのようにできたのか」という究極の答えに迫ることになる。ニュートリノと反ニュートリノが同じものなら「なぜニュートリノだけ軽いか」「なぜ宇宙は物質粒子が多く、反粒子がほとんどないのか」などの謎の解明につながるという。

     その一方で、ほとんどの物を通り抜ける幽霊のようなニュートリノや反ニュートリノをとらえて、天文観測に利用する研究もある。

     中畑雅行・東京大教授らは、同じ鉱山跡の実験装置「スーパーカミオカンデ」(SK)を使い、反ニュートリノの検出効率を上げる計画を進める。狙うのは、超新星爆発で生じ、宇宙空間を漂う反ニュートリノだ。

     反ニュートリノは超新星爆発を調べる有力な手がかりと考えられている。だが、超新星爆発由来の反ニュートリノはごく少数で、宇宙を飛び交っている他の大量のニュートリノに紛れてしまい、区別もつきにくい。

     SKの5万トンの水に0・1%のガドリニウムという金属を混ぜると、超新星爆発由来の反ニュートリノが水に飛び込んだ時、二つの輪のような光(チェレンコフ光)が現れる。これを観測して反ニュートリノをきちんと識別したい考えだ。

     現在は小型の水槽で性能を確認中で、観測開始は数年後を見込んでいる。中畑教授は「観測例が増えれば、宇宙のどの方向で、どんな頻度で超新星爆発が起きるかわかるようになる。超新星爆発という現象の理解が大きく進む」と期待する。

     

      ◆超新星爆発= 重い恒星が、自らの重さに耐えきれなくなって収縮するなどして爆発する現象。星の内部で作られた鉄などの重い元素のほか、ニュートリノや反ニュートリノが放出される。スーパーカミオカンデの前身「カミオカンデ」では1987年2月23日、地球から16万光年離れた大マゼラン星雲の超新星爆発で放出されたニュートリノを11個観測。その業績で、小柴昌俊博士は2002年にノーベル物理学賞を受賞した。

     

      ◆物質を構成する素粒子= 自然界の力の成り立ちを説明する「標準理論」では、計12種類が確認されている。このうち6種類がクォークと呼ばれる。物質の原子を作る陽子や中性子は、2種類のクォークでできている。残り6種類がレプトンと呼ばれ、電子や、3種類のニュートリノ(電子型、ミュー型、タウ型)がある。ニュートリノ以外は電荷を持ち、ニュートリノは電荷を持たない中性(ニュートラル)の粒子だ。

     

    検出効率 さらに高く

     ほかの物質とほとんど反応しないニュートリノの観測を増やすには、装置を大型にして検出センサーの精度を上げる必要がある。SKの後継機「ハイパーカミオカンデ」は、26万トンの水槽2基と新センサーを整備する計画で、SKの100年分のデータを5年で得られるようになる。研究チームは2026年頃に最初の1基での観測開始をめざしている。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20170319-118-OYTPT50003

    返信削除
  73. ものごとをきわめていくと、それは、浮世離れしたこの世の実相からはかけ離れたものとなっていく。

    そしてそれは趣味や趣向、道楽のもののようになる。

    学者は、公的資金をあさったり、たかったりするような者になりさがるのではなく、自ら稼ぎ出しつくった資金で、その趣味をやるように考えていったほうがよいのではないのか。

    知識で稼ぐ事業家こそが、科学研究をやる資格があると思う。

    それは芸術活動でも同じだろう。寄生虫のような存在から脱却する考え方をすべき。

    返信削除
  74. [追悼抄]名古屋大名誉教授 丹生潔さん 権威を疑い 現象を信じる
    2017年4月22日15時0分

     ◇にう・きよし(1月30日、骨髄性異形成症候群で死去、91歳)

     地球へ降り注ぐ宇宙線の研究に、生涯をささげた。

     旧制第一高校(現・東京大教養学部)に在学していた戦時中、出征した若手研究者の代わりに宇宙線の研究を手伝ったのがきっかけだった。名古屋大に進学すると、開発されたばかりの特殊なフィルム「原子核乾板」を使った観測にのめり込んだ。朝から晩まで顕微鏡をのぞいては、乾板に写った宇宙線の飛跡を調べ、スケッチした。

     宇宙線が大気と衝突すると、中間子が発生する。その現象の研究に没頭するうち、中間子発生の中心を「一つ」とした当時の理論に疑念を抱いた。自分の観測結果から導かれる結論は「中心は二つ」。研究者としては駆け出しだったが、「食い違いは無視できない」と1950年代後半、自身の研究に基づいた中間子発生の仕組みを発表。61年に原子物理学で優れた業績を上げた研究者に贈られる仁科記念賞を受賞した。

     「『権威とされる人の言うことは、まず疑ってみなさい』と指導していた」。名古屋大の研究室の後輩、中村光広教授(59)はそう明かす。

     宇宙線の観測で気付いた奇妙な飛跡は、「新粒子発見」という大きな成果に結びついた。71年、当時は3種類しか確認されていなかった素粒子のクォークが4種類あることを示唆した。指導を受けた丹羽公雄・名古屋大名誉教授(70)は「原子核乾板の改良に精力的に取り組み、毎日、顕微鏡と長く向き合い続けたからこそ。他の人なら気づかなかった」とたたえた。

     丹生さんの研究を踏まえ、名古屋大出身の物理学者、小林誠さん(73)(現・高エネルギー加速器研究機構特別栄誉教授)と益川敏英さん(77)(現・名古屋大特別教授)が、クォークは少なくとも6種類あるとした「小林・益川理論」を発表した。予言したクォークの存在は次々と証明され、2人には2008年にノーベル物理学賞が贈られた。小林さんは「丹生さんの研究によって第4のクォークの可能性を現実的に考えられるようになった。自分たちの研究を後押ししてくれた」と感謝する。

     12年の名古屋大の同窓会報では「ひたすら自然現象を見つめて来ました」と振り返る一方、人類は宇宙を構成する物質の「5%弱」しか見ていないと訴えた。亡くなる直前まで宇宙線に関する論文の執筆に意欲を燃やし、輸血中も資料を読みあさった。

     見守り続けた妻の節子さん(78)は「前ばかり向いて、よそ見ができない人。好きなことを最後までやり続けられたのは幸せだったでしょう」と静かに語った。(中部支社編集センター 野村順)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20170422-118-OYTPT50231

    返信削除
  75. [サイエンスView]銀河つなぐ重力の源
    2017年9月17日5時0分

     宇宙空間に大量に存在し、現在の宇宙の成り立ちに深く関わるとされる正体不明の粒子「暗黒物質」。分布状況などは明らかになりつつあるが、「実体」の観測に成功した例はない。その正体をつかむため、日本や欧米などの研究チームが、宇宙や地下で痕跡を探したり、人工的に作り出したりしようとしている。(野依英治)

     

    光を出さず感知も困難

     暗黒物質は、姿形が見えないのに質量(重さ)がある謎の物質だ。質量の合計は、宇宙全体で原子などの通常の物質の5倍以上。その重力によって宇宙空間に漂うガスやちりを引き寄せ、宇宙初期から星や銀河を形作る「骨格」のような役割を果たしてきたと考えられている。また、高速で回る銀河の星々が遠心力で飛び散らないのも、暗黒物質が銀河を覆うようにして、重力で引きつけているためだとみられる。

     もし、暗黒物質がなければ、どんな宇宙になっていたのか。東京大カブリ数物連携宇宙研究機構の吉田直紀主任研究員の計算では、物質は暗黒物質に引き寄せられることなく均質に拡散してしまう。そのため、宇宙の大規模構造と呼ばれる、網の目のように銀河が連なる現在の宇宙の姿にはならないという。

     現在の宇宙には不可欠な暗黒物質だが、正体に迫るのは難しい。まず光などの電磁波を出さないため、望遠鏡では見えない。また、電気を帯びず、ほかの物質にもほとんど反応しないため、感知することさえ困難だからだ。

     それでも、重力を手がかりに分布を調べようという研究が始まっている。銀河から出た光は、暗黒物質の塊近くを通ると、強い重力によって進行方向が曲がる。曲がった光の様子を観測し、暗黒物質がどこにどれだけあるかを解き明かす試みだ。

     国立天文台の宮崎聡准教授は、米ハワイにあるすばる望遠鏡に取り付けた高性能カメラで、広範囲の銀河を観測し、分布図の作成を進めている。宮崎准教授は「宇宙の骨格がどのようにでき、宇宙がどう広がってきたのかを明らかにする手がかりを得たい」と話す。

     

    ISSで地下で痕跡探せ

     正体と目される粒子に迫る実験も世界中で進む。日米伊によるCALETキャレット実験では、宇宙飛行士が滞在する国際宇宙ステーション(ISS)に観測装置を設置し、2015年から暗黒物質の痕跡を探している。

     重い暗黒物質同士が衝突すると、高いエネルギーを持つ電子や陽電子を出して消える。「対消滅」と呼ばれる現象だが、その電子や陽電子をとらえれば、暗黒物質が存在した証拠となる。実験代表の鳥居祥二・早稲田大教授は「あまり起こらない現象だが、しっかり観測したい」と語る。

     東京大宇宙線研究所などは、岐阜県飛騨市の山中の地下1000メートルに建設したXMASSエックスマスと呼ばれる実験装置で、暗黒物質が飛来するのを待ち構えている。

     球形の装置に零下100度の液体キセノンを満たし、ごくまれに暗黒物質がキセノンの原子核に衝突するのを待つ。衝突の際に周囲から出る弱い光を、約650本のセンサーでとらえる仕組みだ。13年から本格観測を開始しており、森山茂栄しげたか・同研究所教授は「より多くのデータを集め、証拠をつかみたい」と言う。

     スイスのジュネーブ郊外にある欧州合同原子核研究機関(CERNセルン)の巨大円形加速器「LHC」でも、光速近くまで加速させた陽子同士を衝突させ、熱い宇宙初期の状態を再現。暗黒物質の候補となるような未知の粒子を探しており、成果に期待がかかっている。

     

    候補の粒子 複数

     CALETやXMASSなどが観測をめざす暗黒物質は、ほかの粒子とほとんど反応しなくて重い「WIMPウィンプ」と呼ばれるタイプの粒子だ。もっと軽い未発見の粒子「アクシオン」を暗黒物質の候補と考えて探す実験も進行している。このほか、光の粒子(フォトン)に似ながらも重さを持つ未知の「ダークフォトン」を候補と考える研究者もいる。

      陽電子  電子とは質量が同じだが、電気的な性質が逆で、プラスの電荷を持つ反粒子。電子とぶつかると光を出して消滅するため、宇宙に存在する量は少ない。理論で予想されるよりも、高いエネルギーを持つ陽電子が多いことが観測で分かっており、暗黒物質が衝突してできたものではないかと考えられている。ただ、中性子星と呼ばれる天体でもこうした陽電子はできるため、暗黒物質由来かどうかを断定するのは難しい。

      宇宙の大規模構造  宇宙にある無数の銀河の分布は一様ではない。銀河同士が集まって銀河団と呼ばれる集団を作り、さらに「超銀河団」という1億光年スケールの銀河団の大集団が形成されて連なっている。宇宙空間は、これらが密集したところや少ないところ、まったくない「超空洞」が複雑に絡み合っており、これを「大規模構造」と呼ぶ。宇宙初期の暗黒物質の密度にむらがあったことで、この構造ができたと考えられている。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20170916-118-OYTPT50345

    返信削除
  76. ライゴ「LIGO」
    https://www3.nhk.or.jp/news/special/nobelprize2017/contyosou_physics.html

    返信削除
    返信
    1. ノーベル物理学賞「重力波」初観測 米の研究者3人に
      10月3日 18時57分

      ことしのノーベル物理学賞に、宇宙空間にできた「ゆがみ」が波となって伝わる現象、いわゆる「重力波」を初めて観測することに成功したアメリカの研究者の3人が選ばれました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171003/k10011166631000.html

      削除
    2. ノーベル物理学賞「重力波」初観測 米の研究者3人に
      10月3日 18時57分

      ことしのノーベル物理学賞に、巨大な観測施設「LIGO(ライゴ)」を建設して、宇宙空間にできた「ゆがみ」が波となって伝わる現象、いわゆる「重力波」を初めて観測することに成功したアメリカの研究者3人が選ばれました。

      スウェーデンのストックホルムにある選考委員会は、日本時間の3日午後7時前、ことしのノーベル物理学賞の受賞者を発表し、いずれもアメリカの、マサチューセッツ工科大学のレイナー・ワイス名誉教授、カリフォルニア工科大学のバリー・バリッシュ名誉教授、それに同じくカリフォルニア工科大学のキップ・ソーン名誉教授の3人を選んだと発表しました。

      「重力波」は、ブラックホールが合体するなど、質量を持った物体が動いたときに時間と空間の「ゆがみ」が波となって伝わる現象で、およそ100年前にアインシュタインが存在を予測しましたが、「ゆがみ」が極めて小さいことから直接観測は果たせず、これまで世界中の研究者たちがしのぎを削ってきました。

      ワイス名誉教授らは、「重力波」を観測するため長さ4キロメートルのL字型に交差する2本のパイプにレーザー光線を走らせて、それぞれの光線が往復する時間のわずかな変化を測ることで重力波をとらえる方法を提案し、アメリカのワシントン州とルイジアナ州の2か所に巨大な観測施設「LIGO」を建設して観測に挑みました。

      そして、おととし9月、重力波の観測に世界で初めて成功すると、その3か月後には2回目、さらにことし1月には3回目の観測に成功し、世界を驚かせました。また、ことし8月にも、ヨーロッパの観測施設「VIRGO(バーゴ)」とともに4回目の観測に成功したことが、先月下旬、発表されました。

      重力波は、これまで電磁波などでは観測することが難しかった天体現象をとらえる全く新しい手段として天文学の発展につながり、今後、さまざまな宇宙の謎の解明が進むものと期待されています。

      ノーベル賞の選考委員会は授賞理由について「2つのブラックホールが衝突したことで生じた重力波の存在は、今からおよそ100年前にアインシュタインが予言していたが、アインシュタインも観測することはできないと考えていた。その重力波を13億年の時を経て、アメリカのLIGOがおととし初めて観測した。全く新しく、これまで見たことのない世界を切りひらくものだ」と評価しています。

      3人は重力波研究の基礎確立で知られる

      ノーベル物理学賞に選ばれた3人のうち、マサチューセッツ工科大学のレイナー・ワイス名誉教授は、レーザー光線を使った重力波の観測手法を提案しました。

      また、カリフォルニア工科大学のキップ・ソーン名誉教授は、重力波の理論の確立に貢献しました。

      そして、カリフォルニア工科大学のバリー・バリッシュ名誉教授は、世界で初めて重力波の観測に成功したアメリカの観測施設「LIGO」の初期の運営を率いて研究機関や国の枠を超えた国際的なプロジェクトとして発展させました。

      3人は「LIGO」の建設と運営で中心的な役割を果たし、世界における重力波研究の基礎を確立したことで知られています。

      重力波とは

      「重力波」は、アインシュタインが「一般相対性理論」に基づいて今から100年ほど前にその存在を予言しました。

      「一般相対性理論」では、すべての質量のある物体は周りの空間をゆがめ、そこを流れる時間の速さも変わるとされています。「重力波」は、そうした物体が動いた際に時間と空間のゆがみが波となって光の速さで伝わる現象で、水面にボールを落とすと周囲に波が伝わっていく様子にたとえられます。

      こうした重力波を捉えようとアメリカの観測施設「LIGO」に加え、ことし8月からはヨーロッパでも「VIRGO」という施設が稼働していて、先月には、4回目の重力波の観測に同時に成功したと発表されました。

      4回の重力波は、いずれも太陽の数倍から数十倍という重さの2つのブラックホールが宇宙空間で合体した際に生じたゆがみを捉えたものでした。

      ブラックホールはすさまじい重力によって光さえも抜け出すことができない天体です。これまで直接観測されたことはなく、その合体についても推測されてはいたものの、わずか2年ほどの間に4回も確認されたことでダイナミックに動く新たな宇宙の姿が捉えられたと驚きが広がりました。

      LIGOとは

      「LIGO」は、アメリカのカリフォルニア工科大学とマサチューセッツ工科大学が中心となって建設した観測施設で、実験には世界15か国の1000人以上の科学者が参加しています。

      長さ4キロメートルの2本の長大なパイプをL字型に組み合わせ、そのパイプの中を真空に保っている施設で、アメリカの西部ワシントン州と南部ルイジアナ州の2か所に同じ観測装置があります。

      2つの施設では、パイプの中でレーザー光線を照射していて、それぞれの光線が往復する時間にわずかな変化があると、それが重力波による変化である可能性が高いとされ、同じ変化を2か所の施設で同時に観測して互いに検証することで重力波かどうかを判定できるということです。

      LIGOでの重力波の観測は2002年から始まりましたが、2010年までの8年間、一度も重力波を観測できず、いったん運用を終えています。
      その後、観測の能力を10倍に上げるための改修工事がおよそ5年かけて行われ、「アドバンストLIGO」、より高度になったLIGOとして、おととし9月から再び観測を始めていました。

      重力波の観測施設はほかにもあり、ヨーロッパの研究機関がイタリアに建設し2007年から運用を始めた「VIRGO」のほか、日本の岐阜県飛騨市には「KAGRA(かぐら)」という施設があります。

      日本でも重力波観測へ

      日本でも、重力波の観測施設の建設が急ピッチで進んでいます。

      東京大学宇宙線研究所が岐阜県飛騨市に建設している「KAGRA」は、去年2月、初めての試験運転が行われ、来年度中の本格稼働を目指して観測機器の設置などが進められています。

      重力波は、光を出さないために観測することができなかったブラックホールなどの天体や、宇宙空間の現象を知る重要な手段になると期待されています。

      アメリカの「LIGO」に続いてことし8月には、ヨーロッパの「VIRGO」も重力波の観測を始めていて、今後、「KAGRA」が加われば、遠く離れた宇宙のどの場所から重力波が来たのか、またどのような現象によって重力波が起きたのか詳しく知るための世界的な観測態勢が整うことになります。

      KAGRA建設の梶田さん「非常にうれしい」

      おととしノーベル物理学賞を受賞し、日本で重力波を観測しようと岐阜県に巨大な観測施設の「KAGRA」を建設している東京大学宇宙線研究所の梶田隆章所長は「私も発表を見て非常に興奮しうれしく思います。今回のノーベル賞は非常に大切な分野で私たちもKAGRAという施設で発展させていきたい。今回の発表は私たちにとっても力を与えてくれるものです」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171003/k10011166631000.html

      削除
    3. ノーベル物理学賞「重力波」初観測 米の研究者3人に
      10月3日 21時17分

      ことしのノーベル物理学賞に、巨大な観測施設「LIGO(ライゴ)」を建設して、宇宙空間にできた「ゆがみ」が波となって伝わる現象、いわゆる「重力波」の初観測の成功に貢献した、アメリカの研究者3人が選ばれました。

      スウェーデンのストックホルムにある選考委員会は日本時間の3日午後7時前、ことしのノーベル物理学賞の受賞者を発表し、いずれもアメリカの、マサチューセッツ工科大学のレイナー・ワイス名誉教授、カリフォルニア工科大学のバリー・バリッシュ名誉教授、それに同じく、カリフォルニア工科大学のキップ・ソーン名誉教授の3人を選んだと発表しました。

      「重力波」はブラックホールが合体するなど、質量をもった物体が動いたときに時間と空間の「ゆがみ」が波となって伝わる現象で、およそ100年前にアインシュタインが存在を予測しましたが、「ゆがみ」が極めて小さいことから直接観測は果たせず、これまで世界中の研究者たちがしのぎを削ってきました。

      ワイス名誉教授らは、「重力波」を観測するため長さ4キロメートルのL字型に交差する2本のパイプにレーザー光線を走らせて、それぞれの光線が往復する時間のわずかな変化を測ることで重力波をとらえる方法を提案し、アメリカのワシントン州とルイジアナ州の2か所に巨大な観測施設「LIGO」を建設して観測に挑みました。

      そして、おととし9月、重力波の観測に世界で初めて成功すると、その3か月後には2回目、さらにことし1月には3回目の観測に成功し、世界を驚かせました。また、ことし8月にも、ヨーロッパの観測施設「VIRGO(バーゴ)」とともに4回目の観測に成功したことが、先月下旬、発表されました。

      重力波は、これまで電磁波などでは観測することが難しかった天体現象をとらえる全く新しい手段として天文学の発展につながり、今後、さまざまな宇宙の謎の解明が進むものと期待されています。

      ノーベル賞の選考委員会は授賞理由について「2つのブラックホールが衝突したことで生じた重力波の存在は、今からおよそ100年前にアインシュタインが予言していたが、アインシュタインも観測することはできないと考えていた。

      その重力波を13億年の時を経て、アメリカのLIGOがおととし初めて観測した。全く新しく、これまで見たことのない世界を切りひらくものだ」として3人の貢献を高く評価しています。
      3人は重力波研究の基礎確立で知られる3人は重力波研究の基礎確立で知られる
      ノーベル物理学賞に選ばれた3人のうち、マサチューセッツ工科大学のレイナー・ワイス名誉教授は、レーザー光線を使った重力波の観測手法を提案しました。

      また、カリフォルニア工科大学のキップ・ソーン名誉教授は、重力波の理論の確立に貢献しました。

      そして、カリフォルニア工科大学のバリー・バリッシュ名誉教授は、世界で初めて重力波の観測に成功したアメリカの観測施設「LIGO」の初期の運営を率いて研究機関や国の枠を超えた国際的なプロジェクトとして発展させました。

      3人は「LIGO」の建設と運営で中心的な役割を果たし、世界における重力波研究の基礎を確立したことで知られています。

      重力波とは重力波とは

      「重力波」は、アインシュタインが「一般相対性理論」に基づいて今から100年ほど前にその存在を予言しました。

      「一般相対性理論」では、すべての質量のある物体は周りの空間をゆがめ、そこを流れる時間の速さも変わるとされています。「重力波」は、そうした物体が動いた際に時間と空間のゆがみが波となって光の速さで伝わる現象で、水面にボールを落とすと周囲に波が伝わっていく様子にたとえられます。

      こうした重力波を捉えようとアメリカの観測施設「LIGO」に加え、ことし8月からはヨーロッパでも「VIRGO」という施設が稼働していて、先月には、4回目の重力波の観測に同時に成功したと発表されました。

      4回の重力波は、いずれも太陽の数倍から数十倍という重さの2つのブラックホールが宇宙空間で合体した際に生じたゆがみを捉えたものでした。

      ブラックホールはすさまじい重力によって光さえも抜け出すことができない天体です。これまで直接観測されたことはなく、その合体についても推測されてはいたものの、わずか2年ほどの間に4回も確認されたことでダイナミックに動く新たな宇宙の姿が捉えられたと驚きが広がりました。

      LIGOとはLIGOとは

      「LIGO」は、アメリカのカリフォルニア工科大学とマサチューセッツ工科大学が中心となって建設した観測施設で、実験には世界15か国の1000人以上の科学者が参加しています。

      長さ4キロメートルの2本の長大なパイプをL字型に組み合わせ、そのパイプの中を真空に保っている施設で、アメリカの西部ワシントン州と南部ルイジアナ州の2か所に同じ観測装置があります。

      2つの施設では、パイプの中でレーザー光線を照射していて、それぞれの光線が往復する時間にわずかな変化があると、それが重力波による変化である可能性が高いとされ、同じ変化を2か所の施設で同時に観測して互いに検証することで重力波かどうかを判定できるということです。

      LIGOでの重力波の観測は2002年から始まりましたが、2010年までの8年間、一度も重力波を観測できず、いったん運用を終えています。
      その後、観測の能力を10倍に上げるための改修工事がおよそ5年かけて行われ、「アドバンストLIGO」、より高度になったLIGOとして、おととし9月から再び観測を始めていました。

      重力波の観測施設はほかにもあり、ヨーロッパの研究機関がイタリアに建設し2007年から運用を始めた「VIRGO」のほか、日本の岐阜県飛騨市には「KAGRA(かぐら)」という施設があります。

      日本でも重力波観測へ日本でも重力波観測へ

      日本でも、重力波の観測施設の建設が急ピッチで進んでいます。

      東京大学宇宙線研究所が岐阜県飛騨市に建設している「KAGRA」は、去年2月、初めての試験運転が行われ、来年度中の本格稼働を目指して観測機器の設置などが進められています。

      重力波は、光を出さないために観測することができなかったブラックホールなどの天体や、宇宙空間の現象を知る重要な手段になると期待されています。

      アメリカの「LIGO」に続いてことし8月には、ヨーロッパの「VIRGO」も重力波の観測を始めていて、今後、「KAGRA」が加われば、遠く離れた宇宙のどの場所から重力波が来たのか、またどのような現象によって重力波が起きたのか詳しく知るための世界的な観測態勢が整うことになります。
      KAGRA建設の梶田さん「非常にうれしい」KAGRA建設の梶田さん「非常にうれしい」
      おととしノーベル物理学賞を受賞し、日本で重力波を観測しようと岐阜県に巨大な観測施設の「KAGRA」を建設している東京大学宇宙線研究所の梶田隆章所長は「私も発表を見て非常に興奮しうれしく思います。今回のノーベル賞は非常に大切な分野で私たちもKAGRAという施設で発展させていきたい。今回の発表は私たちにとっても力を与えてくれるものです」と話していました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171003/k10011166631000.html

      削除
    4. ノーベル物理学賞に選ばれた3人の米研究者 喜び語る
      10月4日 4時50分

      宇宙空間にできたゆがみが波となって伝わる現象、「重力波」の初観測に貢献し、ノーベル物理学賞に選ばれたアメリカの研究者3人が、それぞれ記者会見しました。

      このうちマサチューセッツ工科大学のレイナー・ワイス名誉教授は3日、アメリカのボストン近郊の大学で記者会見しました。

      ワイス名誉教授は、「重力波の観測は、科学にとって大きな進歩で、宇宙観測の新たな分野が切り開かれた。今後できることは膨大にあり、アメリカの観測施設だけでなく各地での観察が進むことで将来的には宇宙で起きている現象をさらに詳しく知ることができるようになる」と述べ、日本の重力波観測施設「KAGRA」など、観測施設が整備され、連携していくことで解明がさらに進むことへの期待を示しました。

      そして、ノーベル賞の受賞について、「多くの先人たちと同じカテゴリーに並ぶと思うと、とても恐れ多く、信じられない気持ちだ」と述べたうえで「科学的な事実をもとに、身の回りの世界についての情報を得て、それを理解するというプロセスが今、危機にさらされている。賞は科学者にとってとても心強いことだと感じる」と述べ、トランプ政権が科学関連予算を削減する方針を示していることを念頭に、受賞の意義を強調しました。

      一方、カリフォルニア工科大学のバリー・バリッシュ名誉教授とキップ・ソーン名誉教授は3日、大学で記者会見しました。

      バリッシュ名誉教授は「受賞の準備をしていたが、連絡がなかなかなく、ことしもダメかと思っただけに受賞を知ってうれしさと謙虚な気持ちが複雑に混在してこみ上げてきた」と、今の気持ちを語りました。また、ソーン名誉教授は「巨大な観測施設『LIGO』のチーム全体が受賞することを期待していたが、受賞できてうれしい」と喜びを語りました。

      今後の抱負についてバリッシュ名誉教授は「LIGOをさらによくするためには、独創的な発想、資金、それに科学の発展が重要だ。重力波を測定するための次の施設についても考えないといけない」と述べました。またソーン名誉教授は、「宇宙の誕生を解明することが私の夢だったし、今後も夢であり続ける。個人的には、科学技術や宇宙について一般にわかりやすく映画やアートを通じて伝えていきたい」と述べました。
      http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171004/k10011166951000.html

      削除
    5. あとほかには何にも使いようがない無用の長物、ゴミ同然のシロモノだな。

      削除
  77. 現象というやつは厄介なシロモノだ。「ある」というヒトビトには勝てない。「ない」ことは証明不可能なのだから。

    たとえていうならば、「UFOを見た」とか「ネッシーを見た」という人に、それはウソだろといって論破することが絶対に不可能なように。

    返信削除
  78. 正体不明の粒子「暗黒物質」、国内観測終了へ
    2017年10月29日14時41分

     宇宙に大量に存在するとされる正体不明の粒子「暗黒物質」の初観測を目指す日本のプロジェクトが来年末で終了することになった。

     東京大宇宙線研究所などが2013年に、岐阜県飛騨市で本格観測を始めたが、装置を大型化する後継計画のメドがたたず、国内観測の終了を決めた。研究者らは、イタリアで19年開始予定の新実験に合流して研究を継続する。

     中止が決まったのは「XMASSエックスマス実験」と呼ばれるプロジェクト。液体のキセノンを満たした観測装置を地下に設置し、飛来する暗黒物質を捉えようとしてきたが、まだ見つかっていない。

     装置は暗黒物質がキセノンにぶつかる時に出る光を検出する仕組みで、キセノンを増やした約30億円の大型装置への改修計画を政府に申請していたが、予算が認められなかった。

     今後は東大、名古屋大などのチームを結成、欧米などのグループがイタリア中部の地下で再来年に始める実験に参加し、観測を続ける。日本チームは、観測の邪魔になる不純物をキセノンから取り除く技術などで世界トップレベルにあり、得意分野での貢献を目指すとしている。

     ◆暗黒物質=宇宙空間に大量にあり、その重力で星や銀河を作り出したと考えられている謎の粒子。宇宙全体の質量(重さ)の約27%を占めていると考えられている。光を出さず、ほかの物質とほとんど反応しないため、観測が極めて難しい。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171028-118-OYT1T50134

    返信削除
    返信
    1. 暗黒物質 国内観測終了へ…来年末で 装置大型化を断念
      2017年10月29日5時0分

       宇宙に大量に存在するとされる正体不明の粒子「暗黒物質」の初観測を目指す日本のプロジェクトが来年末で終了することになった。東京大宇宙線研究所などが2013年に、岐阜県飛騨市で本格観測を始めたが、装置を大型化する後継計画のメドがたたず、国内観測の終了を決めた。研究者らは、イタリアで19年開始予定の新実験に合流して研究を継続する。

       中止が決まったのは「XMASSエックスマス実験」と呼ばれるプロジェクト。液体のキセノンを満たした観測装置を地下に設置し、飛来する暗黒物質を捉えようとしてきたが、まだ見つかっていない。

       装置は暗黒物質がキセノンにぶつかる時に出る光を検出する仕組みで、キセノンを増やした約30億円の大型装置への改修計画を政府に申請していたが、予算が認められなかった。

       今後は東大、名古屋大などのチームを結成、欧米などのグループがイタリア中部の地下で再来年に始める実験に参加し、観測を続ける。日本チームは、観測の邪魔になる不純物をキセノンから取り除く技術などで世界トップレベルにあり、得意分野での貢献を目指すとしている。

        暗黒物質  宇宙空間に大量にあり、その重力で星や銀河を作り出したと考えられている謎の粒子。宇宙全体の質量(重さ)の約27%を占めていると考えられている。光を出さず、ほかの物質とほとんど反応しないため、観測が極めて難しい。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171029-118-OYTPT50070

      削除
  79. 社説
    重力波観測 「かぐら」の活躍を早く見たい
    2017年10月30日6時0分

     世界各地の天文台が参加する国際観測網がもたらした発見だ。日本の科学技術力を高め、さらなる貢献を果たしたい。

     米国を中心とする国際研究チームが、二つの中性子星が合体して放出された重力波を今年8月に捉えたと発表した。重力波は、重い天体が高速で動く時に、宇宙をさざなみのように伝わる空間のゆがみだ。

     重力波の観測は5回目だが、過去4回はいずれもブラックホールの合体だった。中性子星の合体の観測は、初めてだ。互いの重力で引き合った結果、地球から1億3000万光年離れた宇宙で合体が起きたという。

     中性子星は極めて小さく重い。半径10キロでも太陽1、2個分の質量を持つ。合体時に中性子が鉄などの原子核に吸収され、金やプラチナなど、鉄より重い元素が作られたことが確認された。

     宇宙の成り立ちの根源に迫る仮説の実証である。天文ファンならずとも胸が躍るだろう。

     今回の重力波の観測には、米国の2台の装置に加え、欧州の1台が加わった。重力波が来る方角を絞り込むことが可能になり、研究チームは世界中の天文台に追跡観測を呼びかけた。

     ブラックホールは光が出て来ないので観測は困難だが、中性子星の合体では、電波や赤外線、可視光、ガンマ線など様々な電磁波が宇宙に飛び出す。

     日本からは、国立天文台や東京大、名古屋大などが参加した。米ハワイ州にあるすばる望遠鏡は、赤外線の分析にあたった。存在感を示せたと言えよう。

     岐阜県飛騨市では、地下深くで東大などの重力波観測施設「かぐら」の建設が進む。長さ3キロのトンネル2本がL字形に交わる構造だ。レーザー光線が鏡に反射して往復する時間の、重力波によるわずかなずれを検出する。

     性能は、欧米の施設に引けを取らない。2019年にも本格観測を開始し、国際観測網に加わる予定だ。重力波源の絞り込みに寄与するのは間違いない。一日も早く稼働させてもらいたい。

     先端の天文観測装置は精密技術の粋であり、国の科学技術水準の高さを表す。重力波の観測計画は、中国やインドでも進む。国際協力と同時に、激しい競争にも対応していく必要がある。

     日本の宇宙物理研究は世界のトップレベルで、ニュートリノやX線の観測など、優れた成果が多い。政府には、こうした基盤を維持する取り組みが求められる。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171029-118-OYT1T50098

    返信削除
  80. 宇宙の謎迫る次世代加速器計画が縮小 建設費4割減へ
    11月10日 11時13分

    宇宙誕生の謎に迫る次世代の加速器実験施設、ILC=国際リニアコライダーについて、世界の物理学者らで作る国際委員会は、施設の規模を縮小し、建設費を最大で4割削減する計画の変更を決めました。ILCは東北の北上山地が有力な建設候補地となっていて今後、建設が実現するのか注目されます。

    ILC=国際リニアコライダーは、光とほぼ同じ速さに加速させた素粒子を衝突させることで、宇宙が誕生した直後の「ビッグバン」の状態を再現し、宇宙の成り立ちに迫る次世代の加速器実験施設で岩手県と宮城県にまたがる北上山地が有力な建設候補地となっています。

    このILCについて、世界の物理学者らで作る国際委員会は、カナダのオタワで開かれた会合で当初全長31キロとしていた加速器の長さを20キロに縮小するなどし、本体装置だけで8300億円という建設費を最大で4割削減する計画の変更を決めました。

    ILCの日本への誘致をめぐっては、4年前、日本の物理学者で作る立地評価会議が国内の候補地を北上山地に決める一方、国から諮問を受けた日本学術会議が誘致は時期尚早とする見解を公表し、文部科学省の有識者会合で誘致の是非について議論が行われていて、今後、日本での建設が実現するのか注目されます。
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171110/k10011218531000.html

    返信削除
    返信
    1. 「宇宙」や「世界」は、ただそこに在るだけ。

      「誕生」から「死」の物語をつむぎたがるのは、あくまでも人の願望でしかない。

      妄想妄念妄執のたぐいだ。

      削除
  81. [オフィス ケン究所]ピラミッド ミュー粒子透視
    2017年11月16日15時0分

     エジプトの有名な「クフ王のピラミッド」の中に、未知の巨大な空間があることが、名古屋大学などの国際共同チームの研究でわかったんだって。ピラミッドの石には穴を開けず、「ミュー粒子」を使って科学的に調べたそうだ。どういう調査なんだろう?

    ■30メートル以上の空間発見

     クフ王のピラミッドは、高さ約150メートル、底辺が約230メートル。約4500年前に建てられたとされる。いわゆる「ギザの三大ピラミッド」(クフ王、カフラー王、メンカウラー王)の中でも、最も大きい。

     未知の空間は、巨大通路「大回廊」(全長約50メートル、高さ約9メートル)の約20~30メートル上で見つかった。全長は30メートル以上ある。チームの森島邦博・名古屋大特任助教は「大回廊に匹敵する規模の可能性がある」と言う。

     早稲田大の近藤二郎教授(エジプト学)は「詳しい位置や構造が分かれば『王の間』など空間の解釈を考え直す必要が出るかもしれない」と話す。

     ピラミッドは文化的、歴史的に重要な建造物であると同時に、王たちが眠る神聖な場所だ。その内部を探ったのが、物質を構成する素粒子の仲間であるミュー粒子(ミューオン)だ。

     ミュー粒子は、宇宙から来る放射線(宇宙線)が地球を取り巻く大気の成分に衝突してできる。地上で1分間に1平方センチ・メートルあたり1個の割合で降り注ぐ。

     原理はX線を使うレントゲン写真に似ている。X線は皮膚はよく通過するが、密度が高い骨などに当たると弱まり、白く写る。ミュー粒子は、X線より通り抜ける力が強いが、岩盤のような密度の高い物質に当たると一部が止まる。

     この性質を利用して巨大な建物や岩盤を通った粒子の数や飛んできた方向を分析すれば、中の空間がつかめる仕組みだ。粒子は自然に生まれるので、発生装置を作る必要がない。

     ミュー粒子は火山のマグマや、東京電力福島第一原子力発電所の内部を調べる作業にも使われ、今回は考古学調査に応用した。

    ■本当の埋葬室?

     ミュー粒子による調査は名古屋大など三つの研究機関が行った。名大はピラミッド中心部付近にある空間「女王の間」の2か所に検出器を置き、約1100万個の粒子を分析した。エジプト人考古学者から「クフ王のピラミッドは空洞だらけ」という指摘も出たというが、森島さんは「これほど大規模な空間は知られていなかった」と話す。

     空間の目的は何か。名大の河江肖剰ゆきのり共同研究員(エジプト考古学)は「新空間に本当の埋葬室があるのかも」と指摘する。埋葬室とされる「王の間」は天井に古いひび割れがあり、危険で埋葬に適さないという説もあるという。

     駒沢大の大城道則教授(エジプト学)は、ピラミッド中心部の空間を「重要な構造の一部」とみた上で、「エジプトは地震が多い。耐震構造の役割を果たしている可能性もある」と分析する。ミュー粒子が明かした空間の存在は、考古学の熱い論争を生みそうだ。(竹内芳朗、飯田毅象)

      ハチコのひと言  4500年前に完成したピラミッドの技術もすごいけれど、その中を透視しちゃう現代科学の力もすごいね。大昔のエジプトの技術者たちも、びっくりしているんじゃないかなあ。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171116-118-OYTPT50170

    返信削除
  82. [顔]「光格子時計」開発で江崎玲於奈賞…香取秀俊さん 53
    2017年11月20日5時0分

     レーザーで閉じこめた大量の原子を振動させる方法で、時を正確に計る。160億年で1秒しか狂わない「光格子時計」を開発した。ナノテクノロジー(超微細技術)分野の優れた業績をたたえる江崎玲於奈賞が21日に贈られる。

     ラジオなどの組み立てに熱中した少年時代、回路図に(エ)と書かれた記号を見つけた。ノーベル物理学賞受賞者の江崎博士が発明したエサキダイオードを表す記号だ。「日本人が開発したものが、回路図に載っているなんてすごい」と憧れた。江崎博士の名を冠した賞の受賞に「大変光栄な縁で、感慨もひとしお」と話す。

     2001年に英国の国際会議でアイデアを提案した頃、超精密時計の世界でも常識外れの試みだった。「まね事では勝ち目はない。自分しかできない発想でこそ勝負する意味がある」。直前までホテルの一室で検算を繰り返し、一世一代の覚悟で発表に臨んだ。03年に試作に成功。2年前に極めて高い精度を実現させた。

     さらなる性能の向上に加え、正確な標高差を即時に求める測量分野での活用など、実用性を広げる実験も進める。「まったく新しい時計の使い方を提案していきたい」。究極の時計を駆使する社会の未来像を描く。(科学部 野依英治)
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171119-118-OYTPT50294

    返信削除
    返信
    1. 時計という時間計測器も、あまりにも正確精密緻密すぎると、現実の時間からどんどん遊離乖離して、頻繁に修正かけなきゃいけなくなって、かえってわずらわしい。

      まさか、時間計測器(時計)が正確なのだから、現実のほうがまちがっているだなんて言い始めなきゃいいけどね…

      削除
  83. 反物質 雷から生成…京大、東大チーム 証拠を発見
    2017年11月23日5時0分

     自然界にほとんど存在しない反物質が雷で生成された証拠を捉えたと、京都大や東京大などのチームが発表した。論文が23日、英科学誌ネイチャーに掲載される。

     チームは2006年から、雷が多発する日本海沿岸などで、落雷時に放出されるガンマ線(放射線)について調べる地上観測を実施。今年2月、新潟県柏崎市の沖合数百メートルで発生した落雷の後、反物質ができたことを示す微弱なガンマ線を検出した。

     データの分析から、この現象は〈1〉雷から放出された強力なガンマ線が大気中の窒素の原子核に当たり、中性子が1個飛び出る〈2〉中性子を失った窒素が別の物質に変化する間、通常の電子と逆にプラスの電気を帯びた反物質の「陽電子」を放出する〈3〉陽電子が大気中の電子と衝突し、微弱なガンマ線が出た――と考えられるという。窒素が別の物質に変化するまでの約10分間、雲の中には数兆個の陽電子が存在したとみられる。

     陽電子は、宇宙から地球に届いた宇宙線が大気中の窒素にぶつかってできることは知られている。チームの榎戸輝揚えのとてるあき・京大特定准教授は「身近な雷から反物質が生成される明確な証拠を得られた。雷現象の全容を解明したい」と話した。

     牛尾知雄・首都大学東京教授(電磁波工学)の話「日本の冬に起こる雷は1回のエネルギーが高く、極限状況が反物質の生成につながった可能性がある」

      反物質  通常の物質と、帯びている電気の性質(プラスとマイナス)が反対の物質。宇宙の大部分は物質で占められる。反物質は対応する物質と出合うと消滅する。反物質を人工的に作ることもできる。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171122-118-OYTPT50528

    返信削除
    返信
    1. 反物質の「陽電子」、雷から生成…証拠を発見
      2017年11月23日7時42分

       自然界にほとんど存在しない反物質が雷で生成された証拠を捉えたと、京都大や東京大などのチームが発表した。

       論文が23日、英科学誌ネイチャーに掲載される。

       チームは2006年から、雷が多発する日本海沿岸などで、落雷時に放出されるガンマ線(放射線)について調べる地上観測を実施。今年2月、新潟県柏崎市の沖合数百メートルで発生した落雷の後、反物質ができたことを示す微弱なガンマ線を検出した。

       データの分析から、この現象は〈1〉雷から放出された強力なガンマ線が大気中の窒素の原子核に当たり、中性子が1個飛び出る〈2〉中性子を失った窒素が別の物質に変化する間、通常の電子と逆にプラスの電気を帯びた反物質の「陽電子」を放出する〈3〉陽電子が大気中の電子と衝突し、微弱なガンマ線が出た――と考えられるという。窒素が別の物質に変化するまでの約10分間、雲の中には数兆個の陽電子が存在したとみられる。

       陽電子は、宇宙から地球に届いた宇宙線が大気中の窒素にぶつかってできることは知られている。チームの榎戸輝揚えのとてるあき・京大特定准教授は「身近な雷から反物質が生成される明確な証拠を得られた。雷現象の全容を解明したい」と話した。

       牛尾知雄・首都大学東京教授(電磁波工学)の話「日本の冬に起こる雷は1回のエネルギーが高く、極限状況が反物質の生成につながった可能性がある」
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20171122-118-OYT1T50107

      削除
  84. 数学の0(ゼロ)と-(マイナス)が演出する虚構世界…

    現実は、どこまでいっても自然数の世界でしかなく…

    返信削除
    返信
    1. しょせんはヒトという生き物のみる脳内妄想世界。

      削除
  85. 村上春樹さん「新文学賞」を辞退 ノーベル文学賞見送りで創設
    2018年9月16日 9時57分

    ノーベル文学賞の発表が選考組織のスキャンダルで見送られたことを受けて、スウェーデンの文化人などがことし1年限定で創設した新たな文学賞で最終選考の4人に残っていた村上春樹さんが、執筆活動に専念したいとして辞退を申し出ていたことがわかりました。

    この文学賞は、ノーベル文学賞のことしの発表が選考組織のスキャンダルで見送られたことを受けて、スウェーデンの文化人や作家などが中心となってことし1年限定で創設したもので、先月、村上春樹さんを含む4人を最終候補に選んだと発表していました。

    賞の選考組織「ニュー・アカデミー」のウェブサイトによりますと、村上さんは、最終候補に選ばれたことに感謝の思いを示しながらも、執筆活動に専念したいとして辞退する意向を伝えてきたということです。

    ニュー・アカデミーは、ノーベル賞の各賞の発表が終わったあとの来月12日に受賞者を発表し、ノーベル賞の式典の前日の12月9日にストックホルムで授賞式を行う予定だということです。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180916/k10011632251000.html

    返信削除
    返信
    1. セレモニールーチンワークをやめるわけにいかないヒトビトのための…

      削除
    2. 受賞者はまるでカモネギだな。

      削除
  86. 「神の粒子」名付け親、レーダーマン氏が死去
    2018年10月4日12時24分

     【ワシントン=三井誠】ノーベル物理学賞受賞者で、質量の源とされる素粒子「ヒッグス粒子」を「神の粒子」と名付けたことでも知られる米国の物理学者レオン・レーダーマン氏が3日、米アイダホ州で死去した。96歳だった。米フェルミ国立加速器研究所が発表した。

     1978~89年に同研究所長を務めるなど、素粒子物理学の第一線で活躍した。素粒子ニュートリノに「ミュー型」と呼ばれる種類があることを発見し、88年にノーベル物理学賞を受賞した。

     93年に出版した一般向けの書籍「神の粒子」(邦題は「神がつくった究極の素粒子」)で、当時未発見だったヒッグス粒子を神の粒子と呼び、社会の関心を高めるきっかけを作った。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181004-118-OYT1T50070

    返信削除
  87. 社説
    巨大加速器計画 物理学の進歩に貢献できるか
    2018年11月28日6時0分

     次世代の加速器「国際リニアコライダー」(ILC)の建設候補地として、東北地方の北上山地が浮上している。

     宇宙や物質の根源に迫る研究施設である。素粒子物理学で多くの業績を生んできた日本として、誘致を前向きに検討すべきではないか。

     日米欧の研究者が計画するILCは、宇宙創成直後の高エネルギー状態を再現するための施設だ。全長20キロ・メートルのトンネルを掘り、電子とプラスの電気を持つ陽電子を光速に近い速度で衝突させる。その反応を精密に測定する。

     今の物理理論を超えるノーベル賞級の発見もあり得るだろう。

     岩手、宮城両県にまたがる北上山地が適地とされるのは、地層・地盤が安定しているためだ。

     建設に伴う研究都市の形成や、関連製造業の受注増といった効果が見込まれるという。震災からの復興にも資するとして、地元自治体や自民党は誘致に熱を上げる。期待が高まるのは無理もない。

     研究者の集まりである日本学術会議も、文部科学省から要請された計画評価への回答案で、ILCでの実験の意義は認めている。

     問題は、巨額の費用だ。

     文科省の試算では、建設費は約10年間で約8000億円に上る。実験完了まで約20年の稼働が予定されており、毎年約400億円の運営費を要する。

     北上山地に建設する場合、日本は誘致国として、半額程度を負担する必要があるとされる。

     学術会議は、先にまとめた回答案で「国際費用分担の見通しが得られていない」と指摘した。大規模工事による環境破壊への配慮なども求めている。他分野の研究予算へのしわ寄せを懸念する声もあり、政府の判断は遅れている。

     誘致を前進させるためには、施設建設の意義や費用対効果を説明し、理解を広める必要がある。

     ILCは、欧州合同原子核研究機関(CERN)にある世界最大の加速器を補完する施設だ。

     CERNでは2012年に、万物に質量を与えるヒッグス粒子の存在が確認された。次の課題の一つが、ILCによるヒッグス粒子の詳細な分析である。

     CERNは、次期計画の策定に着手した。そこにILCを盛り込めるかどうかは、日本の出方にかかっている。素粒子研究に力を入れる日本が誘致を見送れば、機運は一気に萎しぼむだろう。

     様々な課題を確実にクリアすることを前提条件に、誘致の意思を明確にすべき段階に来ている。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181127-118-OYT1T50132

    返信削除
  88. ヒッグス粒子調べる巨大加速器「誘致支持せず」
    2018年12月19日11時3分

     日本の研究者らが東北・北上山地に誘致を進める巨大加速器「国際リニアコライダー(ILC)」に関する日本学術会議の報告書案が19日、明らかになった。「誘致を支持するには至らない」とし、判断を慎重に行うよう政府に求めている。同日午後に正式決定し、政府に提出する。

     ILCは、電子と陽電子を衝突させる加速器。質量の源とされる素粒子「ヒッグス粒子」の詳しい性質などを調べる計画で、日米欧の研究者らが2030年代の運転開始を目指している。

     報告書案は、技術面で克服すべき課題が残っていることや、8000億円とも見込まれる建設費などの国際分担の見通しが不透明なことに懸念を示すとともに、想定される科学的成果が巨額の経費に見合うとは認めなかった。建設に伴う経済的波及効果も「限定的と考えられる」と結論づけた。

     ILCをめぐっては、研究者の国際組織が昨年11月、加速器の全長を30キロ・メートルから20キロ・メートルに縮小する計画の見直し案をまとめた。素粒子研究の大型計画を所管する文部科学省が、日本学術会議に計画の妥当性などの審議を依頼し、同会議の検討委員会が今夏から議論を進めてきた。

     審議結果を受け、政府は計画の是非を判断する。推進組織は、来年3月7日までの方針表明を求めている。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181219-118-OYT1T50044

    返信削除
    返信
    1. “宇宙誕生再現” 巨大実験施設「誘致支持に至らず」学術会議
      2018年12月19日 4時31分

      宇宙の成り立ちの謎に迫る「国際リニアコライダー」と呼ばれる建設費が7000億円を超す巨大な実験施設の日本への誘致について、科学者を代表する日本学術会議の委員会は科学的な成果が巨額の経費負担に見合うとは認識できないとして「誘致を支持するには至らない」とする見解案をまとめました。最終的には、政府が誘致の是非を判断しますが学術会議の見解は、今後の議論に影響を与えることになります。

      「国際リニアコライダー」は、光とほぼ同じ速さに加速させた電子などを衝突させて、宇宙が誕生した直後の状態を再現する巨大な実験施設です。

      日本やヨーロッパなどの科学者が参加する国際プロジェクトで建設する計画で、東北地方の北上山地が候補地になっています。

      しかし、測定器を含めた建設費だけで7000億円を超える費用が必要で、誘致した国の負担の割合が多くなる見通しになることから、文部科学省が科学者を代表する日本学術会議に見解を求めていました。

      これについて、学術会議の委員会は、科学的な成果が巨額の経費負担に見合うとは認識できないうえ、国際的な経費分担の見通しも明らかでないことなども懸念材料だとして「誘致を支持するには至らない」と結論づけ、政府が誘致について意思表明する際には、慎重に判断すべきだとする見解案をまとめました。

      また、実験施設の巨大化を前提とする研究スタイルは、いずれ限界に達するとして、巨額の費用を必要とする「ビッグサイエンス」の在り方について、学術界全体で考えなければならない課題だとしました。

      この見解案は、19日にも学術会議で審議されたあと、文部科学省に伝えられる見通しです。最終的には政府が誘致の是非を判断しますが、学術会議の見解は、今後の議論に影響を与えることになります。

      国際リニアコライダーとは

      「国際リニアコライダー」(通称ILC)は、光に近い速さに加速した電子と陽電子を衝突させて宇宙の誕生直後の状態を再現し、素粒子の1つヒッグス粒子などを発生させることができる巨大な実験施設です。

      各国の科学者などが参加した国際将来加速器委員会「ICFA」が国際プロジェクトとして提案、その後、候補地が東北地方の北上山地に決まりました。

      同様の国際プロジェクトは、ヒッグス粒子を世界で初めて発見し、ノーベル賞受賞につなげたスイスの「CERN(セルン)」という研究機関の実験施設がありますが、この施設は粒子を加速させる本体部分が1周27キロの円形をしているのに対し、ILCは長さ20キロメートル余りの直線の形をしています。

      直線にすることで、粒子をより速く加速させることが可能になり、大量のヒッグス粒子を発生させることができるといいます。

      これにより、宇宙のすべての物質に「質量」、つまり「重さ」を与えたと考えられているヒッグス粒子をより詳しく調べることが可能になり、宇宙の成り立ちの解明につながることが期待されています。

      しかし、ILCをめぐっては、測定器を含めた建設費が約7300億円から8000億円と試算され、日本が誘致をした場合、参加国の中で負担割合が最も大きくなる見通しです。

      このため、ほかの分野の研究費などが抑えられるのではないかといった影響を懸念する意見が、一部の研究者から出されています。

      一方、推進する科学者グループや候補地の地元自治体や経済団体などは日本の基礎研究の底上げのほか技術革新や新産業創出にもつながるなどと主張していて、誘致については意見が分かれています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181219/k10011752031000.html

      削除
    2. 加速器誘致「支持しない」 学術会議、報告書提出へ
      2018年12月19日15時0分

       日本の研究者らが東北・北上山地に誘致を進める巨大加速器「国際リニアコライダー(ILC)」に関する日本学術会議の報告書案が19日、明らかになった。「誘致を支持するには至らない」とし、判断を慎重に行うよう政府に求めている。同日午後に正式決定し、政府に提出する。

       ILCは、電子と陽電子を衝突させる加速器。質量の源とされる素粒子「ヒッグス粒子」の詳しい性質などを調べる計画で、日米欧の研究者らが2030年代の運転開始を目指している。

       報告書案は、技術面で克服すべき課題が残っていることや、8000億円とも見込まれる建設費などの国際分担の見通しが不透明なことに懸念を示すとともに、想定される科学的成果が巨額の経費に見合うとは認めなかった。建設に伴う経済的波及効果も「限定的と考えられる」と結論づけた。

       ILCをめぐっては、研究者の国際組織が昨年11月、加速器の全長を30キロ・メートルから20キロ・メートルに縮小する計画の見直し案をまとめた。素粒子研究の大型計画を所管する文部科学省が、日本学術会議に計画の妥当性などの審議を依頼し、同会議の検討委員会が今夏から議論を進めてきた。

       審議結果を受け、政府は計画の是非を判断する。推進組織は、来年3月7日までの方針表明を求めている。
      http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181219-118-OYTPT50282

      削除
  89. 国際リベラル科学詐欺師衆の雇用安定スキームのようなもの…

    返信削除
  90. 建設費7000億円超の実験施設「誘致は支持せず」日本学術会議
    2018年12月19日 18時54分

    宇宙の成り立ちの謎に迫る「国際リニアコライダー」と呼ばれる、建設費が7000億円を超す巨大な実験施設の日本への誘致について、科学者を代表する日本学術会議は、科学的な成果が経費負担に十分に見合うとの認識には達しなかったとして「誘致を支持するには至らない」とする見解をまとめ、19日に国に伝えました。最終的には、政府が誘致の是非を判断しますが、学術会議の見解は今後の議論に影響を与えることになります。

    「国際リニアコライダー」は、光とほぼ同じ速さにまで加速させた電子などを衝突させて宇宙が誕生した直後の状態を再現する長さがおよそ20キロある巨大な実験施設です。

    日本やヨーロッパなどの科学者が参加する国際プロジェクトで建設する計画で、東北地方の北上山地が候補地になっています。

    しかし、測定器を含めた建設費だけで7000億円を超える費用が必要で、誘致した国の負担の割合が多くなる見通しなことから、文部科学省が科学者を代表する日本学術会議に見解を求めていました。

    これについて、日本学術会議は19日に見解をまとめ、文部科学省に回答しました。

    見解では、超大型の計画なため広い理解が求められるとし、施設の学術的な意義は認めるとしながらも、科学的な成果が巨額の経費負担に十分に見合うとの認識には達しなかったとしました。

    さらに、国際的な経費分担の見通しも明らかでないことや、技術的な課題も懸念材料だとして「誘致を支持するには至らない」と結論づけました。

    そして、政府が誘致について意思表明する際には、慎重に判断すべきだと指摘しています。

    また、実験施設の巨大化を前提とする研究スタイルはいずれ限界に達するとして、巨額の費用を必要とする「ビッグサイエンス」の在り方について、学術界全体で考えなければならない課題だとしました。

    最終的には政府が誘致の是非を判断しますが、この見解は今後の議論に影響を与えることになります。

    委員長「資金確保に見通しつかず」

    日本学術会議の「国際リニアコライダー」の検討委員会で委員長を務める東京大学の家泰弘名誉教授は、文部科学省に見解を伝えたあと取材に応じ、「巨大な実験装置を長期間にわたって建設し、実験を進めていくには、資金と人的資源が必要になる。しかし、これらを国際協力の下で、いかに確保していくかについて現状で示されている計画・準備状況では明確な見通しが得られていないとの認識だ。こうしたことから学術会議として誘致のゴーサインを出すには至らなかった」と述べました。

    推進グループ「広く支持されるよう計画進める」

    推進する研究者や企業でつくる「ILC推進プロジェクト」は日本学術会議の見解について研究者一同としてコメントを出し「学術的意義が評価された一方、誘致の実現に向けて国際的な経費分担などについての課題が指摘された。こうした課題を解決するためにも、日本政府には正式な経費分担などを決めるための国際協議を始めるよう前向きな立場を示してほしい」としました。

    そして、「日本が計画の主要部分を担うことの意義や是非は、社会的な側面からも議論されるべきで、予算を含めて広く学術界や社会から支持されるよう計画を進めていきたい」とコメントしています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181219/k10011753121000.html

    返信削除
    返信
    1. 表看板の説得力あるキャラが不在なのかなあ…

      それともだれもオモテに立ちたがらない?

      削除
  91. 12月22日 よみうり寸評
    2018年12月22日15時0分

     宇宙や物質の起源を探る。そんな難題に挑むための施設らしい。日本の物理学者たちが東北への誘致を願う「国際リニアコライダー」のことだ◆研究者の組織である日本学術会議が今週、「誘致を支持しない」との所見をまとめたという。落胆しているだろうと、知人の物理学者に電話すると、意外にも、むしろ元気だった◆曰いわく、「計画の意義は認められた」「国際的な予算分担などの課題を具体的に指摘してもらった」。前向きだった。所見を読むと確かにそうだ。不支持とはいえ「現状で提示されている計画内容や準備状況から判断して」とある。条件付きなのだ◆建設費は8000億円に上る。当然、他国にも分担してもらいたい。運営に携わる専門家を確保できるか。実際、少子高齢化で研究者は足りない。課題は多い◆「解決には国際協議が必要」と計画を推進する高エネルギー加速器研究機構は言う。専門家の国際組織も来年3月の協議開始を求めている。まずは、山積する問題を正面から話し合ってみることだ。
    http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/news_20181222-118-OYTPT50249

    返信削除
  92. 巨大ブラックホール83個発見 初期宇宙でつくられたか 愛媛大学
    2019年3月30日 4時39分

    地球からおよそ130億光年離れたかなたに、重さが太陽の数億倍もある巨大なブラックホールを83個見つけたと愛媛大学などの研究グループが発表しました。初期の宇宙でつくられたとみられ、宇宙の成り立ちの解明につながる発見として注目されます。

    ブラックホールは光を吸い込むため観測が難しく、まだ詳しい実態が分かっていません。このため、愛媛大学などの研究グループは、ハワイにあるすばる望遠鏡などで、強い重力に引き込まれたガスなどがブラックホールの周りで高温になり、明るく見える現象を観測するなどしました。

    その結果、地球からおよそ130億光年離れた場所に、重さが太陽の数億倍もある巨大なブラックホールを83個見つけたと発表しました。

    遠い天体の光が地球に届くには時間がかかるため、遠くに見える天体は古い時期につくられたもので、今回見つかった大量の巨大ブラックホールは、138億年前に宇宙が誕生してから130億年前までの8億年の間につくられたとみられるということです。

    愛媛大学の松岡良樹准教授は「この大きさのブラックホールができるには10億年が必要だと考えられてきたが、今回の発見では初期の宇宙の8億年の間につくられたとみられ、宇宙の成り立ちの解明につながる手がかりとなる」と話しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190330/k10011866661000.html

    返信削除
    返信
    1. 思いつき思いこみ科学ごっこ

      削除
    2. 「発見した」と言ったもの勝ち…

      しょせんは誰にもそれが本当にあるかどうか確認検証なぞできるわけがない。

      削除
  93. 世界初 ブラックホールの輪郭撮影に成功
    2019年4月10日 22時10分

    極めて強い重力で光も吸い込む天体、ブラックホールの輪郭を撮影することに世界で初めて成功したと日本などの国際研究グループが発表し、画像を公開しました。世界各地の電波望遠鏡をつないで地球サイズの巨大な望遠鏡を構築したことによる成果で、ブラックホールの存在を直接示すものだとして世界的に注目されています。

    これは、日米欧などでつくる研究グループが世界6か所で同時に会見し明らかにしました。

    撮影したのは、地球から5500万光年離れたおとめ座の「M87」と呼ばれる銀河の中心にあるブラックホールです。

    ブラックホールは極めて強い重力で光や電波も吸い込み直接見ることができないため、研究グループはブラックホール周辺のガスやチリが出す電波を観測しました。

    観測は南米チリにあるアルマ望遠鏡など世界6か所の電波望遠鏡をつなぐことで、口径がおよそ1万キロという地球サイズの巨大な望遠鏡を構築し、人間の目のおよそ300万倍というこれまでにない解像度を実現して行われました。

    そして得られたデータをもとに画像化した結果、世界で初めて「ブラックホールの影」と呼ばれる黒い輪郭をとらえることに成功したとして画像を公開しました。

    研究グループによりますと、ブラックホールの周囲のガスやちりなどが出す強い電波が赤や白のドーナツ状の輪として示され、その内側には重力の影響で電波が観測できない「ブラックホールの影」が黒い穴のように見えています。

    この画像から「ブラックホールの影」は直径がおよそ1000億キロメートルと太陽系がすっぽりと入る大きさでブラックホールの質量は太陽のおよそ65億倍に達する超巨大なものだとわかったということです。

    ブラックホールは宇宙に多く存在するとされますが地球から遠いことなどから、これまでは強い重力の影響を受けたほかの天体の動きなどをもとに、存在する場所を推定したり、想像図を描いたりすることしかできませんでした。

    研究グループでは今回の画像は、ブラックホールが存在することを直接示す成果だとしていて、ブラックホールを直接観測する道が開かれたことで銀河や宇宙の成り立ちに深く関わるブラックホールの謎の解明が進むと期待されています。

    謎の天体 ブラックホール

    ブラックホールは極めて強い重力で、光や電波を吸い込むため、観測することが困難で、成り立ちや進化の過程など、最も謎の多い天体です。

    大きさに対して非常に重い天体で、質量が太陽と同じブラックホールがあった場合、直径はおよそ6キロメートルになるとされています。

    ブラックホールがつくられる仕組みは大きな恒星が死を迎えた時に、みずからの重力に押しつぶされてブラックホールになると考えられていますが、宇宙には質量が太陽の100万倍から100億倍という超巨大ブラックホールがあることも知られていて、それらがどのようにできたのかは解明されていません。

    また、ブラックホールは多くの銀河の中心にあるとされ、星の材料となるガスやちりを強い重力で引き付けながら膨大なエネルギーを生み出していることから、銀河や宇宙の成り立ちにも深く関わっていると考えられています。

    今回、ブラックホールを直接観測する道が開かれたことでこうした謎の解明につながることが期待されています。

    「人類が初めて目にする姿」

    記者会見で国際研究グループで日本の代表を務める国立天文台の本間希樹教授はブラックホールの輪郭を捉えた画像を公開し、「これが人類が初めて目にするブラックホールの姿です。きれいな輪が見え真ん中が黒く抜けています。ブラックホールが光さえ出さないという事実が表われています」と述べました。

    そのうえで、「たった1枚の写真だが、アインシュタインの一般相対性理論で予言されて以来100年たってブラックホールの存在を視覚的に証明するものであり、銀河の真ん中にブラックホールが存在することを決定づけるもので、非常に大きな意味を持った1枚だ」と述べました。

    また、本間教授はブラックホールの輪郭を捉えた画像を公開し、「ブラックホールの黒い穴を捉えることができる視力を得ることができたことが大きなマイルストーン。ブラックホールの周りで起きるいろいろな現象を解き明かすツールを手にしたと言えます。まさに、新しい時代の幕開けで今後はブラックホールから噴出する『ジェット』の構造を明らかにしたいです」と話しました。

    研究成果の意義は

    記者会見で国際研究グループのメンバーで国立天文台の秦和弘助教は今回の成果の意義を解説しました。

    この中で秦助教は、「研究成果の意義は2つあり、1つ目はブラックホールの存在と、『時空の歪み』を目で見て視覚的に捉えたことです。アインシュタインが一般相対性理論を唱えて強い重力があると時空がゆがむことを提言して100年がたったいま、その現場を視覚的に捉えることができました。もう1つが天文学的な側面の成果で、『活動銀河中心核』と呼ばれる、宇宙で最も明るく輝く天体の正体を解明したことです。これまで正体については周辺の間接的な現象から巨大ブラックホールだと信じるしかありませんでした。しかし、今回の観測によってブラックホールがその正体であることが決定的になりました」と話しました。

    観測と挑戦の歴史

    ブラックホールの存在は、100年余り前、アインシュタインが発表した「一般相対性理論」をもとに予言されました。

    星などの膨大な質量がごく狭い範囲に圧縮されると、極めて強い重力によって光すら逃れられなくなることが理論的に導かれたのです。

    しかし、実際の観測では長い間見つからず、ブラックホールとされる天体が初めて見つかったのは50年以上たった1971年でした。

    アメリカのX線観測衛星による観測で、温度が非常に高く、質量が太陽の10倍という天体が見つかり、周囲のガスなどを高速で吸い込んでいるブラックホールだと考えられたのです。

    その後、非常に遠くにありながら明るく輝いて見える天体には、エネルギー源としてブラックホールがあるとされるなど、候補と考えられる天体が次々に観測されるようになりました。

    しかし、どうしても見ることができなかったのが、黒い穴のように見える「ブラックホールの影」の部分、地球から遠くにあるブラックホールはこれまでの望遠鏡で観測するには限界があったためです。

    そこで、考え出されたのが、世界各地の電波望遠鏡をつないで地球サイズの望遠鏡としてブラックホールを見る方法です。

    この方法を用いると人間の目のおよそ300万倍というハッブル宇宙望遠鏡と比べても2000倍以上の解像度を実現でき、遠くの天体の観測も可能となりました。

    この方法の開発には日本も大きく貢献していて2011年には、国立天文台などの研究グループが、電波望遠鏡をつなぐ方法を用いて、今回、撮影に成功した「M87」銀河のブラックホールの位置をほぼ特定していました。

    世界初の画像 言えることは

    ドーナツ状の輪、内側の黒い部分が世界初のブラックホールの輪郭を撮影した画像です。

    ドーナツの下の白い部分は、温度が高く電波が強い部分、上の赤い部分はそれよりも温度が低く、電波が弱い部分、そして電波を出さない部分は黒く表されています。

    ブラックホールは極めて強い重力で光や電波などを吸い込んで閉じ込めます。

    白や赤で見えるドーナツ状の輪は周囲のガスやちりなどが電波を出しているもので、中心の黒い穴は電波が観測できない「ブラックホールの影」と言われる領域です。

    画像の分析から「M87」銀河の「ブラックホールの影」の直径はおよそ1000億キロと太陽系がすっぽりと入る大きさであることも分かりました。

    そして、このブラックホールの質量は太陽のおよそ65億倍あり、ブラックホールの中でも極めて大きいものだとわかったということです。

    また、研究グループによりますとドーナツ状の輪の上下で色に違いがあったことからブラックホールが自転している可能性があるということです。

    研究グループによりますと、ブラックホールは「M87」銀河の中心部にあり、この付近からはジェットと呼ばれる高速のガスなどが噴出していることがわかっていますが、今回の撮影では捉えることができなかったということです。

    このため、今後、さらに撮影方法を改良しブラックホールの全容解明を進めたいとしています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190410/k10011879971000.html

    返信削除
    返信
    1. 世界初 ブラックホールの輪郭撮影に成功
      2019年4月11日 11時28分

      極めて強い重力で光も吸い込む天体、ブラックホールの輪郭を撮影することに世界で初めて成功したと日本などの国際研究グループが発表し、画像を公開しました。世界各地の電波望遠鏡をつないで地球サイズの巨大な望遠鏡を構築したことによる成果で、ブラックホールの存在を直接示すものだとして世界的に注目されています。

      これは、日米欧などでつくる研究グループが世界6か所で同時に会見し明らかにしました。

      撮影したのは、地球から5500万光年離れたおとめ座の「M87」と呼ばれる銀河の中心にあるブラックホールです。

      ブラックホールは極めて強い重力で光や電波も吸い込み直接見ることができないため、研究グループはブラックホール周辺のガスやチリが出す電波を観測しました。

      観測は南米チリにあるアルマ望遠鏡など世界6か所の電波望遠鏡をつなぐことで、口径がおよそ1万キロという地球サイズの巨大な望遠鏡を構築し、人間の目のおよそ300万倍というこれまでにない解像度を実現して行われました。

      そして得られたデータをもとに画像化した結果、世界で初めて「ブラックホールの影」と呼ばれる黒い輪郭をとらえることに成功したとして画像を公開しました。

      研究グループによりますと、ブラックホールの周囲のガスやちりなどが出す強い電波が赤や白のドーナツ状の輪として示され、その内側には重力の影響で電波が観測できない「ブラックホールの影」が黒い穴のように見えています。

      この画像から「ブラックホールの影」は直径がおよそ1000億キロメートルと太陽系がすっぽりと入る大きさでブラックホールの質量は太陽のおよそ65億倍に達する超巨大なものだとわかったということです。

      ブラックホールは宇宙に多く存在するとされますが地球から遠いことなどから、これまでは強い重力の影響を受けたほかの天体の動きなどをもとに、存在する場所を推定したり、想像図を描いたりすることしかできませんでした。

      研究グループでは今回の画像は、ブラックホールが存在することを直接示す成果だとしていて、ブラックホールを直接観測する道が開かれたことで銀河や宇宙の成り立ちに深く関わるブラックホールの謎の解明が進むと期待されています。

      謎の天体 ブラックホール

      ブラックホールは極めて強い重力で、光や電波を吸い込むため、観測することが困難で、成り立ちや進化の過程など、最も謎の多い天体です。

      大きさに対して非常に重い天体で、質量が太陽と同じブラックホールがあった場合、直径はおよそ6キロメートルになるとされています。

      ブラックホールがつくられる仕組みは大きな恒星が死を迎えた時に、みずからの重力に押しつぶされてブラックホールになると考えられていますが、宇宙には質量が太陽の100万倍から100億倍という超巨大ブラックホールがあることも知られていて、それらがどのようにできたのかは解明されていません。

      また、ブラックホールは多くの銀河の中心にあるとされ、星の材料となるガスやちりを強い重力で引き付けながら膨大なエネルギーを生み出していることから、銀河や宇宙の成り立ちにも深く関わっていると考えられています。

      今回、ブラックホールを直接観測する道が開かれたことでこうした謎の解明につながることが期待されています。

      「人類が初めて目にする姿」

      記者会見で国際研究グループで日本の代表を務める国立天文台の本間希樹教授はブラックホールの輪郭を捉えた画像を公開し、「これが人類が初めて目にするブラックホールの姿です。きれいな輪が見え真ん中が黒く抜けています。ブラックホールが光さえ出さないという事実が表われています」と述べました。

      そのうえで、「たった1枚の写真だが、アインシュタインの一般相対性理論で予言されて以来100年たってブラックホールの存在を視覚的に証明するものであり、銀河の真ん中にブラックホールが存在することを決定づけるもので、非常に大きな意味を持った1枚だ」と述べました。

      また、本間教授はブラックホールの輪郭を捉えた画像を公開し、「ブラックホールの黒い穴を捉えることができる視力を得ることができたことが大きなマイルストーン。ブラックホールの周りで起きるいろいろな現象を解き明かすツールを手にしたと言えます。まさに、新しい時代の幕開けで今後はブラックホールから噴出する『ジェット』の構造を明らかにしたいです」と話しました。

      研究成果の意義は

      記者会見で国際研究グループのメンバーで国立天文台の秦和弘助教は今回の成果の意義を解説しました。

      この中で秦助教は、「研究成果の意義は2つあり、1つ目はブラックホールの存在と、『時空の歪み』を目で見て視覚的に捉えたことです。アインシュタインが一般相対性理論を唱えて強い重力があると時空がゆがむことを提言して100年がたったいま、その現場を視覚的に捉えることができました。もう1つが天文学的な側面の成果で、『活動銀河中心核』と呼ばれる、宇宙で最も明るく輝く天体の正体を解明したことです。これまで正体については周辺の間接的な現象から巨大ブラックホールだと信じるしかありませんでした。しかし、今回の観測によってブラックホールがその正体であることが決定的になりました」と話しました。

      観測と挑戦の歴史

      ブラックホールの存在は、100年余り前、アインシュタインが発表した「一般相対性理論」をもとに予言されました。

      星などの膨大な質量がごく狭い範囲に圧縮されると、極めて強い重力によって光すら逃れられなくなることが理論的に導かれたのです。

      しかし、実際の観測では長い間見つからず、ブラックホールとされる天体が初めて見つかったのは50年以上たった1971年でした。

      アメリカのX線観測衛星による観測で、温度が非常に高く、質量が太陽の10倍という天体が見つかり、周囲のガスなどを高速で吸い込んでいるブラックホールだと考えられたのです。

      その後、非常に遠くにありながら明るく輝いて見える天体には、エネルギー源としてブラックホールがあるとされるなど、候補と考えられる天体が次々に観測されるようになりました。

      しかし、どうしても見ることができなかったのが、黒い穴のように見える「ブラックホールの影」の部分、地球から遠くにあるブラックホールはこれまでの望遠鏡で観測するには限界があったためです。
      そこで、考え出されたのが、世界各地の電波望遠鏡をつないで地球サイズの望遠鏡としてブラックホールを見る方法です。

      この方法を用いると人間の目のおよそ300万倍というハッブル宇宙望遠鏡と比べても2000倍以上の解像度を実現でき、遠くの天体の観測も可能となりました。

      この方法の開発には日本も大きく貢献していて2011年には、国立天文台などの研究グループが、電波望遠鏡をつなぐ方法を用いて、今回、撮影に成功した「M87」銀河のブラックホールの位置をほぼ特定していました。

      削除
    2. 世界初の画像 言えることは

      ドーナツ状の輪、内側の黒い部分が世界初のブラックホールの輪郭を撮影した画像です。

      ドーナツの下の白い部分は、温度が高く電波が強い部分、上の赤い部分はそれよりも温度が低く、電波が弱い部分、そして電波を出さない部分は黒く表されています。

      ブラックホールは極めて強い重力で光や電波などを吸い込んで閉じ込めます。

      白や赤で見えるドーナツ状の輪は周囲のガスやちりなどが電波を出しているもので、中心の黒い穴は電波が観測できない「ブラックホールの影」と言われる領域です。

      画像の分析から「M87」銀河の「ブラックホールの影」の直径はおよそ1000億キロと太陽系がすっぽりと入る大きさであることも分かりました。

      そして、このブラックホールの質量は太陽のおよそ65億倍あり、ブラックホールの中でも極めて大きいものだとわかったということです。

      また、研究グループによりますとドーナツ状の輪の上下で色に違いがあったことからブラックホールが自転している可能性があるということです。

      研究グループによりますと、ブラックホールは「M87」銀河の中心部にあり、この付近からはジェットと呼ばれる高速のガスなどが噴出していることがわかっていますが、今回の撮影では捉えることができなかったということです。

      このため、今後、さらに撮影方法を改良しブラックホールの全容解明を進めたいとしています。

      日本人研究者も重要な役割果たす

      電波望遠鏡によるブラックホールの撮影を果たした国際研究プロジェクト、「EHT」=「イベント・ホライズン・テレスコープ」には世界の11以上の国と地域から200人を超える天文学者が参加しています。

      日本人研究者もおよそ20人が参加し、重要な役割を担いました。

      このうち、日本チームの代表を務める国立天文台の本間希樹教授は、離れた場所にある複数の電波望遠鏡をつないで天体を観測する専門家で、日本における第一人者です。

      2012年にEHTが正式な国際プロジェクトとして発足すると、中心メンバーの1人として研究グループをけん引してきました。

      本間さんたちが取り組んだのは、観測したデータからより正確なブラックホールの画像を導き出す方法の開発です。

      EHTではアメリカのハワイとアリゾナ州、チリ、メキシコ、スペインそれに南極の世界6か所の電波望遠鏡で一斉にブラックホールを観測し、画像化しますが、大部分の望遠鏡がないエリアはデータが得られないため、画像がぼやけたり、実際とは異なる画像になったりしまうことが課題でした。

      そこで本間教授は医療などの分野で実用化が進む、少ないデータから正しい画像にたどりつく、最新の情報処理の手法に目を付け、予測されるブラックホールの画像の特徴を条件として与えることでコンピューターがより正確な画像を選び出す独自のプログラムを開発しました。

      そして、去年6月、実際に各地の望遠鏡から届いたデータをもとに画像化を試みたところ、見事にブラックホールの黒い輪郭の画像が現れたのです。

      ほかの国のチームも別の2つの方法で画像を作成しましたが、いずれの方法でも同じような画像が得られたということで、画像の信頼性がより高まったということです。

      本間教授は「『ブラックホールを見たい』という理由にひかれ、多くの人が協力してくれました。歴史的な成果に貢献できてうれしい」と話していました。

      年に数回、小学校などの講演会に出向いて宇宙の魅力について語っている本間教授。

      子どもたちの純粋な疑問に答えることも科学者の使命だと考えています。

      本間教授は「子どもたちの質問はすごくて、『ブラックホールはありますか?』と直球で聞かれることもありましたが、『あります』とはっきり答えられるようになりました。こうした質問に答えようとすることは、僕らにとっても次の研究を目指す原動力になります」と話していました。

      日本人研究者「新たな時代に突入」

      ブラックホールの輪郭の撮影に貢献した研究者の1人、マサチューセッツ工科大学ヘイスタック観測所の秋山和徳博士は、観測されたデータをもとに、画像化するチームのリーダーをつとめました。

      撮影の成功について秋山博士は、「送られてきた観測データを見たとたん、ブラックホールが撮影できていると確信できた。それを画像処理して、見ることができた瞬間、興奮し、非常にうれしかった。ブラックホールの存在がアインシュタインによって予言されて100年たつが、ようやく到達できたという思いだ。私たちは、ブラックホールを撮影できる望遠鏡を手に入れることができ、きょうをもって、宇宙物理学の新たな時代に突入したと言えると思う」と述べました。

      また、今回のプロジェクトで台湾のチームに関わった、井上允国立天文台名誉教授は、「長年、研究してきたが、ブラックホールの存在を見て確認できて感激した。今回の成果は、21世紀の科学において、最も重要な成果の1つになると思う。日本人の研究者が世界各地でデータの解析などで、大きな貢献をしたこともすばらしく、ブラックホールで何が起きているのかこれからさらにわかると思うと非常に楽しみだ」と話しています。

      科学者「最も重要な視覚的な証拠をつかんだ」

      ブラックホールの輪郭の撮影に成功したことについて、アメリカの首都、ワシントンでも10日、国際研究プロジェクトに参加した科学者たちが記者会見を開きました。

      この中で、プロジェクトのまとめ役をつとめたシェパード・ドールマン博士は、「ブラックホールは宇宙で最大の謎の物体で、見ることはできないと思われてきたが、われわれは見ることに成功した。本当にめざましい成果で、ブラックホールの存在を示す、最も重要な視覚的な証拠をつかんだ」と述べ、撮影の意義を強調しました。

      また、別の科学者は、「ブラックホールの撮影の成功によってSF=サイエンスフィクションは科学の事実になった。3年前の重力波の観測とともにアインシュタインの理論の証明になった」と表現し、科学の歴史上に残る成果だとしています。

      一方で、ドールマン博士は、撮影が成功した背景には、各国の科学者たちがそれぞれの得意分野での経験を結集する、国際的な協力があったとし、日本の貢献についても「国立天文台をはじめ、多くの日本の研究者と綿密に連携してきた。データの画像化で日本は今回の成功の鍵となる貢献をしたと思う」と述べました。

      削除
    3. ブラックホールの本体はどこ?

      今回撮影された画像では、赤やオレンジ色のドーナツ状の輪に見えるガスやちりの内側に「ブラックホールの影」と呼ばれる領域が黒い穴のように見えています。

      「ブラックホールの影」とは、強い重力で、光や電波が吸い込まれてしまう領域で、その内側は真っ暗に見えます。

      「影」の直径はおよそ1000億キロメートルですが、いわゆるブラックホールの本体は、さらに内側にあります。

      ブラックホールの本体は、直径がおよそ400億キロメートルと、「影」の40%ほどです。

      本体と外側の境界は「事象の地平面」などと呼ばれ、それより内側に吸い込まれたものは二度と外に出ることはできません。

      ブラックホールの本体を見ることは可能なのでしょうか。

      残念ながら「ブラックホールの影」の内側ではすべての光や電波が「事象の地平面」に引き寄せられるため、外側からは見ることができません。

      つまり今回の画像は、人類が見ることのできるブラックホールの姿の限界と言えます。

      松本零士さんも見守る

      「銀河鉄道999」など宇宙を舞台にした漫画を多く描いてきた松本零士さんは、10日夜の発表の瞬間を自宅でインターネット中継で見守りました。

      ブラックホールの輪郭の画像が画面に映し出されると、「ん-」と低いうなり声を何度も出しながら、見入っていました。

      そして、研究者の説明や記者の質疑応答にじっと聞き入っていました。

      松本さんは、ブラックホールに小さい頃から強い興味を持ち、科学雑誌や天文学の本を読んで自分の妄想を入れて想像で描いてきたといい、「子どもの頃からずっと考え続けてきたブラックホールをこの目で見ることができてうれしい」と話していました。

      これまで作品の中で描いてきたブラックホールとの違いについては、「真ん中が黒く丸い様子は、子どもの頃に思っていたものとほとんど同じで、不思議な気持ちだ」と話す一方「これまで黒い穴の周りは渦を巻き、暗いイメージで描いてきたが今回、黒い部分の周りがとても明るく写っているのには驚いた」と述べました。

      そのうえで、「実際の画像で見えたことは、創作活動への影響が大きい。今回見えた画像をもとに、また新たな想像がどんどん湧いてくる。今後の作品の重要な参考にしたい」と話していました。

      そして、「願わくば、研究者の方にさらに頑張ってもらって、立体的に見てみたいし、できることなら、自分がこのブラックホールの中に入って、どうなっているのか確認したい。私の年になると、友人も3分の2が亡くなっている。ブラックホールに入れば、時空を超えて、父や母、祖父母、それに友人たちに会えるのではないか、生命に限界はあるのか、その先はどうなっているのか、興味はつきない」と興奮気味に話していました。

      菅官房長官「歴史的な成果だ」

      菅官房長官は午前の記者会見で、「ブラックホールの真相を知るための新たな一歩として歴史的な成果であり、今後とも宇宙の解明につながる研究が進展していくことを期待したい」と述べました。

      月面のゴルフボール見る視力と同等の望遠鏡

      ブラックホールは光を出さないだけでなく、遠い場所にあるため、地球からの見た目が極めて小さく観測が困難な天体です。

      今回撮影に成功した「M87」銀河の中心にある「ブラックホールの影」は、地球からの見た目の大きさが、月面に置いたテニスボールと同じくらいしかありません。

      これを見分けるには口径が地球の直径ほどの巨大な望遠鏡が必要です。

      そこで国際研究グループは、世界6か所の電波望遠鏡をつなぐことで地球サイズの望遠鏡を構築し、人間の目のおよそ300万倍に相当する、月面のゴルフボールを見分けられる視力を実現し撮影を成功させました。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190410/k10011879971000.html

      削除
    4. 「ブラックホール」のニュース
      https://www.2nn.jp/word/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB

      【宇宙】世界初 ブラックホールの輪郭撮影に成功
      https://egg.5ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1554902692/

      削除
    5. ブラックホール輪郭撮影成功の成果を説明 日本科学未来館
      2019年4月11日 18時09分

      日本時間の10日夜、ブラックホールの輪郭の撮影に世界で初めて成功したと、国際的な研究グループが発表したことを受けて、東京の日本科学未来館では早速、今回の成果を説明するイベントを開き、訪れた子どもたちが興味深そうに耳を傾けていました。

      日米欧などでつくる研究グループは日本時間の10日夜、「ブラックホールの影」と呼ばれる輪郭の撮影に世界で初めて成功したと発表し、東京 江東区にある日本科学未来館では早速、今回の成果をスタッフがわかりやすく説明するイベントを開きました。

      会場に集まったおよそ50人の子どもなどに対し、スタッフは「ブラックホールは、100年前、アインシュタインの理論で予言され、みながその姿について想像を始めましたが、誰も見たことがありませんでした」と説明しました。

      そのうえで「理論上はドーナツ状のリングが見えるという予測があって、今回まさにそのとおりの天体を見つけることができた。この瞬間、ブラックホールが想像上のものから実在へと変わったのです」と興奮した様子で話していました。

      来場した高校3年生の女子生徒は「100年見えなかったものを見ることができてすごい。本当にあるんだなと実感した。この境界のぎりぎりのところに行って抜け出せるのかやってみたい」と話していました。

      説明にあたった日本科学未来館の池辺靖さんは「想像を実在にかえるのが科学で、今回の成果はそこに大きな意義があります。この興奮を共感してもらえるとうれしい」と話していました。

      日本科学未来館では土曜日の13日、午前11時半から改めてイベントを開き、今回の成果について説明することにしています。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190411/k10011880971000.html

      削除
    6. 世界初!ブラックホールが“見えた”!
      2019年4月16日 21時48分

      謎に満ちた天体「ブラックホール」。SF映画や小説にたびたび登場しますよね。でも、それらはすべて想像図。実はどんな姿をしているのか、誰も見たことがなかったんです。それがついに…。日米欧などの国際研究グループが、世界で初めてブラックホールの輪郭の撮影に成功したと発表。公開された画像はたった1枚ですが、ノーベル賞級とも言われる天文学の新たな時代を切り開く1枚です。この成功には、実は日本人研究者たちも大きな役割を果たしました。(科学文化部記者 大崎要一郎 絹田峻)
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190416/k10011886261000.html

      削除
  94. “世界初”の電子顕微鏡開発 磁気帯びる材料観察に成功
    2019年6月2日 6時18分

    これまでの電子顕微鏡では難しかった磁気を帯びる物質の原子構造を観察することができる電子顕微鏡の開発に東京大学の研究チームが成功し、幅広い産業で研究開発が進むことが期待されます。

    電子顕微鏡は磁場を使って電子のビームを細く絞って観察するため、磁石など磁気を帯びる物質を観察しようとすると、磁場の影響で物質が壊れることが課題でした。

    そこで、東京大学の研究チームは2枚の磁気レンズを上下に並べ、磁場どうしを打ち消し合うことで、ほとんど磁場が発生しない電子顕微鏡を世界で初めて開発したと発表しました。

    そして、この電子顕微鏡で磁気を帯びる鉄鋼材料を観察したところ、物質は壊れず、物質に含まれる鉄の原子が格子状に並ぶ構造を観察することに成功したということです。

    永久磁石や磁気メモリーなどの磁気を帯びた素材は幅広い産業で利用されていることから、原子の構造を詳しく分析できることでさまざまな材料や装置の機能や性能を向上させる研究開発が進むと期待されています。

    研究チーム「新たなモノづくりの時代へ」

    研究チームの東京大学の柴田直哉教授は「顕微鏡で直接見ることで、磁石やメモリなどの特性を根本から理解できるようになるため新たなモノづくりの時代が始まると思います」と話していました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190602/k10011937881000.html

    返信削除
  95. “夢の物質” 炭素素材の製造技術の開発に成功 名古屋大学
    2019年6月27日 2時05分

    次世代の半導体の材料などとして期待され、合成するのが難しいことから夢の物質とも呼ばれる炭素素材の「グラフェンナノリボン」を自在に製造する技術を開発したと名古屋大学のグループが発表し、コンピューターの小型化などに応用できる可能性があるとして注目を集めています。

    「グラフェンナノリボン」という物質は、六角形の環状の炭素分子がつながった「ナノメートル」サイズの炭素素材で、大きさなどによって電気の通しやすさなどの性質が変化するため、次世代の半導体などへの応用が期待されていますが、効率よく合成する方法はなく、夢の物質とも呼ばれています。

    名古屋大学の伊丹健一郎教授のグループは、環状構造を持つ特定の炭素分子を独自の触媒で反応させたところ「グラフェンナノリボン」を効率的に合成でき、材料の量などを調整することで、形や大きさを制御することもできたということです。

    「グラフェンナノリボン」を使った半導体は、これまでより小さなサイズで同等以上の能力を発揮することができると考えられていて、コンピューターの小型化や高性能化などにも応用できる可能性があるとして注目を集めています。
    伊丹教授は「長年の課題を解決でき、企業と量産化のための技術開発を始めていて、できるだけ早く応用につなげたい」と話しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190627/k10011970331000.html

    返信削除
  96. 奈良 箸墓古墳を調査 宇宙からの素粒子で透視 卑弥呼の墓説も
    2020年1月9日 17時50分

    邪馬台国の女王、卑弥呼の墓という説もあるものの、内部の構造が全くわかっていなかった奈良県桜井市の箸墓古墳で、宇宙から降り注ぐ素粒子を使って内部を透視する調査が行われています。

    桜井市にある箸墓古墳は、全長およそ280メートルの大型の前方後円墳です。邪馬台国の女王、卑弥呼の墓だとする学者もいますが、宮内庁が皇族を埋葬した陵墓として管理し立ち入りを禁止しているため、内部の構造は全くわかっていません。

    このため奈良県立橿原考古学研究所は、発掘などを行わずに内部の状態を把握しようという調査をおととし12月から進めていることを、9日明らかにしました。

    この調査は宇宙から降り注ぐ「ミューオン」という素粒子を使って、内部をエックス線写真のように透視するものです。

    エジプトのピラミッドで行われた調査でも活用され、未知の巨大な空間の発見につなげました。

    考古学者で、大阪府立近つ飛鳥博物館の白石太一郎名誉館長は、「今回の調査で、ひつぎを納めた埋葬施設がどこにいくつあるのか、どういう方向に設置されているかわかれば非常に役立つ」と話していて、埋葬された人物を探る手がかりを得られるか注目されます。

    「ミューオン」調査とは

    「ミューオン」は、宇宙を飛び交っている「宇宙線」という粒子が、大気と衝突してできる素粒子の1つで地上に大量に降り注いでいます。

    さまざまな物質を通り抜ける性質があるため、古墳などを通り抜けたミューオンを観測することで、エックス線写真のように内部の構造を透視することができます。

    この調査法は、火山の内部にあるマグマや、東京電力福島第一原発の調査で活用されているほか、エジプトのピラミッドの調査では、未知の空間が内部にあることを明らかにしました。

    また古墳の調査でも、2年前、奈良県斑鳩町の「春日古墳」で使われ、ひつぎを納めた「石室」と見られる空洞の確認につながりました。

    箸墓古墳とは

    「箸墓古墳」は、奈良県桜井市にある全長およそ280メートルの大型の前方後円墳です。3世紀中ごろから後半に造られたとみられ、この地域から全国に広まった前方後円墳のモデルと考えられています。

    また、箸墓古墳は、邪馬台国の有力な候補地の1つとされる「纒向(まきむく)遺跡」にあり、研究者の間で女王、卑弥呼の墓だとする説も出されています。

    一方、宮内庁は、孝霊天皇の皇女「倭迹迹日百襲姫命(やまと・ととひ・ももそひめのみこと)」の墓として箸墓古墳を管理し、研究者の立ち入りや発掘調査などを認めていません。

    このため、今回の調査でひつぎを納めた石室の様子などが分かれば、埋葬された人物を探る手がかりになると期待されます。

    陵墓 調査の意義

    「陵墓」は、歴代の天皇や皇后、それに皇族を埋葬した場所として宮内庁が管理し、「静安と尊厳を保つ」という理由で原則、立ち入りを禁止しています。

    これに対し、考古学や日本史の研究者らの団体は「国家の成り立ちを解明するうえで貴重な文化財だ」として公開を求め、平成20年に立ち入りは認められました。

    ただ、発掘や土器の採取はできないため、古墳に手を加えることなく内部の様子を把握できるミューオンを使った調査に期待が寄せられています。

    調査に携わる県立橿原考古学研究所の西藤清秀元副所長は「この調査方法は人が入れない古墳などに有効で成功すれば多くの古墳に応用できる」と話しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200109/k10012240231000.html

    返信削除
  97. ノーベル物理学賞にブラックホールの研究 英独米の研究者3人
    2020年10月7日 0時17分

    ことしのノーベル物理学賞に、ブラックホールに関する研究で大きな貢献をしたイギリスのオックスフォード大学のロジャー・ペンローズ氏ら3人の研究者が選ばれました。

    スウェーデンのストックホルムにある王立科学アカデミーは、日本時間の6日午後7時すぎ、ことしのノーベル物理学賞の受賞者を発表しました。

    受賞が決まったのは、
    ▽イギリス・オックスフォード大学のロジャー・ペンローズ氏、
    ▽ドイツのマックス・プランク地球外物理学研究所のラインハルト・ゲンツェル氏、それに
    ▽アメリカ・カリフォルニア大学のアンドレア・ゲッズ氏の3人です。

    ペンローズ氏は、20世紀最大の物理学者と言われたアインシュタインの一般相対性理論によって、ブラックホールの形成を証明したことが評価されました。

    また、ゲンツェル氏とゲッズ氏は、宇宙の観測技術を発達させ、私たちの銀河の中心部にあると見られていた、太陽のおよそ400万倍の質量の超巨大ブラックホールの存在を明らかにしたことが評価されました。

    国立天文台 本間教授「本当に不思議で魅力的な天体」

    世界的な科学雑誌で去年の画期的な10の科学成果にも選ばれた世界初のブラックホールの撮影で国際的な研究チームの一員として成功に導いた国立天文台の本間希樹教授は、「ブラックホールのおもしろさを認められたもので、同じブラックホールの研究者として大きな励みになる」と話しています。

    そして「ブラックホールが存在しないと考えられない重い天体があることを非常にクリアに示した重要な研究で、これらの研究があったからこそ次は写真を撮りましょうという私たちのようなプロジェクトが始まったわけで、先人として非常にすばらしい成果だ」と話しています。

    そのうえで、今回受賞の対象となった、私たちの住む「天の川銀河」の中心のブラックホールについても、すでに撮影に挑戦して、そのデータを解析しているとのことで、「ぜひ写真として皆さんにお届けしたい。ブラックホールは何でも吸い込む光さえ出さない本当に不思議で魅力的な天体で、今回の受賞の決定は、ブラックホールのおもしろさを認めてもらえたということで、われわれの研究の励みになる」と話していました。

    国立天文台 秦助教「存在を確かめた業績はとても大きい」

    世界初となるブラックホールの輪郭の撮影に成功した国際研究グループのメンバーのひとり、国立天文台の秦和弘助教はNHKの取材に応じ「10年以上もかけて、地道な努力を重ねて多くの星の軌道を観測し続けて銀河の中心にあるブラックホールの存在を確かめた業績はとても大きい。われわれとはアプローチのしかたや対象としたブラックホールは異なるが、こうした研究の流れの中で、私たちはそのブラックホールの輪郭を撮影することに成功した」と話していました。

    国立天文台 井上名誉教授「去年 撮影されるまでに」

    電波天文学が専門でブラックホールの観測を行ってきた国立天文台の井上允名誉教授は「100年前に理論の学者が勝手なことを言っているとされてきたブラックホールは、観測事実が積み重なって去年には撮影されるまでに至っている。ブラックホールが実際にあることが確かめられてきた中で、今回受賞が決まった3人が果たした役割は、理論的にも観測の上でも大きい」と話しました。

    1995年、井上名誉教授らの研究チームは長野県の野辺山にある天文台で世界で初めてブラックホールの質量を高い精度で観測したということです。

    井上名誉教授によりますと、当時は競争が激しかったということで、ゲンツェル氏とゲッズ氏はその後、銀河の中心部にある超巨大なブラックホールの質量を正確に観測しました。

    井上名誉教授は、「2人は、ブラックホールの周りにある星の軌道の観測を長年続け、ブラックホールの正確な観測を行った。しのぎを削ってきた競争相手が受賞することになったが、同じ分野の人たちがノーベル賞を受賞することになり、うれしくて震えている」と話していました。

    東大 佐藤勝彦名誉教授「大きなテーマに 喜ばしい」

    宇宙物理学者で東京大学名誉教授の佐藤勝彦さんは、「いずれもブラックホールについての研究だが、思いつかないような組み合わせで、それぞれ別に受賞してもおかしくない研究成果だ。私たちのブラックホールの研究が物理学でも天文学でも大きなテーマになってきたということで喜ばしい」と今回の受賞をたたえました。

    そのうえで「最近は技術が進歩してものすごい精度で観測ができるようになるなど、数学的な理論と最先端の技術がうまくつながる時代となり、その中でブラックホールが観測できるようになり、大きな研究課題になってきたのだと思う。この受賞をきっかけに、若い人たちがおもしろい研究対象としてこの分野に入ってきてくれるようになることがいちばんうれしい」と話していました。

    東大 須藤教授「銀河形成の解明に非常に重要」

    宇宙物理学が専門で東京大学大学院理学系研究科の須藤靖教授は、「ここ10年から20年ほどの研究で、すべての銀河の中心に巨大ブラックホールがあるのではないかと言われていて、3人の研究は銀河形成の解明にとって非常に重要なものだ。宇宙は、一般の人の科学への興味をかりたてる分野で、研究者としてうれしい」と話していました。

    3人のうちペンローズ氏は、難病と闘いながら宇宙の起源やブラックホールなどの研究を続け、おととし、亡くなったイギリスのスティーブン・ホーキング博士とも一緒に研究をしていたということで、須藤教授は「ホーキング氏が存命の間に受賞できていればと悔やまれる」と話していました。

    またノーベル物理学賞は、これまで物理学の異なる分野が順番に受賞する傾向があると指摘されていましたが、2年連続で宇宙分野の研究の受賞が決まったことについて、「分野にとらわれず、重要な研究には賞を授与しようという姿勢の表れではないか」と話していました。

    名大 立原准教授「多くの若者に興味持ってもらいたい」

    ラインハルト・ゲンツェル氏と20年ほど前にドイツの同じ研究所にいたという名古屋大学大学院理学研究科の立原研悟准教授は、「受賞が決まったことを聞いて驚きました。私は別の研究グループでしたが、ゲンツェル氏は当時からすごい研究者で、仲間に対して鋭く厳しい指摘をしていて、いずれも理論に裏付けられたものばかりでした。彼の前では変なことは言えないなという緊張感がありました」と当時を振り返りました。

    そのうえで立原准教授は「あれだけの仕事をした人であり、今回のノーベル物理学賞は正しい評価ですが、彼は、まだ現役で今後もより精力的に研究を続けていくのではないかと思います。ブラックホールはこれまでSFの世界でしたが、観測によって証明できる時代になりました。今回の受賞をきっかけに多くの若者にこの分野に興味を持ってもらいたいですし、私も頑張っていきたいです」と話していました。

    国立天文台 渡部副台長「辛抱強く観察すごい」

    国立天文台の副台長の渡部潤一教授は、「星が寿命を終えたときにブラックホールができることは知られているが、銀河の中心に巨大なブラックホールがあると言われるようになり、これがどのようにできるのかいまだに分かっておらず天文学上の謎とされている。新しい発見や成果がどんどんでてくるので、今後もおもしろさを感じてもらえると思う」とブラックホールをめぐる研究の魅力を語りました。

    また、今回の観測については、「ブラックホールの周りで星が回るのは通常は数十年から数百年の周期があり、毎年のように辛抱強く観測をしたところがすごいと思う」と感想を話しました。

    ブラックホールとは

    ブラックホールは、極めて高密度で強い重力のために物質だけでなく光さえも抜け出すことができない特殊な天体です。

    20世紀最大の物理学者と言われたアインシュタインの一般相対性理論の結果として形成されることが理論的に明らかになりました。

    そして1990年代の初頭以来、銀河の中心で見えない天体が強い重力で他の天体を引きつけている様子を確認し、観測でも証明されることとなりました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201006/k10012650891000.html

    返信削除
  98. 日本の研究者が40年前に提唱 超新星爆発の理論を確認
    2021年7月11日 5時30分

    夜空の星が最後に爆発する超新星爆発という現象について、これまで確認されたことがない新たなメカニズムによって起きることを日本人の研究者グループが観測によって明らかにしたと公表し、日本の研究者によって40年余り前に提唱された理論が確認されたとして注目されています。

    特定の大きさを持つ星は、寿命が尽きるときに重力崩壊という現象によって超新星爆発という巨大な爆発を起こすことが知られていますが、この分野で世界的に有名な東京大学の野本憲一上級科学研究員らが40年余り前に、星の中心部で電子が失われる現象が起きた時にも爆発することを理論的に示し、「電子捕獲型」の超新星爆発として提唱していました。

    カリフォルニア大学の大学院生、平松大地さんなどのグループは2018年に観測された超新星爆発について、爆発のエネルギーや放出された元素の種類を詳しく分析したところ、「電子捕獲型」の超新星爆発であったことを観測したと公表しました。

    この観測は日本のアマチュア天文家が爆発が起きた直後の超新星を見つけたことをきかっけに、平松さんをはじめとする研究者によって裏付けられました。

    超新星爆発は宇宙にある元素の種類や量を考える上で重要な現象で、理論から観測までこの分野の日本人の層の厚さが現れた成果となっています。

    平松さんは「40年来の宿題に観測を通じて答えを出せてうれしく思う。日本の関係者が総力をあげてゴールできたことは大変意義があると思う」と話しています。

    提唱した野本研究員「非常にうれしい」

    40年余り前に「電子捕獲型」の超新星爆発の理論を示した、東京大学の野本憲一上級科学研究員は「提唱した理論通りの発見がついになされ、非常にうれしく思っています。数は少なくても、必ず存在すると思っていたので、非常に重要な結果です」とコメントしています。

    きっかけのアマチュア天文家「学問の発展に貢献」

    今回の成果のきっかけとなった超新星を最初に発見した山形市に住む著名なアマチュア天文家の板垣公一さんは「きのうまでなかった星が輝いているのを見つけ、爆発直後の超新星だと感じ、写真を撮り続けたことを覚えています。当初から不思議な超新星だと感じていて仲間の間で話題になっていました。学問的な発見に貢献できたことは大変うれしく、超新星探しのだいご味だと感じています」と話しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210711/k10013132501000.html

    返信削除
  99. ノーベル物理学賞に真鍋淑郎氏 二酸化炭素の温暖化影響を予測
    2021年10月5日 20時21分

    ことしのノーベル物理学賞の受賞者に、大気と海洋を結合した物質の循環モデルを提唱し、二酸化炭素濃度の上昇が地球温暖化に影響するという予測モデルを世界に先駆けて発表した、プリンストン大学の上級研究員でアメリカ国籍を取得している真鍋淑郎さん(90)が、ドイツとイタリアの研究者とともに選ばれました。
    日本人がノーベル賞を受賞するのはアメリカ国籍を取得した人を含めて28人目で、物理学賞では12人目になります。

    真鍋さんは現在の愛媛県四国中央市の出身で、東京大学で博士課程を修了後、アメリカの海洋大気局で研究を行いました。

    そして、大気と海洋を結合した物質の循環モデルを提唱し、二酸化炭素が気候に与える影響を世界に先駆けて明らかにするなど地球温暖化研究の根幹となる成果などをあげてきました。
    真鍋さんは現在、アメリカのプリンストン大学で上級研究員を務めていて、アメリカ国籍を取得しています。

    アメリカのノーベル賞といわれる「ベンジャミン・フランクリン・メダル」を2015年に受賞し、スウェーデン王立科学アカデミーが選ぶクラフォード賞を2018年に受賞していました。

    真鍋さんは、同じ分野で研究をしてきたドイツのクラウス・ハッセルマンさんのほか、統計物理学を専門にしているイタリアのジョルジョ・パリ―ジさんと合わせて3人で受賞することが決まりました。

    日本人がノーベル賞を受賞するのはアメリカ国籍を取得した人を含め28人目で、物理学賞では6年前(2015年)の梶田隆章さんに続き、12人目になります。

    受賞理由 「現代の気候研究の基礎」

    真鍋さんの受賞理由について、ノーベル賞の選考委員会は「現代の気候の研究の基礎となった」としています。

    地球の気候は人類にとって極めて重要な複雑系のシステムで、真鍋さんは大気中の二酸化炭素の濃度が上がると地表の温度上昇につながることを明らかにしたとしています。

    そして、1960年代には地球の気候に関するモデルの開発をリードし、地表面が太陽から受け取るエネルギーから宇宙に逃げていくエネルギーを差し引いた「放射収支」と、空気の縦の動きが、お互いにどう影響し合うか世界で初めて解明したとしていて、真鍋さんの研究は現在の気候モデル開発の基礎となったと評価しています。

    また、選考委員会は会見の中で、真鍋さんを含めた3人の受賞者を「複雑な物理体系の理解を深めた人物」として紹介しました。

    そして、物理学には基本的なルールを使って複雑なプロセスや現象を説明する役割があるとし、真鍋さんの功績として「力学を通じて地球の気候を研究し、初めて信頼性のある予測を出した。二酸化炭素が2倍になれば表面温度が2度上がると予測した」と説明しました。

    ともに受賞の研究者 「将来世代のために迅速に行動を」

    真鍋さんとともに受賞者に選ばれたジョルジョ・パリ―ジさんは、イタリアのローマ・ラ・サピエンツァ大学の理論物理学者です。

    パリージさんと同じ分野の研究をしている東京大学大学院総合文化研究科の福島孝治教授によりますと、パリージさんは物質の複雑なシステムについて統計力学を使って研究しました。

    その結果、複雑なシステムの中では規則がないように見えるものの、一定の秩序が成り立っていることを理論的に示しました。

    この概念は、幅広い物理学の研究に応用されているほか、現在ではAI=人工知能の開発などに使われる「機械学習」の分野にまで広がっているということです。

    ノーベル賞の選考委員会は、パリージさんの研究について「無秩序で複雑な物質における隠れた規則性を明らかにした。物理学だけでなく、数学、生物学、神経科学、そして機械学習などさまざまな分野において、一見、無秩序で複雑な物質や現象の理解を可能にした」と評価しています。

    パリ―ジさんはオンラインで受賞決定の記者会見に参加し、今月末から開かれる気候変動対策の国連の会議「COP26」の参加者へのメッセージを求められたのに対して、「非常に強力な行動をしなければならない。私たちの行動によってはさらに気温が上がってしまうかもしれない。将来世代のために迅速に行動しなければならない」と話していました。

    また、ノーベル物理学賞の選考委員は、今回の賞が世界の首脳に対して気候変動の危機がいかに重要であるかメッセージを込めているのか、との質問に対して「世界の首脳でまだこのメッセージをしっかり受け止めていない人ならば、私たちがこう言ったからといって理解するものではないと思う。私たちが言えることは、温暖化は確固たる科学に基づいて解明しているということだ」と述べました。

    気象や気候分野の受賞は初めて

    これまでノーベル物理学賞は、▽天文学と宇宙物理学や▽原子や分子、それに▽物質を構成する素粒子物理など、大きく3つの分野から選ばれてきましたが、気象や気候の研究分野を対象とするのは初めてです。

    物理学の専門家は、気候の変動が社会的な大きな関心事になる中でこれまでにない分野を対象にしたのではないかとしています。

    岸田首相「真鍋氏の業績に心から敬意」

    岸田総理大臣はコメントを発表し「受賞を心からお慶び申し上げるとともに、真鍋氏の業績に心から敬意を表します。今回の受賞は、信頼性の高い地球温暖化予測を実現する地球気候の物理モデルについての業績が世界で高く評価されたものです。日本における研究活動の積み重ねをもとに、海外で活躍されている研究者の独創的な発想による真理の発見が、人類社会の持続的な発展や国際社会に大きく貢献し、世界から認められたことを、日本国民として誇りに思います」としています。

    そのうえで「科学技術立国であるわが国において、政府としても、あらゆる分野でイノベーションを起こし続けることを目指し、独創的で多様な研究をしっかり支援していくとともに、人材育成など未来への投資を積極的に進めてまいります」としています。

    また、末松文部科学大臣もコメントを発表し「受賞されたことに心からお祝いを申し上げ、これまでの業績に深く敬意を表します。日本での研究活動の積み重ねをもとに海外で活躍されている真鍋氏の受賞は日本国民の大きな誇りと励みになります。文部科学省としても学術研究の振興を図りつつ、グローバルに活躍できる研究者の育成や支援の強化に取り組んでいきます」としています。

    科学技術政策を担当する小林経済安全保障担当大臣もコメントを発表し「心からの敬意と祝意を表します。海外で活躍されている日本出身の研究者が受賞されたことは、日本人研究者にとって大きな励みとなるものです。科学技術・イノベーションに対する社会の期待や関心を一層高め、次代を担う若い世代に夢を与えるとともに、学術の探究や地球規模課題の解決などに積極的に挑戦する契機となることを期待しています」としています。

    そして「我が国が『世界で最もイノベーションに適した国』へ変革するため、科学技術・イノベーション基本計画の下、優れた若手研究者が活躍できる研究環境の整備や学術研究・基礎研究の推進など、研究力の向上に全力で取り組んでまいります」としています。

    山口環境大臣もコメントを発表し「真鍋先生の多数の論文は国連のIPCC=『気候変動に関する政府間パネル』が公表した報告書に引用されており、気候変動分野において多大なご貢献をされました。その貢献が、その後のサイエンスに立脚した気候変動対策の基盤になっています。今回の受賞が、気候変動問題に対する関心をより一層高めることを期待します。また、環境省としても、喫緊の課題である気候変動問題の解決に向けて、2050年カーボンニュートラル、温室効果ガスの2030年度46%削減という目標の実現を目指し

    返信削除
    返信
    1. ノーベル物理学賞 これまでの受賞者は

      ノーベル物理学賞を受賞した日本人は、アメリカ国籍を取得した人も含めてこれで12人となり、各賞の中で最も多くなっています。
      日本人が初めて物理学賞を受賞したのは戦後まもない1949年で、湯川秀樹さんが受賞しました。
      これは、すべてのノーベル賞を通じて初めての日本人の受賞でした。

      その16年後、1965年に朝永振一郎さんが、さらに8年後の1973年に江崎玲於奈さんが続きました。

      それから28年間、日本人の物理学賞の受賞はありませんでしたが、2002年、小柴昌俊さんが受賞しました。

      2008年には南部陽一郎さん、小林誠さん、益川敏英さんの3人が同時受賞しました。
      同じ年に1つの賞で、複数の日本人受賞者が出たのは初めてのことでした。

      さらに、6年後の2014年にも赤崎勇さん、天野浩さん、中村修二さんの3人が同時受賞しました。

      翌年の2015年には梶田隆章さんが受賞し、2年連続で日本人が受賞しました。

      日本人受賞者 2000年以降大きく変化

      ノーベル賞を受賞した日本人は、アメリカ国籍を取得した人も含めてこれで28人になりました。

      物理学賞以外では、1968年に川端康成さんが文学賞、1974年に佐藤栄作元総理大臣が平和賞を受賞しました。

      また、1981年に福井謙一さんが日本人では初めて化学賞を受賞したほか、1987年に利根川進さんが日本人初の医学・生理学賞を受賞し、平成に入ってからは、1994年に大江健三郎さんが文学賞を受賞しています。

      1999年までのおよそ100年の期間は、ノーベル賞を受賞した日本人は8人にとどまっていました。
      ところがこの状況は2000年に入ってから大きく変化します。

      2000年に白川英樹さんが受賞したのを始まりに、2001年に野依良治さん、2002年に田中耕一さんと3年連続で日本人が化学賞を受賞します。

      田中さんが化学賞を受賞した2002年には小柴昌俊さんが物理学賞を受賞し、初めて同じ年に2人が受賞しました。

      2008年には物理学賞で南部陽一郎さん、小林誠さん、益川敏英さんの3人が同時に受賞し、さらにその翌日には化学賞で下村脩さんの受賞が発表され、この年だけで4人が受賞しました。

      また、2010年には化学賞で鈴木章さんと根岸英一さんがダブル受賞し、2012年には山中伸弥さんが医学・生理学賞を受賞しました。

      2014年には赤崎勇さん、天野浩さん、中村修二さんの3人が物理学賞を受賞しました。

      そして、2015年には医学・生理学賞で大村智さん、物理学賞で梶田隆章さんが受賞し、この年も2つの賞で受賞者が出ました。

      さらに、2016年に大隅良典さんが医学・生理学賞を受賞し、2回目となる日本人の3年連続受賞となりました。

      近年では、3年前の2018年に本庶佑さんが医学・生理学賞、おととしに吉野彰さんが化学賞を受賞し、2年連続で日本人が受賞しました。

      文部科学省によりますと、去年までの受賞者数の27人は、スイスに次いで世界で7番目となっています。

      また、2000年以降、去年までに自然科学系の3賞の日本人の受賞者数は19人で、アメリカに次いで2番目の多さとなっています。

      一方、ノーベル賞の6つの部門のうち経済学賞だけは、日本人の受賞者はいません。
      https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211005/k10013292011000.html

      https://koibito2.blogspot.com/2013/09/blog-post_17.html?showComment=1633461801953#c238712640730984832

      削除
  100. 素粒子Wボソンの質量 予測より大きく「標準理論」修正迫るか
    2022年4月25日 6時13分

    物質を構成する基本的な粒子である素粒子の1つについて、実験から解析された質量が予測より大きいという結果が得られたことを筑波大学などの国際的な研究グループが発表し、素粒子物理学の柱となっている「標準理論」の修正を迫る可能性があるとしてさらなる検証が必要だとしています。

    「標準理論」は現在の素粒子物理学の柱となっている理論で、素粒子の種類や質量などの特性を説明できるとされています。

    筑波大学の受川史彦教授などの国際的な研究グループは、力を伝えるWボソンと呼ばれる素粒子についてアメリカの研究機関で行った実験データを解析したところ、質量が標準理論の予測より0.09%ほど大きいという結果が得られたということです。

    誤差は0.01%とこれまでで最も高い精度で解析しているため、「標準理論」の修正を迫る可能性があり、さらなる検証が必要だとしています。

    今回の結果について、一部の研究者から新たな素粒子が存在すれば説明ができるとする論文が発表されるなど議論を巻き起こしています。

    研究グループに参加する受川教授は「標準理論を超える何かがあるかもしれない可能性が出てきたことに興奮を覚えている。それが何なのかを見極めることが非常に重要だと考える」と話しています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220425/k10013597151000.html

    返信削除
  101. “1グラムで地球破壊” 超高エネルギーの「宇宙線」捉える
    2023年11月24日 5時34分

    宇宙から降り注ぐ小さな粒子「宇宙線」のうち、計算上、わずか1グラムで地球が破壊されるほどの巨大なエネルギーを持つものを発見したと、大阪公立大学などの国際研究グループが発表しました。観測史上2番目に高いエネルギーの「宇宙線」だということで、グループでは巨大な星が爆発するなどして発生した可能性があるとしています。

    砂漠に設置した507台の装置が宇宙線捉える
    大阪公立大学の藤井俊博 准教授ら、日本やアメリカ、ロシアなど8か国が参加する国際研究グループは、宇宙から地球に降り注ぐ小さな粒子「宇宙線」を観測するため、2008年からアメリカ ユタ州の砂漠地帯に設置した507台の検出装置のデータを定期的に解析してきました。

    その結果、2021年5月、「244エクサ電子ボルト」という観測史上2番目に高いエネルギーの宇宙線を捉えたということです。

    グループは宇宙の謎の解明につなげる期待を込め、この宇宙線を日本書紀などに登場する神様の名前にちなんで「アマテラス粒子」と名付けました。

    藤井准教授は「地道な観測を続けることでようやく捉えることができた。今後も観測を続け、この宇宙線の起源を明らかにしたい」と話していました。

    発生源は未知の天体?
    「宇宙線」は宇宙から降り注ぐ陽子などの小さな粒子で、発生源となった天体でどんな現象が起きたのかを知る手がかりとなります。

    今回捉えた宇宙線の「244エクサ電子ボルト」というエネルギーは、粒子1つで40ワットの電球をおよそ1秒間点灯できる大きさで、計算上は、わずか1グラムで地球が破壊されるほど巨大なものだということです。

    1991年に観測され、「驚くべき粒子」という意味で「オーマイゴッド粒子」と名付けられた宇宙線の「320エクサ電子ボルト」に次ぐものでした。

    こうした極めて高いエネルギーの宇宙線の発生源では、
    ▼巨大な星が爆発したり
    ▼ブラックホールからガスが噴き
    大規模な天体現象が起きた可能性があり、今後、研究が進めば、未知の天体の発見につながる可能性があると期待されています。

    宇宙から降り注ぐ粒子などの観測によって、宇宙の成り立ちを探る研究は世界各国で進められていて、国内では岐阜県に「KAGRA(カグラ)」と「スーパーカミオカンデ」という大型の実験施設があります。

    ▼「KAGRA」は星どうしが衝突したり、ブラックホールが合体したりしたときに生じる「重力波」と呼ばれる時空のゆがみを、
    ▼「スーパーカミオカンデ」は巨大な星が寿命を終えるときに放出される「ニュートリノ」という粒子を、それぞれ観測しています。

    大阪公立大学などの国際研究グループは、こうした他の施設の観測結果を組み合わせて解析することで、今回捉えた宇宙線の発生源の解明を進めたいとしています。

    地道なデータ解析 「ようやく捉えた」
    研究成果を公表した国際研究グループ「テレスコープアレイ実験」は日本やアメリカ、ロシアなど8か国から140人ほどの研究者が参加しています。

    グループではアメリカ ユタ州の砂漠地帯の、滋賀県のびわ湖とほぼ同じ広さの700平方キロメートルの範囲に507台の検出装置を設置し、15年前から宇宙線の観測を続けています。

    大阪公立大学の藤井准教授は6年前から、500台余りの装置が観測する膨大なデータを解析し、共同研究者に配布しています。

    3か月に1度、藤井准教授みずから、装置のデータが保存されたコンピューターにアクセスして解析を行っていますが、検出装置に不具合が生じてうまく観測できなかったデータを取り除く作業に時間がかかり、1回分の解析に1週間近く費やすこともあるということです。

    藤井准教授は「データを解析する作業は地道なもので、過度に期待を抱くこともなく、これが自分の仕事だと思って続けてきた。モニターのエネルギーの数値が『244』を示しているのを見たときは大変驚き、何かの間違いではないかと何度も確認したが、正しい結果だとわかると、歴史的な瞬間に立ち会えた喜びを感じた。発生源で何が起きていたのかという、新たな謎を突き止めたくなり、非常にわくわくした」と振り返りました。

    そして、「今回のように高いエネルギーの宇宙線が地上に届くことはまれなので、今後も地道に観測と解析を継続する必要がある。ようやく捉えた宇宙線なので、今後の宇宙天文学の道しるべになってほしい」と話していました。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231124/k10014265901000.html

    返信削除
  102. 「ヒッグス粒子」存在予言しノーベル賞 ヒッグス氏死去 94歳
    2024年4月10日 6時22分

    すべての物質に質量を与える「ヒッグス粒子」の存在を予言し、ノーベル物理学賞を受賞した、イギリスのエディンバラ大学のピーター・ヒッグス名誉教授が亡くなりました。94歳でした。

    ヒッグス氏は1929年にイングランド北東部で生まれ、ロンドン大学キングスカレッジに進学して物理学を専攻し、1954年に博士号を取得したあと、エディンバラ大学などさまざまな大学で研究を続けました。

    ヒッグス氏は、1964年にすべての物質に質量を与える「ヒッグス粒子」の存在を予言しました。

    半世紀近くたった2012年、日本を含めた国際的な研究グループが巨大な加速器を使った実験でヒッグス粒子を発見し、2013年、ヒッグス氏はフランソワ・アングレール氏とともにノーベル物理学賞を受賞しました。

    ヒッグス氏が名誉教授を務めていたエディンバラ大学によりますと、8日、自宅で94歳で亡くなったということで、声明では「彼の先駆的な研究は、何千人もの科学者の意欲をかき立て、その功績は今後、何世代にもわたって多くの科学者を鼓舞し続けるだろう」としています。
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240410/k10014417521000.html

    返信削除
    返信
    1. 「ヒッグス粒子」提唱、ノーベル物理学賞のヒッグス氏が死去…94歳
      2024/04/10 08:51

       【ロンドン=蒔田一彦】英エディンバラ大は9日、2013年にノーベル物理学賞を受賞した物理学者のピーター・ヒッグス名誉教授が8日に死去したと発表した。94歳だった。死因の詳細は明らかにしていないが、病死だという。

      ヒッグス氏=AP

       ヒッグス氏は、宇宙誕生後、物に質量(重さ)を与えた仕組みの理論を1964年に発表した。質量を与えた素粒子は「ヒッグス粒子」と名付けられたが、なかなか見つからず、「神の粒子」とも呼ばれた。2012年、スイスにある欧州合同原子核研究機関( CERNセルン )での加速器実験によって確認され、理論が実証された。翌年、同様の理論を提唱していたベルギーの科学者と共にノーベル賞を受賞した。

       1929年、英ニューカッスル・アポン・タイン生まれ。ロンドン大キングス・カレッジで博士号取得。60年にエディンバラ大の講師となって以降、同大を拠点に研究に取り組み、96年に引退した。

       ヒッグス粒子を発見したCERNの実験には日本の研究者も多く参加した。大型加速器「LHC」などの装置の開発や建設にも日本の研究機関や企業が携わり、実験に貢献した。

        ◆ヒッグス粒子 =物質を構成するものなど17種類ある素粒子の一つ。138億年前の宇宙誕生から100億分の1秒後に現れ、物質に質量を与えた。光速近くまで加速した陽子同士を衝突させるとできるが、確率が極めて低く、一瞬で壊れるため、確認が難しかった。
      https://www.yomiuri.co.jp/science/20240410-OYT1T50024/

      削除
    2. ノーベル物理学賞のヒッグス氏死去、東大の研究者ら悼む…「偉大な科学者」「新しい学問の扉も開かれた」
      2024/04/10 21:09

       【ロンドン=蒔田一彦】英エディンバラ大は9日、質量の源となる素粒子「ヒッグス粒子」の存在を予想した英物理学者ピーター・ヒッグス名誉教授が8日に死去したと発表した。94歳だった。「短い闘病期間の後、自宅で死去した」としているが、病名は明らかにしていない。

       1929年、英ニューカッスル・アポン・タイン生まれ。54年にロンドン大キングス・カレッジで博士号を取得し、エディンバラ大などで研究を続けた。

       64年に、宇宙誕生後、物に質量を与えた素粒子の存在を予想する理論を発表した。後に「ヒッグス粒子」と呼ばれるようになり、2012年にスイスにある欧州合同原子核研究機関( CERNセルン )での加速器実験によって存在が確認された。翌13年、ヒッグス氏は、ベルギーの科学者と共にノーベル物理学賞を受賞した。

       エディンバラ大は9日の声明で、「偉大な教師、指導者でもあり、何世代もの若い科学者に刺激を与えた」として功績をたたえた。

       現代物理学の基盤である「標準理論」では、電子や光子など計17種類の素粒子があると予想され、ヒッグス粒子は未発見の最後の素粒子だった。12年にCERNで行われた実験には、世界各国6000人超の研究者が参加。多くの日本人研究者も関わり、科学史に残る発見に貢献した。

       検出器の開発などに関わった東京大の石野雅也・素粒子物理国際研究センター長は「ヒッグス氏の理論は重要な予言で、偉大な科学者だった。確認が困難だったヒッグス粒子の発見で新しい学問の扉も開かれた」と話す。

       高エネルギー加速器研究機構(高エネ研)素粒子原子核研究所の戸本誠副所長は06年から実験に参加し、検出器の組み立てなどを手がけた。戸本副所長は「本来の理論では素粒子は質量を持ってはいけないとされていた。ただ、ヒッグス氏は、誕生直後の宇宙空間でヒッグス粒子が満たされたことで素粒子が動きにくくなり、質量を獲得したという自然に説明できるシナリオを考え出した」と功績を解説する。

       複数の研究機関からなる日本の研究グループは、現在もCERNで高精度に素粒子を測定する実験に参加。未知の素粒子の発見などを目指し、標準理論からのずれを探る研究を続けている。
      https://www.yomiuri.co.jp/science/20240410-OYT1T50169/

      削除